Financial Independence, Retire Early
Muroi Universal Research and Operating of Investment
米国株投資

【20250905】US stock market investments

S&P500 ヒートマップ(高解像度)
  • AVGO(Broadcom) +9.41%
    BroadcomはAI大手向けにカスタムAIチップ供給を拡大し、新たに100億ドル規模の大口顧客を獲得したと報じられ、市場期待が高まりました。この発表により、半導体業界での優位性を改めて示し、関連銘柄と比較されてAMDなどが売られる展開に。
  • TSLA(Tesla)+3.63%
    テスラはCEOイーロン・マスク向けに、達成が極めて困難な目標を盛り込んだ10年・1兆ドル相当の報酬パッケージを提案。大規模な未来戦略へのコミットメントと理解され、株価は上昇しました。
  • AMD(Advanced Micro Devices) -6.59%
    AMDはSeaport Researchによる格下げ(“Neutral”)を受け、AIアクセラレータ需要の鈍化やBroadcomとの競争激化への懸念が浮上。特にBroadcomの好決算が対比されて、成長期待に陰りとの見方が強まり、大幅な売りに繋がりました。
  • LULU(Lululemon) -18.59%
    アスレジャー衣料のLululemonは2025年通年の業績見通しを大幅に下方修正。米国の消費低迷と関税コストの増大が重荷となり、売上成長がほぼ横ばい。特に、貿易政策変更によるコスト圧迫が投資家の失望を招き、株価は約-19%の急落となりました。
主要3指数とドル円の動き
  • S&P500
    終値は6,481.50でした。8月の雇用統計の悪化を受けて利下げ期待が高まり、取引時間中には史上高値を記録する場面もありましたが、引けでは0.32%下落しました。投資家はFRBの政策転換を慎重に見極めようとする姿勢を強めています。
  • Dow30(ダウ平均)
    終値は45,400.86でした。労働市場の弱含みを背景に利下げ観測が強まり、序盤は堅調に推移しましたが、最終的には0.48%の下落で終了しました。金融株や景気敏感株の売りが目立ち、週末にかけて方向感を欠く展開となりました。
  • NASDAQ(ナスダック総合)
    終値は21,700.39でした。テクノロジー株を中心に買いが入り、取引時間中には史上高値を更新しました。しかし、引けにかけて利益確定売りに押され、最終的には0.03%の小幅安で終了しました。ハイテク株への期待は根強いものの、金利動向への敏感さも意識されました。
  • ドル円
    ニューヨーク市場では148円20銭から146円82銭まで下落しました。米8月雇用統計で失業率が上昇し、非農業部門雇用者数が予想を下回ったことに加え、賃金の伸び鈍化が確認されました。これにより年内の利下げ観測が強まり、ドル売りが加速しました。
セクター別騰落率
  • Basic Materials(素材)
    1.20%の上昇となりました。金や銅など資源価格の持ち直しが追い風となり、資源関連株に幅広く買いが入りました。特に金価格の上昇が投資家の安全資産志向を支え、このセクターの上昇を牽引しました。
  • Real Estate(不動産)
    1.05%の上昇となりました。米金利低下を背景に不動産投資信託(REIT)を中心に買いが広がりました。利回り競争力が高まり、金利敏感セクターとして投資資金が流入したことがプラス材料となりました。
  • Energy(エネルギー)
    1.45%の下落となりました。原油先物が需給懸念から急落し、エネルギー株全般に売りが広がりました。特に石油大手にまとまった売りが入り、セクター全体の下げを主導しました。
  • Financial(金融)
    1.36%の下落となりました。長期金利の低下を背景に銀行株の収益環境悪化懸念が高まりました。大手金融機関を中心に売りがかさみ、セクター全体で値を下げました。
主なETFの動き

米国ETF市場は9月5日、小幅なまちまちの動きとなりました。S&P500連動のVOO、IVV、SPYはいずれも−0.27%前後の下落で、全体相場の軟調さを反映しました。VTIも小幅安でしたが、成長株中心のVUGは−0.30%とやや弱めでした。一方で、QQQは+0.14%とテクノロジー株の底堅さが見られました。海外株ETFのVEA(先進国株)やIEFA(米国除く先進国株)は+0.5%前後の上昇と堅調で、地域分散効果が意識されました。また、安全資産志向から債券ETFのBNDも+0.47%と買われ、リスクオフと利下げ観測の双方を映す動きとなりました。

経済指標発表 結果

8月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回り、失業率も上昇しました。労働市場の減速が鮮明となり、景気後退懸念が強まっています。一方で賃金の伸びも鈍化したため、FRBの利下げ観測が高まり株式市場には下支え要因となりますが、先行きは不透明さが増しています。

  • 非農業部門雇用者数(8月)
    結果は+3.8万人と予想+7.5万人を大幅に下回りました。労働市場の減速が鮮明となり、景気減速懸念が広がりました。特に小売や製造業での雇用減少が目立ち、FRBによる年内利下げ観測を強める要因となりました。株式市場は当初買いで反応しましたが、先行き不安も残しました。
  • 失業率(8月)
    結果は4.3%と前月の4.2%から上昇しました。労働参加率は62.3%と改善しましたが、それ以上に求職者が増えたため失業率上昇につながりました。歴史的に低水準ながらも悪化方向に転じたことで、労働市場の過熱感が和らぎ、利下げ期待が一段と強まりました。
  • 平均時給(8月)
    前年比は+3.7%で予想通り、前月比は+0.3%で予想一致でした。賃金インフレ圧力はやや和らぎ、インフレ鈍化トレンドの継続が確認されました。購買力を下支えする一方で、FRBが利下げに踏み切る余地を広げた結果となり、株式市場の安心材料となりました。
主な決算発表結果

9月5日には重要銘柄の決算発表はありませんでした。

主な経済ニュース
  • 投資家は8月の雇用統計が予想を大幅に下回ったことを受け、FRBの利下げ観測が急速に強まり、50bps幅の「ジャンクション(大幅)利下げ」も視野に。株価は一時上昇するも引けは下落、10年債利回りは5か月ぶりの安値に急低下、ドルもユーロ等に対して軟化しました。[Reuters/2025-09-05]
  • S&P500先物は雇用統計発表前に史上最高値に達し、BroadcomのAIチップ需要好調が追い風。米中露のインデックスともに堅調推移。Lululemonは下方修正で大幅安、Nikeも連れ安となりました。[Reuters/2025-09-05]
  • Bloombergによると、景気後退の兆候が強まる中でも、クレジット・スプレッド(信用リスクの違いを示す指標)は依然としてタイトで、リスク資産への買いはいまだ強さが見られます。株式は高値圏維持、金利低下への安心感が背景。[Bloomberg/2025-09-05]
  • 世界の債券市場では英国や日本の長期債利回りにも上昇圧力が見られ、FRBの独立性への懸念が一部には依然残っており、そうした政治的リスクが全面的なリスク回避ムードを刺激しています。[Reuters/2025-09-05]
  • 今週は米8月の消費者物価指数(CPI)などインフレ指標が注目される見通し。S&P500は年初来10%超の上昇だが、P/E倍率(株価収益率)は平常平均22.4倍と異常に高いため、インフレが加速すれば株式は下押しされる可能性があります。[Reuters/2025-09-05]
  • アジア株式市場も米利下げ期待に追随。日本や台湾、香港、中国が堅調な上昇。米10年/2年債金利も4か月ぶり低水準へ。原油は下落継続し、OPEC+の次の動きが注視されています。[Reuters/2025-09-05]
  • Investing.comでは、S&P500が史上高圏から後退した背景に、雇用鈍化による景気後退懸念がある一方、金利低下による利下げ期待が相場を支援したとの分析が示されています。[Investing.com/2025-09-05]
  • Alphabet(Google親会社)が重要な反トラスト訴訟リスクを回避したことで同社株が上昇。市場に安心感と「ビッグテック」に対する投資意欲が一部戻りました。[Reuters/2025-09-05]
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
  • 原油先物(Crude Oil Oct 25)
    終値62.01ドルと前日比−2.32%の下落です。米国雇用統計の弱さから景気減速懸念が再燃し需要見通しが悪化したことが背景です。OPECプラスの増産動向も警戒され、エネルギーセクターは重荷となりました。
  • 米10年国債利回り(CBOE 10Y)
    利回りは4.086%と前日比−0.09ポイント低下しました。雇用統計の鈍化を受けFRBの利下げ観測が強まったことで、安全資産として国債に買いが入りました。金利低下は株式市場に一時的な支援材料となりました。
  • VIX指数
    終値は15.22と前日比−0.52%の小幅低下です。雇用統計後の利下げ期待が投資家心理を下支えし、株価の急落リスクに対するヘッジ需要がやや後退しました。ただし依然として不確実性は高く、今後の経済指標に敏感です。
  • 金先物(Gold Dec 25)
    終値は3,643.40ドルと前日比+1.02%の上昇です。利下げ観測によるドル安進行と米金利低下を受け、安全資産としての需要が高まりました。地政学的リスクへの警戒も金相場を支える要因となっています。
自分の米ドル建ポートフォリオ +0.14%(前日比)

私のポートフォリオは小幅ながらもプラスとなりました。S&P500連動のVOOが−0.27%と下落し全体の重荷となりましたが、テクノロジー中心のVGTは+0.18%と堅調でした。高配当株ETFのVYMや連続増配株ETFのVIGも小幅にプラスを維持し、ディフェンシブな強さを示しました。また、金連動のGLDMは+1.30%と大きく上昇し、リスク回避資産としての役割を発揮しました。全体としては、株式の弱さを金価格上昇が補う形でした。

今週の動き
  • 個別銘柄の動き:通信サービス株の週次パフォーマンス急上昇
    今週の株式市場では、Alphabet(Google)を筆頭とする通信サービス株が顕著な上昇を見せました。特にAlphabetは、反トラスト訴訟で緩い措置が下されたことで信頼が回復し、買いが急増。それがセクター全体に好影響を与え、通信サービスの押し上げにつながりました。
  • セクター別騰落:エネルギーセクターの苦戦と原油週間下落
    今週、エネルギーセクターは約–2.5%と大きく下落しました。背景には先週原油価格が3週間ぶりに週間下落を記録し、供給過剰懸念や米国原油在庫の増加が重荷に。OPEC+ が増産に動くとの観測も価格を圧迫し、エネルギー株を直撃しました。
経済指標発表予定

9月9日から10日の発表予定は以下の通りです。

主な決算発表予定

9月9日から10日の発表予定は以下の通りです。

おわりに

本日の米国株市場は雇用統計の弱さが注目され、景気減速懸念とFRBの利下げ期待が交錯しました。個別企業では半導体や小売で明暗が分かれ、AI関連やテクノロジーは引き続き投資家心理を左右しています。また、地政学的な緊張や原油価格の変動が市場に影響を与え、改めて分散投資の重要性が示されました。投資は自己責任にてお願いします。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。それでは、週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。

なお、9月9日(火)から11日(木)は九州大学で開催される日本建築学会大会に参加し論文発表を行うため、ブログ更新を3日間休止させていただき、12日(金)に再開する予定です。

おことわり

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ABOUT ME
Muroi Kazuo
1959年2月生まれ 米国株、日本株、J-REITでFIRE達成しています。 米国株投資については、みなさんと情報共有したいと思っています。
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