S&P500 ヒートマップ(高解像度)

- KVUE(+8.36%)
消費者向けヘルスケア大手Kenvueは、第3四半期決算で利益率改善と売上の安定成長を発表しました。特に自己治療薬やスキンケア製品の販売が堅調で、ガイダンス上方修正が好感され大幅高となりました。 - AXP(+7.27%)
アメリカン・エキスプレスは四半期決算でカード利用額が市場予想を上回り、富裕層向け支出の底堅さを示しました。利益率改善も評価され、金融株全体の上昇を牽引しました。 - GILD(+4.21%)
ギリアド・サイエンシズは抗ウイルス薬やがん治療薬の売上が好調との報道がありました。特にHIV治療薬分野で市場シェア拡大が確認され、業績見通しへの期待が高まりました。 - EL(+4.11%)
エスティローダーは中国・アジア市場での販売回復期待が強まり、アナリストによる格上げが追い風となりました。観光需要の回復も化粧品販売を支える材料となりました。 - COF(+4.03%)
キャピタル・ワンは信用コストの安定化とカードローン需要の回復が示されたことで買いが入りました。金利上昇下でも貸倒リスクが抑制されている点が評価されました。 - TFC(+3.67%)
トゥルイスト・ファイナンシャルは四半期決算で純利益が予想を上回り、コスト削減と利ざや改善が寄与しました。地銀セクター全体に買い戻しが入る流れの中で上昇しました。 - NEM(-7.63%)
ニューモントは金価格の下落に加え、生産コスト上昇が嫌気されました。金鉱株全体が軟調となり、資源株への資金流出が見られました。 - ORCL(-6.93%)
オラクルはクラウド部門の成長鈍化懸念が再燃し、AI関連事業への期待剥落が重しとなりました。競合との価格競争激化もマイナス材料視されました。 - VST(-4.30%)
ビストラは公益事業セクター全体の利回り競争により売りが強まりました。電力価格の伸び鈍化や気温要因による需要低下が懸念されています。 - IBKR(-3.37%)
インタラクティブ・ブローカーズは決算で取引収入の伸びが予想を下回り、マージン収益の鈍化が指摘されました。高金利環境の持続により投資家活動の停滞も影響しました。 - SMCI(-3.08%)
スーパー・マイクロ・コンピュータはAIサーバー関連株の反動安に押されました。前日の急騰後に利益確定売りが出たほか、バリュエーション(株価評価)の高さが警戒されました。
主要3指数とドル円の動き
-
- S&P500(6,664.01、+0.53%)
リスク選好ムードの高まりや大型金融株の上昇を背景に堅調推移となりました。特に対中交渉の進展期待や米長期金利の上昇が追い風となり、幅広い銘柄群に買いが入った模様です。 - Dow30(46,190.61、+0.52%)
輸送・素材・金融など景気敏感セクターが強さを見せ、インフラ関連や再開期待を支える銘柄群が指数を牽引しました。大型株中心の安定感も相場を支えました。 - NASDAQ(22,679.97、+0.52%)
ハイテクやグロース株にも買いが入って反発。AI関連や半導体などテーマ性のある銘柄が関心を集めつつ、全体の買い戻しによって上昇しています。 - ドル円(150.52、+0.08%)
トランプ発言による通商協議合意観測がリスクオンを刺激し、円買い圧力が後退しました。加えて米長期金利上昇がドル買いを後押しし、ドル円は引け直前に上昇して150円台後半まで戻しました。
- S&P500(6,664.01、+0.53%)

セクター別騰落率
- Consumer Defensive(生活必需品)
生活必需品セクターは+1.18%と堅調でした。ウォルマート(WMT)やプロクター&ギャンブル(PG)、コカ・コーラ(KO)などの大型銘柄が買われました。消費支出の底堅さや安定した利益率が評価され、防衛的なセクターとして資金が流入しました。 - Basic Materials(素材)
素材セクターは-2.21%と大きく下落しました。ニューモント(NEM)など金鉱株が金価格下落を受けて売られたほか、銅や鉄鋼関連も軟調でした。中国の需要回復が鈍化しているとの懸念が重しとなり、資源株全体が売られる展開でした。

主なETFの動き
主要ETFは総じて上昇しました。S&P500連動型のVOO、IVV、SPYはいずれも+0.5%前後の上昇となり、米国株全体の底堅さを示しました。ナスダック連動のQQQも+0.66%と堅調で、ハイテク株への買い戻しが入りました。VTI(米国全市場)やVUG(グロース株)も上昇し、広範な銘柄に資金が流入しています。一方で債券ETFのBNDは-0.13%と小幅安となり、米長期金利の上昇を背景に債券価格は軟調でした。株式優位のリスク選好姿勢が鮮明です。
経済指標発表 結果
- ベーカー・ヒューズ社リグ・カウント(418)
米国内の稼働中掘削装置(リグ)数は前週から横ばいの418基でした。原油価格がやや下落する中でも安定した稼働が維持されており、生産抑制の動きは見られません。エネルギーセクターでは供給面の安定が確認され、原油先物市場への影響は限定的でした。リグ数の横ばい推移は、米シェール企業が慎重な投資姿勢を続けていることを示唆しています。 - 対米財務証券投資(58.20Bドル、8月)
海外投資家による米国財務証券への投資は580億ドル超となり、前月比で増加しました。米国債需要の底堅さが示され、長期金利の急上昇を抑制する要因となりました。ドル高にもかかわらず海外資金流入が続いており、米国債の信認が維持されていることが確認されました。

主な決算発表結果
- アメリカン・エキスプレス(AXP)
第3四半期決算は1株利益(EPS)が4.14ドル(予想3.99ドル)と上振れし、売上高も184.3億ドル(予想180.5億ドル)と堅調でした。富裕層向け会員の旅行支出やビジネス利用が好調で、カード利用額が過去最高を更新。金利上昇環境でも貸倒率の安定が確認され、収益の質の高さが評価されました。株価は決算後に7%超上昇し、金融セクター全体を押し上げました。 - Truist Financial(TFC)
第3四半期決算はEPS0.91ドル(予想0.99ドル)で小幅下振れしたものの、売上高は52.4億ドル(予想51.8億ドル)と堅調でした。コスト削減の効果と預金基盤の安定が好感され、純金利マージンも改善傾向を維持。地銀セクター全体がリバウンドする流れの中で投資家心理を支えました。株価は決算発表後に3%超上昇し、地銀株の買い戻しを誘発しました。

主な経済ニュース
- 地域銀行の信用不安広がる:Zionsが損失、Western Allianceが詐欺訴訟を提起
米国の地域銀行セクターに不信感が広がりました。Zions Bancorporationはカリフォルニア部門の2件の貸出で5,000万ドルの損失を計上し、Western AllianceはCantor Group Vへの詐欺訴訟を起こしました。これが銀行株の急落を誘発し、投資家の信用リスク警戒を高めました。Reuters - トランプ大統領、「中国への100%関税は持続不能」と発言、対中交渉は継続強調
トランプ氏が中国製品への100%関税案は持続不可能と語り、習近平との会談を確認したことで、米中貿易摩擦懸念の一部が後退。これにより株式市場の緊張緩和が一因となりました。Reuters - ETF市場の急拡大にバブル懸念
2025年1〜9月だけで794本の新ETFが米国で上場し、2024年通年を上回るペース。また投資資金流入も1兆ドル超が予測され、ETF集中の過熱に対する警戒感が強まっています。Reuters - 米国株式ファンドに再び資金流入、利下げ期待と決算好反応
10月15日週には、FRBの利下げ期待と好決算を背景に米株式ファンドへ11億ドル超の純流入が発生。特にテックと金融セクターに向けられ、相場支援材料となりました。Reuters - 金価格が史上高水準を更新、週間リターンは2008年以来の大幅上昇
金価格は一時4,378ドル超を付け、週間で約8%の上昇。利下げ期待・地政学リスク・銀行懸念が安全資産需要を刺激しました。ただし引け直前に調整も見られ、過熱感も指摘されています。Reuters - 医薬品価格引き下げ圧力:トランプ大統領、減量薬価格引き下げを表明
トランプ氏がノボ・ノルディスク(Novo Nordisk)などの減量薬価格を引き下げる方針を示し、製薬株は売られリスクが意識されました。Eli Lillyやノボ株は大幅安を演じました。Reuters - 欧州株も急落、米銀不安が波及
欧州の銀行株が軒並み下落。ドイツ銀行、バークレイズ、ソシエテ・ジェネラルなどが4〜6%の下落となり、STOXX 600指数は1.7%安。米国信用懸念が欧州市場にも波及しました。Reuters - UBS、グローバル株式見通しを「Attractive」に格上げ、AI投資を重視
UBSはグローバル株式の投資判断を「中立」から「魅力的(Attractive)」に引き上げ、AIへの構造的投資トレンドや政策支援を背景としました。S&P 500の年末目標も6,600から6,900へ上方修正。Reuters - スイスとの関税交渉、目立った進展なし
スイス経済相が米国の対スイス関税(39%)について米財務省と協議したと説明したものの、短時間の応答にとどまり、今月内の合意可能性は見通せないとの見方。対ヨーロッパ貿易政策も緊張要因に。Reuters - 米連邦政府閉鎖継続、経済指標発表停止懸念
2025年の連邦政府閉鎖が続き、労働省や商務省といった機関の経済統計発表が停止。これによりFRBの10月政策判断に関する材料欠如懸念が高まり、市場の不透明性を一層強めています。ウィキペディア - トランプ–プーチン会談発表、ウクライナ・原油市場にも影響
トランプ大統領とプーチン大統領がウクライナ情勢を話し合う会談を発表。これがエネルギー市場の需給見通しに影響を与え、原油市場には上値抑制材料となりました。Reuters
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- 原油先物(57.21ドル、+0.39%)
原油価格は小幅高となりました。中東情勢の不安が続く中、需給バランスはタイトに推移しています。米国のリグ稼働数が横ばいで供給増が限定的なことも支えとなり、エネルギーセクターの下支え要因となりました。 - 米10年国債利回り(4.007%、+0.78%)
長期金利は4%台を回復しました。FRBの利下げ観測が後退し、堅調な経済指標が利回り上昇を促しました。高金利環境の長期化が意識され、株式市場ではバリュー株に資金が向かいました。 - VIX(20.78、-17.90%)
VIX指数(恐怖指数)は大幅に低下し、投資家心理の改善を示しました。米中貿易交渉への楽観や企業決算の好結果がリスクオン姿勢を強め、ボラティリティ(価格変動率)は落ち着きを取り戻しました。 - 金先物(4,258.20ドル、-1.08%)
金価格は下落しました。米金利上昇とドル高の進行で相対的な魅力が低下し、安全資産としての需要が減少しました。リスク選好の回復に伴い、資金は株式やエネルギーなどにシフトしました。

自分の米ドル建ポートフォリオ -0.51%
この日のポートフォリオは前日比-0.51%と小幅安でした。株式ETF(VOO、VYM、VIG、VGT)はそろって上昇し底堅さを見せましたが、金ETFのGLDMが-1.85%と大幅安となり全体を押し下げました。リスクオン相場で安全資産の金が売られ、株高・金安の展開がパフォーマンスに影響しました。
今週の動き
- 1週間の個別銘柄ヒートマップを振り返ると、 Technology (先端技術)・ Communication Services (コミュニケーションサービス)・ Consumer Cyclical / Consumer Defensive (消費関連)などのセクター銘柄が目立って上昇しました。特に GOOG, META といった巨大テック株の高騰、WMT や小売関連の強さ、半導体・ストレージ需要の拡大期待が重なって、これらの銘柄群が相場の中心を牽引しました。地域銀行不安の後退も、リスク選好の戻りを支えました。
- セクター別騰落率では、週間で Communication Services (コミュニケーションサービス)+3.33%, Real Estate(不動産)+3.12%, Consumer Defensive(生活必需品)+2.59%の上昇が目立ちました。 まず Communication Services は、AI/デジタル広告投資の潮流を背景にアルファベットやメタなど高効率収益モデル銘柄が牽引。投資家が成長ストーリーを再評価し、資金流入が加速しました。Real Estate の上昇は、金利の安定化期待や住宅市場の需給ひっぱり要因が作用。REIT(不動産投資信託)などのインカム重視資産が物色されやすくなった流れです。Consumer Defensive はディフェンシブ特性と収益安定性が評価され、景気変動懸念を警戒する資金がこのセクターにシフト。特に生活必需品系大手の決算・ガイダンス改善が支援材料となりました。


経済指標発表予定
以下に示す経済指標が発表される予定です。

主な決算発表予定
以下に示す主要銘柄が決算発表する予定です。

おわりに
今週の米国市場は、企業決算の好調さと金利上昇の一服感を背景に、投資家心理が改善しました。特にテクノロジーや通信サービスセクターの上昇が市場を牽引し、AIやデジタル分野への長期投資意欲が再び高まっています。一方で、金価格の下落や地政学的リスクの残存は、依然として市場に不安定要素を残しています。短期の値動きにとらわれず、経済・企業の基礎体力を見極める姿勢が重要です。投資は自己責任にてお願いします。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。
それでは、良い週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 主なETF:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ