失業保険申請件数は240K(予想225K,前回223K)、建築許可件数は1.512M(予想1.526M、前回1.564M)と、高金利政策の影響が出ている結果となり、株価は上昇してスタートしました。ところが、新築住宅販売戸数は632K(予想570K,前回588K)と予想を大きく上回る結果となりました。この数値は、2022年は世界経済は悪化し続けていますがそれほど深刻ではなく、世界が来年の深刻な不況を比較的早い時期に回避できる可能性がありそうな見込みになっているとみる投資家が増えてきたことによるようです。11月23日に発表された企業調査では、11月に米国とヨーロッパの最大の経済国全体で生産が減少したことを示す数値が出ていますが、ほかの経済指標の数値は、高いインフレと金利の上昇にもかかわらず、米国や欧州の企業が回復力を保持しているとしています。ミシガン大学の調査でも、短期インフレ期待は前月よりも下回り、消費者マインド指数は56.8と速報値の54.7から情報修正されました。さらに引け2時間前には11月FRBの議事要旨が公開され、当局者の大多数は、利上げのペースが間もなくす減速すると見ていることが明らかになりました。これにより、株価は上昇して3指数とも上昇して引けました。
原油先物は$77.48(▼4.29%)と$80を割った大きな下げとなり、他セクターの株価が上昇したにもかかわらず、エネルギーセクターの株価は下がりました。10年債利回りは3.706%(▼1.38%)と下がり、USD/JPYは139.556と円高方向に振れて推移しています。
自分のポートフォリオは全体で△0.25%と主要3指数の上昇率を下回る鈍足ながら上昇でした。SPYD(高配当株ETF)の200DMA(200日移動平均)に近づいてきました。高い配当も魅力ですが、株価そのものの今後の伸びにも期待しています。利上げペース鈍化の情報もあってか、AGG(米国総合債券ETF)とTIP(米国物価連動債)も上昇基調でした。
今夜の米国市場は感謝祭のために休場です。また、明日夜の米国市場は13:00(3:00JST)に早引けします。今夜も明日夜も経済指標発表はありません。
ワールドカップサッカーで日本がドイツに勝ち、大金星を上げました。選手達をはじめとした関係者にエールを送るとともに、日本国内の盛り上がりによる経済効果にも期待したいところです。
気になるニュースとして、日本でも今月オープンした中国ブランドSHEINですが、米国が輸入した衣料品に、中国の新疆ウイグル自治区で生産された綿が使われていることが判明したことです。すなわち、人権問題にかかわる強制労働で安価生産されている疑いがあり、米国はすぐに対応を講じる動きとなりました。一方で、日本は相変わらずメディアは伏せていますし、インフルエンサーによってどんどん知名度が広まっています。呆れたことには今朝のモーニングサテライトでも「日本で存在感高まるか」というテーマで比較的長い時間をかけて放映されていました。
それでは、今日も明日も、明るく元気に過ごしましょう。