昨夜の主要3指数はそろってマイナスとなりました。独立記念日の連休明けでもあり、重要度が高い経済指標発表がなかったことから、薄商いだったようです。セクター別騰落率では、通信サービス(Communication Services)が1%を超えて伸びましたが、素材(Basic Materials)が2%を超えて後退するなど、さえない市場となりました。
5月の製造業新規受注は△0.3%(予想△0.8%、4月は△0.4%→△0.3%に修正発表)と予想よりも大幅に低い結果となり、金利上昇による需要減退が明らかになりました。民間航空機が最も良く△32.8%でしたが、自動車は▼0.6%と低迷でした。GDP(国内総生産)の企業設備投資の計算に使われるコア資本財の出荷は△0.3%でした。6月のFOMC議事要旨はほぼ全ての参加者が政策金利の誘導目標レンジを5-5.25%に据え置くことが適切、あるいは容認できると判断したと記されていました。利上げを据え置いた決定が、かなりハト派であり、7月の会合での利上げ見通しを補強するものと解釈されました。議事要旨発表後も株価は弱含みのまま推移しました。
6月の中華人民共和国のサービス活動の拡大が、過去5カ月で最も遅いペースとなったことが民間調査で明らかになり、同国の経済低迷が米国株式市場への重しとなりました。また、中華人民共和国の大手銀行は、法人向けの米ドル預金金利を2度目になる引き下げを踏み切り、共産党政府が人民元安に歯止めをかける政策に協力しているようです。
JPモルガンは、英国のしつこいインフレ鎮圧のために政策金利を7%まで上げざるを得なくなり、ハードランディングが誘発するリスクが高いと指摘しました。
アメリカン・エクイティ・インヴェストメント・ライフ・ホールディングは、カナダの大手投資会社ブルックフィールドに$43億で身売りすることとなりました。
原油先物は$71.91(△3.14%)まで値上がりし、再び70ドル台となりました。10年債利回りは3.945%(△2.26%)まで上昇しました。ドル円は方向感なく推移して、現在は144円台後半で取引が続いています。中小企業株価指数のRussell2000は▼1.26%と大手企業株価指数S&P500の▼0.20%に比べて下落率が高くなりました。
自分のポートフォリオはトータルで▼0.28%と、伸びは一旦お休みという感じです。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。雇用状況と非製造業の景気など、重要度が高いものが予定されています。
ウクライナ南部のザポリージャ原発にロシアが爆発物を設置した疑いがあり、緊張が高まっています。IAEA(国際原子力機関)は主要な外部電源への接続が切れたことを明らかにしました。昨年夏ごろからロシア軍の攻撃で外部電源を喪失する事態がたびたび起きたため、甚大な事故につながる危険を避けるため、昨年9月に全原子炉の稼働は停止されているものの、一部の原子炉はなお高温状態にあるとみられるようです。イギリスのフィナンシャルタイムズは、3月にロシアを訪問した習近平国家主席が、プーチン大統領に核兵器によるウクライナ攻撃を行わないよう警告していたと報じたそうですが、ロシア側は作り話だと否定しています。
アメリカが2023年に景気後退(リセッション)に陥る可能性は後退しており、2024年という予想もさらに遅れるとの見方が増えていますが、富裕層を中心とする景気後退(リッチセッション)はすでに始まったと感じているようです。ハイテク企業の大規模な解雇により高収入労働者が支出を抑えている傾向があるようです。私はリッチセッションというキーワードを初めて知りました。マネーを動かしているのは富裕層の影響が大きいと言われていますので、気になるところです。
今、円安と株高で、米国株投資に割高感を持って投資をためらっている人が多いようです。「割高だから下落するまで買わないで待つ」と考える方は、下落が始まると「底が見えるまで待つ」と言って、結局投資をしないまま過ごしてしまうようです。スポット投資に不安がある方は、インデックス型投資信託の定期積立が良いと思います。円建の定期的な出資額は一定でも、割高の時は少なく購入、割安のときは多く購入できるという、ドルコスト均等法というメリットがあります。NISAで始めれば、節税にもなります。米国株投資をためらっている方はおすすめです。私もS&P500の円建投資信託の毎月積立は欠かさず行っており、コロナ前は割高でも積立、コロナ暴落時にも積立、特に暴落時に定期積立でも安値で買えたことが、大きな含み益につながっています。
今日は大安吉日です、今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。