S&P500 ヒートマップ(高解像度)

- PCAR(+5.16%)
パッカーは北米トラック需要が予想以上に堅調との見方が強まり、販売台数見通しが引き上げられたとの報道を受けて急伸しました。物流需要増加や経済の底堅さが支援材料となりました。 - CDW(+4.71%)
ITソリューション提供のCDWは企業向けIT支出の回復期待が高まり、AI関連需要拡大を背景とした成長ストーリーが意識されました。アナリストによる格上げも追い風となりました。 - INTC(+4.37%)
インテルは次世代AI向け半導体の開発計画発表が好感され、競争力強化への期待が高まりました。業績改善見通しも重なり、投資家心理を大きく押し上げました。 - TSLA(+4.02%)
テスラは新型EVモデルの受注が堅調との報道に加え、中国市場での値下げ戦略が奏功し販売台数増加期待が高まりました。EV市場シェア維持への安心感が株価を押し上げました。 - BA(+3.62%)
ボーイングは大型旅客機の納入再開報道が伝わり、収益回復期待が強まりました。航空需要の持続的回復や防衛部門の安定も評価され、買いが集まりました。 - F(+3.36%)
フォードは電動車事業への投資加速とコスト削減方針が評価され、収益性改善への期待が高まりました。EV市場の競争環境改善も投資家心理を支えました。 - COST(-2.90%)
コストコは最新の月次売上高が市場予想を下回り、消費者需要鈍化が懸念されました。高水準のバリュエーションに対する利益確定売りも強まり下落しました。 - ORCL(-2.70%)
オラクルはクラウド部門の成長鈍化懸念が再燃し、競合他社に比べてシェア拡大ペースが劣後しているとの指摘が売り材料となりました。利益確定売りも重なりました。
主要3指数とドル円の動き
- S&P500(6,643.70、+0.59%)
米8月PCEコア価格指数が予想通りとなりインフレ加速懸念が和らぎ、利下げ観測が強まったことで安心感が広がりました。ハイテクや金融株を中心に買いが入り、終盤にかけて上げ幅を拡大。幅広いセクターに資金が向かい、堅調な上昇となりました。 - Dow30(46,247.29、+0.65%)
景気敏感株やディフェンシブ株に広範な買いが入り、主要銘柄が上昇を牽引しました。経済指標が想定内に収まったことで過度な景気後退懸念が後退。FRBによる追加利下げ期待が市場を支え、投資家のリスク選好が強まる展開となりました。 - NASDAQ(22,484.07、+0.44%)
AI需要を背景に半導体株が堅調に推移し、テクノロジー全体を押し上げました。利下げ観測による金利低下は成長株に追い風となったものの、一部の大型ハイテク株では利益確定売りが出て上値を抑制。相場全体としてはプラス圏を維持しました。 - USD/JPY(149.50、-0.17%)
ドル円は149円83銭から149円43銭まで下落し、149円50で引けました。米PCEコア価格指数が予想通りでインフレ急伸が回避され、さらにミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレ率が下方修正されたことで利下げ観測が強まり、ドル売り優勢の展開となりました。

セクター別騰落率
- Utilities(公益事業) +1.41%
長期金利の落ち着きと利下げ観測の高まりを背景に、配当利回りが魅力となる公益株へ資金が流入しました。防御的性格から市場全体の安心感も反映されています。 - Consumer Cyclical(一般消費材) +1.04%
米国の消費関連指標が底堅く推移したことや、EV関連や小売株に買いが集まったことで上昇しました。特にテスラの大幅高がセクター全体を押し上げました。 - Healthcare(ヘルスケア) +1.01%
医薬品やバイオ関連株が堅調で、景気変動に左右されにくいディフェンシブ性が評価されました。金利低下観測も追い風となり、資金流入が目立ちました。 - その他の全セクターも上昇でした。

主なETFの動き
主要ETFはそろって上昇しました。S&P500連動のVOOやIVV、SPYはいずれも+0.5%前後と堅調で、市場全体の底堅さを示しました。VTIは+0.63%とやや強めに反発し、広範な銘柄への買い意欲が確認されました。グロース株主体のQQQやVUGもプラス圏を維持し、利下げ観測が追い風に。海外株ETFのVEAやIEFAも堅調で、特にIEFAは+0.72%と目立ちました。バリュー株重視のVTVも+0.83%と強く、金利低下観測が金融株を押し上げた形です。債券ETFのBNDは横ばいで終えました。

経済指標発表 結果
- コアPCE価格指数(前月比+0.2%、前年比+2.9%)
FRBが最も注目するインフレ指標で、予想通りの結果となりました。物価の急伸は回避され、インフレ鈍化が続くとの見方が強まりました。利下げ観測が後退せず、株式市場や債券市場に安心感を与える内容でした。 - 個人所得(前月比+0.4%)・個人支出(同+0.3%)
所得は予想を上回り堅調さを示しましたが、支出は予想を下回りやや減速感が見られました。消費は依然底堅いものの、インフレと高金利の影響で勢いが鈍化していることが意識されました。 - ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値55.1)
速報値55.4から下方修正され、消費者心理の弱さが浮き彫りになりました。特に期待インフレ率が4.7%→4.6%と予想外に低下し、インフレ懸念の後退がドル売り・株買いを誘発しました。 - アトランタ連銀GDPNow(Q3成長率見通し3.9%)
前回3.3%から上方修正され、7〜9月期の米経済が堅調な拡大を続けていることが示されました。短期的な景気減速懸念を後退させ、企業業績の底堅さを裏付ける結果となりました。

主な決算発表結果
主要銘柄の決算発表はありませんでした。
主な経済ニュース
- BMO、S&P500年末目標を7,000へ引き上げ
BMOキャピタル・マーケッツは、米利下げ観測や堅調な企業決算、株式市場の強さを背景に、S&P500の年末ターゲットを従来の6,700から7,000に引き上げました。AI関連投資への過度な警戒を払いつつも成長続きを見込む姿勢を示しています。Reuters - 米、医薬品・トラック・家具に高額関税を発表
トランプ大統領は10月1日より、ブランド薬品や特許薬に100%、大型トラックに25%、家具に最大50%の輸入関税を課すと発表。国内製造にシフトすれば免除という条件も提示され、製薬・重工業などに政策リスクが浮上。Reuters - グローバル製薬大手、米国内投資強化で関税回避狙う
ロシュ、ノバルティスなどスイス系製薬企業は、米国内での製造拠点拡大計画を強調し、関税対象回避を目指す姿勢を示しています。市場はこの動きを慎重に織り込みつつ、業界の長期的な影響を警戒しています。Reuters - 株式市場、3日連続の下落から反発
インフレ指標が予想通りとなったことで利下げ観測を支援材料とし、主要3指数は3日続いた下落トレンドを切り返しました。AP News - インフレ統計が利下げ観測を支える節目に
8月のコアPCE指数が予想通り+0.2%、前年比+2.9%にとどまり、過度な物価加速懸念が後退。これがFRBの利下げ期待を再燃させ、株式市場のセンチメント回復を促しました。Reuters - 半導体株が上昇、IntelやGlobalFoundriesに買い
IntelはAppleとの交渉観測が材料視され、GlobalFoundriesも米国内半導体自給強化政策の追い風を背景に上昇。テック・半導体関連が相場を牽引しました。Reuters - Costco、同店売上伸び悩みで下落
コストコは最新の同店売上高が市場予想を下回り、消費減速懸念が浮上。業績は良好との報告もあれど、成長期待の先行き不透明感が株価を押し下げました。バロンズ - アジア株式、米関税発動を嫌気して売り圧強まる
米国の強硬関税発表を受け、アジアの医薬品・IT銘柄を中心に売りが波及。特にインド市場では医薬品セクターに大きな下落が見られました。Reuters - 投資家の地政学的リスク評価、年初以来の高水準
Bank of Americaの調査によれば、ファンドマネジャーが感じる地政学リスク評価は12月以来の高水準となっており、相場の安心感には潜在的な逆風要因が残されています。ブルームバーグ - 米議会の与野党対立、政府機関閉鎖リスクの高まり
米連邦政府の予算承認を巡り与野党の対立が激化しており、政府機関閉鎖リスクが意識されるようになっています。政治混迷が市場センチメントに重しとなる可能性あり。ブルームバーグ
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- 原油先物(65.36ドル、+0.58%)
原油価格は中東情勢の緊張や需給の引き締まり観測を背景に上昇しました。米在庫減少が需給改善期待を高め、WTIは65ドル台を維持しました。 - 米10年国債利回り(4.187%、+0.36%)
米8月PCEコア価格指数が予想通りでインフレ加速懸念は後退したものの、景気底堅さを背景に利回りは小幅上昇。4.1%台後半で推移しました。 - VIX(15.32、-8.49%)
投資家心理を示すVIXは急低下し、リスクオン姿勢を示しました。インフレ指標が想定内で利下げ観測が強まったことから株式市場の安心感が広がりました。 - 金先物(3,795.10ドル、+0.64%)
金価格はドル安と米長期金利の伸び悩みを受けて上昇しました。安全資産需要が強まり、3,800ドル近辺まで買いが集まりました。

自分の米ドル建ポートフォリオ +0.45%(前日比)
私のポートフォリオは堅調でした。VYM(+0.68%)やVOO(+0.59%)が全体を押し上げ、ディフェンシブ性と市場連動性がバランス良く寄与しました。GLDM(+0.57%)もドル安局面で下支え。VGT(+0.25%)は小幅高にとどまりましたが、総じて安定した上昇を記録しました。

今週の動き
- 個別株動向とテーマ株回帰:Tesla、Apple、IBMの存在感
ヒートマップではTSLA、AAPL、IBM、INTC、XOM、BAなどの上昇が目立ちました。Teslaは販売見通し改善で大幅高、Appleは新型iPhone好調とサービス収益拡大が評価され、IBMはAI関連事業の伸び期待で急伸しました。さらにインテルやエネルギー大手XOMも買われ、景気敏感株と成長株の双方に資金が流入する構図が鮮明となりました。 - セクター別騰落率:Energy +3.94、Utilities +2.28など上位分野に資金流入
今週はエネルギー株や公益事業株が相対的に強さを示しました。エネルギーは原油高・需給引き締まり観測が支援要因となり、再生可能エネルギーへの政策転換が警戒される中で化石燃料セクターが注目を集めました。公益は金利低下期待やディフェンシブ性への見直しで買われています。他方、通信サービスやヘルスケアはマイナス圏での苦戦が目立ちました。


経済指標発表予定

主な決算発表予定
大衆向け大型客船CCLの決算発表が予定されています。

おわりに
本日の米国市場は、インフレ指標が予想通りであったことから利下げ観測が維持され、主要3指数はいずれも堅調な動きを示しました。週間では、エネルギーや公益株の上昇が市場を支え、AppleやIBMなど成長株の好調も目立ちました。一方で、関税政策や消費関連銘柄の不振、地政学リスクは引き続き不透明要因として残されています。投資環境は変化が激しく、短期的な値動きに振り回されるのではなく、長期視点での資産形成が重要です。投資は自己責任にてお願いします。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。
それでは、良い週末になるように、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 主なETF:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ