今日は茨城県の笠間稲荷神社にお詣りに行ってきました。
日本三大稲荷に数えられるのは、京都の伏見神社、茨城の笠間神社で、3社目は愛知県の豊川稲荷を掲げる方が多いです。豊川稲荷は神社ではなくお寺なので、日本三大稲荷神社とすれば外れてしまいます。佐賀県の祐徳稲荷神社、宮城県の竹駒神社が三大稲荷と宣言されていますので、どれが正しいとは言えないようです。
ご祭神は「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」。生命の根源を司る「いのち」の根の神として、農業・工業・商業・水産業など、あらゆる殖産興業の守護神として人々の生活すべてに御神徳を授けて下さる神様です。稲荷の大神様にお仕えする狐や馬は、八幡神社の鳩や氏神様の狛犬と同様に、神様のお使いをする「カミノツカイ」「ケンゾク」などと呼ばれる霊獣なのです。人間の欲望を神様に直接お伝えするのは畏れ多いことなので、霊獣を通してお願いすることが中世時代には行われたのです。キツネがお使いとして選ばれたのは、稲荷大神が農業神であることと深く結びついています。民俗学者の柳田國男も指摘しているように、日本人には古くから神道の原形として「山の神、田の神」の信仰があります。これは春になると山の神が山から里へ降り、田の神となって稲の生育を守護し、収穫が終えた秋に山へ帰って、山の神となるという信仰です。キツネも農事の始まる初午の頃から収穫の終わる秋まで人里に姿を見せていて、田の神が山へ帰られる頃に山へ戻ります。
したがいまして、お稲荷さんのご祭神が狐というのは誤りなのです。
笠間稲荷神社は、胡桃下(くるみがした)稲荷の愛称で親しまれてきたようです。境内にある御神木は胡桃の木です。創建当時(651年)は、この地にクルミの木が群生していて、その大樹の下に稲荷の大神様がお祀りされていたことによるものなのでしょう。
境内には樹齢400年の「八重の藤」もあり、茨城県指定天然記念物です。藤のシーズンには、参拝客の目を楽しませてくれるのでしょう。
藤の花が咲くと、こんな感じになるようです。(笠間稲荷HPから転載)
投資家が忘れずにお詣りしたいのは「大黒様」。福袋を背負われて、打ち出の小づちをお持ちになられているふくよかなお姿をされています。
今月に入って初めての神社へのお礼参りでした。来月中旬からは菊まつりが開催される予定です。丹精込めて育てられた見事な菊が多く並びますので、またお詣りに来たいと思います。