S&P500 ヒートマップ(高解像度)

- INTC(+8.87%)
インテルは新世代AI向け半導体の開発計画を発表し、競合他社との技術競争で巻き返しを狙う姿勢が評価されました。収益改善期待も高まり、投資家心理が大きく改善しました。 - IBM(+5.20%)
IBMはAI関連事業の受注増加が伝わり、クラウドやソフトウェア領域での収益拡大が見込まれています。AI活用の進展による成長加速期待から株価が大きく買われました。 - SNPS(+4.08%)
シノプシスは半導体設計ソフト需要の拡大を背景に強気の業績見通しを示しました。AI半導体関連需要も追い風となり、投資家が成長ストーリーを再評価しました。 - ORCL(−5.55%)
オラクルはクラウド部門の成長鈍化懸念が広がり、決算を受けた失望売りが強まりました。特に競合との市場シェア争いが意識され、急落となりました。 - TSLA(−4.38%)
テスラは欧州での販売減速や新規モデルの立ち上げ遅れが伝わり、需要懸念が浮上しました。さらに価格競争による利益率低下懸念も重なり、株価が急落しました。 - LULU(−4.02%)
ルルレモンは北米での販売動向が予想を下回るとの指摘があり、成長鈍化懸念が強まりました。消費者の支出抑制や競合強化も逆風となり、株価は大きく下落しました。
主要3指数とドル円の動き
- S&P500
S&P500は前日比−33.25ポイント(−0.50%)の6,604.72で取引を終えました。米経済指標が予想を上回る堅調さを示したことで、FRB(連邦準備制度理事会)による早期利下げ期待が後退しました。これが株価の重荷となり、幅広い銘柄で調整が見られました。 - Dow30(ダウ工業株30種平均)
Dow30は前日比−173.96ポイント(−0.38%)の45,947.32で引けました。利下げ期待の後退を受けて景気敏感株への売りが強まり、全体として軟調な展開となりました。特に工業・産業や金融関連の一角で下げが目立ちました。 - NASDAQ(ナスダック総合指数)
NASDAQは前日比−113.16ポイント(−0.50%)の22,384.70となりました。金利上昇観測を受けてグロース株(成長株)への買い意欲が後退し、ハイテク株中心に利益確定売りが優勢となりました。AIや半導体など直近堅調だった銘柄も調整色が強まりました。 - ドル円(USD/JPY)
ドル円は148円80銭から149円93銭まで上昇し、前日比で約0.67%のドル高円安となりました。米4〜6月期GDPが予想外に上方修正されたほか、新規失業保険申請件数が低水準となったことで、FRBの早期利下げ観測が後退しました。さらに米7年債入札の不調に伴い長期金利が上昇し、ドル買いに拍車がかかりました。

セクター別騰落率
- Healthcare(ヘルスケア) −1.83%
製薬やバイオ関連の一角で決算や販売鈍化懸念が意識され、全体相場の重荷となりました。利上げ観測による資金流出も影響し、セクター全体で売りが優勢となりました。 - Consumer Cyclical(一般消費材) −1.29%
テスラやルルレモンなど消費関連株が大幅安となり、景気減速懸念による消費抑制が意識されました。特に高価格帯の製品や耐久消費財関連が投資家の売りに押されました。 - Utilities(公益事業) −1.03%
金利上昇局面で配当利回りの相対的な魅力が薄れ、公益株は売られやすい展開となりました。安全資産志向がドルや国債に向かったことで、ディフェンシブ性が発揮されませんでした。

主なETFの動き
主なETFは総じて下落しました。米国株全般を対象とするVOO、SPY、IVVはいずれも0.4%台の下落となり、VTIも−0.54%と軟調でした。ハイテク比率の高いQQQは−0.43%、グロース株中心のVUGは−0.55%とやや弱めでした。海外株式を対象とするVEAやIEFAもそれぞれ−0.67%、−0.68%と下げが目立ちました。ディフェンシブ性のあるVTVも−0.46%と下落し、BND(米総合債券ETF)は−0.11%の小幅安にとどまりました。米金利上昇を背景に株式ETFが広く調整する一方で、債券ETFは比較的下げ幅が限定されました。

経済指標発表 結果
- 米GDP(第2四半期確定値)
米4〜6月期GDP確定値は年率換算で前期比3.8%増と改定値から上方修正されました。2年ぶりの大幅な伸びであり、個人消費や設備投資の堅調さが背景です。市場予想を上回ったことで米経済の底堅さが確認され、FRBの早期利下げ観測が後退する要因となりました。 - 新規失業保険申請件数
9月20日までの週の新規失業保険申請件数は21.8万件と予想の23.3万件を下回り、前週の23.2万件から減少しました。2カ月ぶりの低水準となり、労働市場が依然として逼迫していることを示しました。この結果は景気の強さを裏付け、金融緩和観測を抑制する方向に働きました。 - 耐久財受注(8月)
8月の耐久財受注は前月比2.9%増と市場予想2.1%を上回りました。特に輸送機器や防衛関連の受注が寄与しており、設備投資の底堅さを示しました。これは企業活動の強さを示す一方、景気減速への懸念を和らげる内容で、株式市場では利下げ期待の後退による警戒感が強まりました。 - 中古住宅販売件数(8月)
8月の中古住宅販売件数は400万件と予想の396万件を上回りましたが、前月比では−0.2%と小幅減少しました。高金利環境が住宅市場に重しとなっているものの、需給逼迫が下支えとなっています。住宅市場の回復が限定的であることが改めて確認され、株式市場への影響は限定的でした。

主な決算発表結果
- コストコ・ホールセール(COST)
第4四半期決算はEPSが5.87ドルと市場予想5.81ドルを上回り、売上高も861.6億ドルと予想をやや上回りました。会員数や会費収入が堅調に推移し、既存店売上の成長が続いています。食品や生活必需品の需要が安定的で、インフレ環境下でも価格競争力を発揮しました。時価総額4,180億ドルを超える大型株であり、引け後の取引でも投資家からの注目を集めました。 - アクセンチュア(ACN)
四半期決算ではEPSが3.03ドルと予想2.97ドルを上回り、売上高は176億ドルと予想173.5億ドルを超えました。AIやクラウド関連サービスの需要が追い風となり、コンサルティングとアウトソーシング事業の成長が確認されました。コスト削減や効率改善の取り組みも収益を押し上げています。時価総額1,440億ドル超のグローバルITコンサル大手として、市場全体への影響も大きい決算となりました。

主な経済ニュース
- 米GDP改定で年率+3.8%に上振れ、成長力の底堅さが鮮明に
4〜6月期の米GDP改定値は年率3.8%増と従来の3.3%から上方修正され、消費や設備投資が好調だったことが背景にあります。これにより、米経済の持続力が改めて注目され、FRBの利下げ余地が縮むとの見方が広がりました。 (Reuters, 2025-09-25) - 強い経済指標が利下げ期待をいったん剥落させ、株価に重荷
週次の新規失業保険申請件数の減少やGDP上方修正を受け、FRBの早期利下げ期待は後退しました。これを契機に投資家が慎重姿勢を強め、主要3指数はいずれも1週間ぶりの安値圏に沈みました。 (Reuters, 2025-09-25) - 世界の機関投資家、米株へ資金回帰の動き
過去には米株からの資金流出傾向が強まりましたが、AI関連の成長期待や利下げ見通し再燃を追い風に、再度米国株への資金シフトが進んでいます。欧州・日本株への配分を縮め、米株比率を高める動きも鮮明です。 (Investopedia, 2025-09-25) - ドル高進行、主要通貨に対してドルが上昇
強めの米経済指標を受けて、ドル指数は上昇。特にドル/円は149円台後半へドル高・円安が進み、ユーロも対ドルで2週間ぶり最安水準を更新しました。 (Reuters, 2025-09-25) - 医療機器セクターに輸入調査の波、関連株が急落
米商務省が医療機器や消耗品の輸入調査を開始すると発表。セクター企業ではGE HealthCare、Intuitive Surgical、Becton Dickinsonなどで4〜11%の急落が見られ、サプライチェーンリスクの顕在化が懸念されました。 (Reuters, 2025-09-25) - 株式高値続くもののインフレやバリュエーションの重荷に警戒感
直近の株式市場の上昇を背景に、成長株のバリュエーション水準が割高視され始めています。今後はインフレ継続リスクや業績見通し失速が、反落リスクを強める要因と見られています。 (MarketWatch, 2025-09-25) - 株価下落と債券利回り上昇の同時進行、政策緩和観測に逆風
株式市場は弱含み、米国債利回りは上昇。強めの成長・労働市場データが政策緩和観測を抑え、債券利回りと株式市場の両方にプレッシャーがかかる展開になっています。 (Reuters, 2025-09-25) - 金価格は上昇傾向だが、米インフレ指標発表を控え伸び悩み
失業保険申請件数の減少に加え、投資家の間で次期PCE(個人消費支出デフレーター)を警戒する動きがあり、金価格は高値を探る展開ながら上値追いには慎重姿勢が目立ちました。 (Investopedia, 2025-09-25) - インテルとアップルの提携報道、半導体関連銘柄が注目
インテルがアップルと半導体分野で投資・協業打診中との報道が広がり、半導体・AI関連銘柄に関心が再燃。これを受けてIntel株には買いが流入し、業界内に期待ムードが醸成されました。 (Investopedia, 2025-09-25) - 地政学・政策リスク:TikTok売却・米国内テロ・政府閉鎖懸念など
トランプ政権下でTikTokの米国内売却実行命令、ICEオフィスに対するテロ攻撃、さらに政府閉鎖リスクが重なり、政治リスク・政策リスクが市場心理を揺さぶりました。各種報道を通じてリスク感度の高まりが株式動向に影響を与えました。 (Reuters, 2025-09-25)
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- 原油先物(WTI)
WTI原油先物は65.21ドルと前日比+0.22ドル(+0.34%)で小幅高となりました。中東情勢の緊張感に加え、米国の在庫減少観測が下支えとなりましたが、景気減速懸念が重石となり上値は限定的でした。 - 米10年国債利回り
米10年国債利回りは4.1720%と前日比+0.0250%(+0.60%)に上昇しました。米GDP改定値や失業保険申請件数が予想を上回り、FRBの利下げ観測が後退したことで金利上昇圧力が強まりました。 - VIX指数(恐怖指数)
VIX指数は16.74と前日比+0.56(+3.46%)で上昇しました。株式市場で金利上昇への警戒感が広がり、投資家がリスクヘッジの動きを強めたことが背景です。依然として相対的に低水準ですが、警戒感が意識されました。 - 金先物
金先物は3,782.20ドルと前日比+14.10ドル(+0.37%)で上昇しました。米長期金利の上昇で上値は抑えられたものの、安全資産としての需要が強まり、買いが優勢となりました。ドル高円安の進行も相場を下支えしました。

自分の米ドル建ポートフォリオ -0.35%(前日比)
私のポートフォリオは総じて軟調でした。VGTは−0.30%、VOOは−0.48%、VYMは−0.49%、VIGは−0.62%と主要ETFが揃って下落しました。一方でGLDMは+0.43%と上昇し、金の安全資産需要が下支えとなりました。株式市場全体が金利上昇懸念で調整する中、守りの資産が相対的に強さを見せました。

経済指標発表予定
以下の項目が発表される予定です。

主な決算発表予定
時価総額100B以上の銘柄は、発表予定がありません。
おわりに
本日の米国株式市場は、強い経済指標を背景にFRBの早期利下げ期待が後退し、主要指数はそろって下落しました。セクター別ではヘルスケアや一般消費材が売られる一方、エネルギーや一部のテクノロジー株は底堅さを示しました。企業決算ではコストコやアクセンチュアが堅調な内容を発表し、市場全体の悲観を和らげましたが、依然として金利上昇や地政学的リスクへの警戒感は続いています。こうした環境下では、短期的な株価変動に振り回されず、長期的な視点で市場や企業の成長力を見極める姿勢が重要です。投資は自己責任にてお願いします。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。
それでは、今日も一日明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 主なETF:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ