週末になってようやく「ご祝儀相場」となり3指数揃って2%を超える大きな上昇となりました。12月の非農業部門雇用者数は22.3万人(予想20.0万人、前回25.6万人)、12月の失業率は3.5%(予想3.7%、前回3.6%)と雇用が安定していることが明らかになりました。一方で、平均時給の対前月比上昇率が△0.3%(予想△0.4%、前回△0.4%)、平均時給の対前年比上昇率が△4.6%(予想△5.0%、前回△4.8%)と伸びが鈍化したことが明らかになりました。雇用が安定しているのでリセッション(景気後退)入りする可能性が排除されつつ、賃金インフレが鈍化したことで、FRBに利上げペースを減速する余地を与えたと投資家に好感されました。しかしながら統計の発表後、アトランタ連銀のボスティック総裁は、インフレは依然として高過ぎるとし、政策金利を5%超の水準に引き上げることへの支持をあらてめて表明しました。さらにリッチモンド連銀のバーキン総裁は、物価上昇率を金融当局の目標である2%に戻すには「まだやるべきことがある」と述べました。FRBとしては、金利政策緩和という臭いを投資家と国民に匂わすと個人消費の増加につながるとして警戒しています。
ほとんどのセクターが上昇した中、昨夜のヘルスケアは下落しました。BAX(バクスターインターナショナル)の株価は、病院製品サプライヤーが腎臓ケア事業をスピンオフする計画を発表した後、▼7.84%も下落しました。実験機器メーカーのTMO(サーモフィッシャーサイエンティフィック)は▼3.94%下落し、2020年以来最悪の日のペースでした。WAT(ウォーターズ・コーポレーション)▼7.15%とDHR(ダナハー)▼1.07%も目立った下落となりました。
ADR(エーザイ)とBIIB(バイオジェン)が開発したアルツハイマー病薬「Leqembi」がFDA(保健規制当局)によって承認されました。病気の進行を遅らせる効果が認められるそうです。
マクドナルドは、より広範な戦略計画の一環として、4月までにスタッフを変更すると発表しました。飲食業界では、インフレによる経済の冷え込みに対して人員削減を発表する企業が増えています。
下院議長の投票は既に13回に達しましたが、ケビン・マッカーシー議員が過半数に至っていません。さらに午後10時(日本時間朝8:00)まで延期して投票することとしました。
- ケビン・マッカーシー議員(R.、カリフォルニア州)– 214
- ハキーム・ジェフリーズ議員(ニューヨーク州民主党)– 212
- ジム・ジョーダン議員(オハイオ州R.)– 6
原油先物は$73.70(△0.04%)とわずかに上昇、10年債利回りは3.569%(▼4.06%)に下降、ドル円は円安方向から円高方向に変わり、132円台前半で推移しています。
自分のポートフォリオは全体で△2.05%と3指数よりも後れを取りながらも上昇しました。ヘルスケアとバイオテクノロジーの伸びがイマイチでした。
来週月曜日(1/9)の夜は、経済指標の発表がありません。
今日から再び三連休の方も多いかと思います。新型コロナウィルス感染者数の増加はメディアで騒がれていますが、季節性インフルエンザの罹患者も増えているようです。寒い日が続きますし、太平洋側では空気も乾燥していますので、風邪系ウィルスが流行しやすいので、感染対策をしながら明るく元気に過ごしましょう。