S&P500 ヒートマップ(高解像度)

- MU(Micron Technology +4.54%)
マイクロンはメモリー価格の上昇基調とAI向け需要の拡大期待が材料となり急伸しました。競合の供給制約も追い風となり、半導体全体を押し上げました。 - AMZN(Amazon +4.29%)
アマゾンはeコマース部門の好調に加え、広告やAWSの成長期待が買いを誘いました。金利低下観測も追い風となり、幅広い買い注文が入り株価は大幅に上昇しました。 - CRM(Salesforce −4.85%)
セールスフォースは業績見通しに対する投資家の期待を下回ったとの見方から急落しました。クラウド関連の成長鈍化懸念や利益確定売りが集中しました。 - TXN(Texas Instruments −4.32%)
テキサス・インスツルメンツは半導体需要鈍化の懸念が再燃し、特に産業向けチップの受注減速が意識されました。金利動向の影響も重なり売りが優勢となりました。 - ELV(Elevance Health −4.21%)
エレバンス・ヘルスは医療保険関連のコスト増加懸念が強まり下落しました。政府の規制強化や医療費の上昇圧力が嫌気され、投資家心理を冷やしました。 - EL(Estée Lauder −4.11%)
エスティローダーは中国市場の化粧品需要鈍化が意識され、今後の収益見通しに不透明感が広がりました。高級ブランド需要の回復遅れも重荷となり売られました。
主要3指数とドル円の動き
- S&P500(S&P500)
9月4日のニューヨーク株式市場では、S&P500指数が0.83%上昇し、過去最高値(6,502.08)に達して引けました。記録的な終値の到達は市場の強気ムードを反映しており、主に労働市場に軟化の兆しがみられることで利下げ観測が高まり、株式相場を後押ししました。 - Dow30(Dow30)
Dow(ダウ平均)は0.77%の上昇で取引を終えました。雇用関連の弱い指標が連続して示されたことで、FRBによる利下げ期待が高まり、幅広い銘柄に買いが入り、市場全体が押し上げられました。 - NASDAQ(NASDAQ)
NASDAQ総合は0.98%と主要3指数の中で最も上昇率が高く、テクノロジー株を中心に買いが強まり、指数を牽引しました。投資家のリスク志向が再燃したことと、利下げ観測の強まりがテック株の上昇を後押ししました。 - ドル円(USD/JPY)
ドル円は、午前に148.04円まで一旦下落した後、8月ISM非製造業指数の予想超えをきっかけにドル買いが強まりました。労働市場の減速観測から利下げ見通しが強まりドル売りが優勢でしたが、後半に経済の底堅さが意識されて反発しました。

セクター別騰落率
- Consumer Cyclical(一般消費材 +1.82%)
消費関連株が大幅に買われました。特にAmazonやTeslaなどの値動きが目立ち、利下げ観測による消費拡大期待が追い風となりました。 - Industrials(工業・産業 +1.18%)
航空機、重機、インフラ関連が堅調で、景気の底堅さや設備投資拡大観測が支えとなりました。GE VernovaやCaterpillarなどが上昇を牽引しました。 - Financial(金融 +1.03%)
大手銀行や資産運用会社が買われました。金利低下期待で債券市場が安定し、金融株全体に安心感が広がりました。特にJPモルガンやゴールドマン・サックスが堅調でした。

主なETFの動き
主要ETFはそろって上昇し、特にS&P500連動型のVOOやIVV、SPYが+0.8%超の伸びを示しました。VTIやQQQも堅調で、成長株中心のVUGも買いが入りました。国際株や債券ETFも小幅高となり、市場全体に安心感が広がりました。
経済指標発表 結果
- ADP非農業部門雇用者数(8月:54,000人)
民間企業による雇用者数増加はわずか54,000人と、予想(65,000~75,000人)を大きく下回りました。特に、貿易関税や移民政策による不透明感、AI導入による業務改革などが採用抑制の要因として指摘されています。ヘルスケアや教育といった分野でも雇用が減少し、雇用市場の減速が鮮明となりました。 - 失業保険新規申請件数(週次:237,000件)
失業保険の新規申請は237,000件と前週比で8,000件増加し、6月以降で最高水準に戻りました。ただし、依然として過去数年と比較して「健全な範囲」に収まっており、企業は解雇を控える傾向が続いています。 - 解雇人数の増加(8月:85,979件)
チャレンジャー人員削減数は8月で85,979件と前年同月(62,075件)から大幅に増加し、2020年以降では最も高い水準となりました。これは雇用市場の脆弱さを示す一方で、求人数を下回る事態も発生しており、市場の注意が向けられています。

主な決算発表結果
- Broadcom(AVGO)
Broadcomは、2025年第3四半期の調整後1株利益が1.69ドル、売上高が159.5億ドルと、どちらもアナリスト予想を上回りました。前年同期比では利益・売上ともに約22~36%の大幅増です。また、次期の売上見通しも174億ドルと市場予想を上回っており、AI向けカスタムチップやVMwareの収益貢献が際立っています。決算後の時間外取引では株価がやや軟化しましたが、成長性が評価されており、株価は年初から30%以上上昇しています。 - Lululemon Athletica(LULU)
Lululemonは第2四半期の1株利益が3.10ドルと予想を上回ったものの、通期業績見通しを大幅に引き下げました。売上見通しは111.5~113億ドルから108.5~110億ドルへ、EPS見通しも14.58~14.78ドルから12.77~12.97ドルへと下方修正し、主に関税負担や米国内の消費鈍化が背景です。この発表を受け、時間外取引では株価が10%以上下落するなど、投資家心理に打撃を与えました。

主な経済ニュース
- トランプ前大統領が、関税政策の正当性を巡る審理を最高裁に要望し、米中貿易対立の先行き不透明感が再浮上しました。これが市場リスクとして台頭し、株式と債券に警戒感が広がりました。出典: Bloomberg, 2025‑09‑04
- 世界的なインフレ懸念、米財政の悪化、FRBの独立性への疑念、地政学リスクの高まりを背景に、各国中央銀行が金保有を拡大しており、金(ゴールド)が底堅い上昇を続けています。出典: Reuters, 2025‑09‑04
- ソフトな雇用統計を受け、利下げ期待が高まる中、投資家心理が改善し株式市場は全体として上昇する展開となりました。特に金利の低下がテック株を中心に追い風になりました。出典: Bloomberg, 2025‑09‑04
- ゴールドマンサックスがT.ロウ・プライスに10億ドル規模で出資し、アセットマネジメント分野で小売向けのプライベート商品販売に協業する方針を表明。金融業界に注目を集めました。出典: Reuters, 2025‑09‑04
- 米テック株への期待感が高い一方、ナスダック取引所がクリプト関連の「シェアでの買収資金調達」に対し、株主承認を義務付けるなど規制を強化したことで、関連銘柄に逆風がかかりました。出典: Investing.com, 2025‑09‑04
- ファンドマネージャーの間で「9月効果」が警戒されており、過去の統計的に9月は相場が不安定になる月とされ、今後の市場変動への注意喚起が強まりました。出典: Reuters, 2025‑09‑02
- FRBの独立性を脅かすような政治介入への懸念が、投資家の警戒材料となり、「金価格の記録的上昇」と「株式の割安期待」が交錯する複雑な相場情勢となっています。出典: Bloomberg, 2025‑09‑04
- 世界的には債券利回りも上昇基調で、中長期金利への不安が市場の重しとなっており、特に長期債利回りの動向が世界的な市場懸念を呼んでいます。出典: Reuters(Global markets view), 2025‑09‑03
- 米株式先物やグローバル市場は、月初の乱高下後に安定しつつあり、市場ではADP雇用統計や非農業部門雇用者数などの重要指標を控えて様子見姿勢が強まっています。出典: WSJ, 2025‑09‑04
- 米先物市場は堅調で、特に小売・工業・通信セクターが市場全体の上昇を牽引。この背景には幅広いセクターへの資金流入とポジティブセンチメントが存在します。出典: Investing.com, 2025‑09‑04
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- 原油先物(Crude Oil Oct 25)
WTI原油の10月限先物は、OPEC+が供給量を増やす可能性が示唆されたことを受け、ブレントを含めて価格が下落しています。最新値は約63ドル台前半で、前日比0.8%前後の下落となりました。供給懸念が再浮上した影響が色濃く出ています。 - 10年債利回り(CBOE Interest Rate 10 Year T No)
米10年債の利回りは、一時的に4.26%を示した後、市場の利下げ期待の高まりもあって約4.20%まで低下しました。これは週内の4週間でみると最低水準に近く、金融緩和観測が強まっている状況です。 - VIX指数(^VIX)
CBOEのVIX指数は、前日終値の16.35からやや低下しており、最新値は15~16のレンジで推移しています。市場の不安感は低下傾向にあるものの、引き続き一定の警戒感は残っている状態です。 - 金先物(Gold Dec 25)
金先物は史上最高値を更新後、調整の売りに押されてやや下落しました。現在は1オンスあたりおよそ3,530ドル前後で、前日比0.8%前後の下落です。ただし、依然として利下げ期待や地政学リスクに支えられた強気の流れが継続しています。

自分の米ドル建ポートフォリオ +0.63%(前日比)
私のポートフォリオは株式ETFがそろって上昇し、特にVOOやVYMが堅調でした。一方、金ETFのGLDMは小幅安となり、株高と金安の対照的な動きとなりました。

経済指標発表予定
注目の雇用統計が発表されます。

主な決算発表予定
主要銘柄の決算発表は予定されていません
おわりに
本日の米国株式市場は、雇用関連指標の弱さを背景に利下げ期待が強まり、主要指数がそろって上昇しました。経済ニュースでは労働市場の減速とともに、ISM非製造業指数の堅調さが経済の底堅さを示し、投資家心理を支えました。企業決算ではブロードコムがAI需要を追い風に好調だった一方、ルルレモンは見通し引き下げで厳しい評価を受け、明暗が分かれました。技術分野ではAI関連銘柄の強さが続き、市場の成長エンジンとなっています。一方で、米中摩擦やFRB独立性への懸念といった地政学的・制度的リスクは引き続き意識される状況です。投資は自己責任にてお願いします。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。それでは、今日も一日明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
このブログには広告が挿入されています。この広告はGoogle社が読者の好みに応じて選んで提供しているものです。興味がございましたらクリックしていただければ幸いです。投資に関する広告が表示されても、私の推奨ではないことをご理解いただければ幸いです。
図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- ETFトップ10:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ