S&P500 ヒートマップ(高解像度)
主要3指数とRussell2000(中小企業指標)
米中貿易摩擦の激化の可能性を背景に半導体関連株が急落し、大型ハイテク関連株からの売り買いがさらに加速しました。その結果、S&P500種株価指数とナスダック総合指数は水曜日に急落しました。ダウは終値史上最高値を更新しました(REUTERS)。これまで好調だった半導体メーカーは2020年以来最悪の落ち込みとなりました(Bloomberg)。
セクター別騰落率
最も上昇したのは生活必需品(Consumer Defensive)でした。中華人民共和国との貿易摩擦への懸念と、トランプ大統領候補の台湾発言(後述)で半導体株が4800億ドル下落しました(REUTERS)。
経済指標発表 結果
- 戸建て住宅着工件数が8カ月ぶりの低水準となり、製造業に好転の兆し(REUTERS)。
- 米国の工業生産高、2021年以来最大の連続増加を記録(Bloomberg)。
- 米連邦準備理事会(FRB)のクリストファー・ウォーラー理事とニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁はともに、インフレ軌道の改善と労働市場のバランス改善を踏まえ、FRBは利下げに「近づいている」と述べ、9月に初めて借入コストを引き下げる布石を打った(REUTERS)。
- ウォーラー氏、FRBは利下げに「近づいている」が、まだそこまでには至っていないと発言(Bloomberg)。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)は、地域ビジネス関係者を対象にしたベージュブック調査で、米経済は第3四半期に向けて小幅な成長を遂げたが、多くの地域では経済活動が横ばいまたは低下していると述べた(Bloomberg)。
主な決算発表結果
- ジョンソン・エンド・ジョンソン、第2四半期の利益と収益が予想を上回り上昇(Investing.com)。
- ASMLは若干のガイダンス未達にもかかわらずアウトパフォーム評価を維持(Investing.com)。
- エレバンス・ヘルス、2024年第2四半期の業績を発表(Investing.com)。
- プロロジスが第2四半期の業績を発表(Investing.com)。
- USバンコープ、2024年第2四半期の業績を発表(Investing.com)。
- ユナイテッド航空、大幅な値下げで利益が予想を下回る(Bloomberg)。
主な経済ニュース
- 米国は中華人民共和国の半導体産業を抑制するためより厳しい貿易ルールを提案しました。貿易制限は東京エレクトロンとASMLの技術に打撃を与えるだろう(Bloomberg)。
- トランプ大統領候補が「私は台湾の人々をとてもよく知っていて、彼らをとても尊敬している。彼らは我が国の半導体事業の約100%を奪った。台湾は防衛費を我々に支払うべきだと思う」と発言。これを受けてTSMCの株価が下落(REUTERS)。
- トランプ大統領候補が勝利した場合、アメリカは方針転換して、同盟国に支払いを求めることになる(Bloomberg)。
- トランプ大統領候補が提唱するインフレ対策案は、さらなる物価上昇を招く恐れがあると経済学者が指摘(Bloomberg)。
- 元国家安全保障問題担当大統領補佐官のロバート・オブライエン氏は、一部の中国製品への100%の関税がインフレを加速させるとの懸念を一蹴し、北京との広範な「戦略的分離」を求め、前大統領が権力に復帰した場合の経済・外交政策がどのようなものになるかを垣間見せた(Bloomberg)。
- ハイアットホテルズは、ロンドン、イビサ、モルディブ、メルボルンなどでホテルを運営するスタンダードホテルブランドの買収交渉中(Bloomberg)。
- オリーブガーデンのオーナーがチュイズレストランを6億500万ドルで買収(Bloomberg)。
- ウォルト・ディズニー社は2024年のエミー賞レースをリードしており、このエンターテインメント大手のHuluとFX部門の3つの番組が、テレビの最も権威ある賞の最多ノミネートを獲得(Bloomberg)。
- サンフランシスコ市長、減税で職場復帰を促進したいと希望(Bloomberg)。
- ロサンゼルス港のコンテナ取扱量は貿易活動の活発化により14%増加(Bloomberg)。
- 円高が市場を揺るがし、ドルは5月以来の安値に下落。日本が介入するかもしれないとの憶測で円は1%以上上昇(Bloomberg)。
- 円が急上昇するなか、ラテンアメリカ諸国の通貨は下落し、トレーダーらは日本円で資金調達したキャリートレードを解消せざるを得なくなった(Bloomberg)。
- ロシア企業は中華人民共和国からの支払いを受けるのがますます困難に(Bloomberg)。
主要指数の動き
- 原油先物価格は$82.89まで上昇。テクニカル水準が下落の下限となり、政府の報告で米国の原油在庫が再び減少したことが示されたため、原油は3週間ぶりの安値から反発した(Bloomberg)。
- 10年債利回りは4.146%まで低下。
- ドル円は大きく円高方向に動いて156円台前半で取引継続中。
- VIX(恐怖)指数は14.47まで上昇。
- 金先物価格と銀先物価格はともに下落。
- ビットコインは小動きながら下落。
自分の米ドル建ポートフォリオ ▼1.06%
1%を超える下落は今年に入って初めてかもしれません。QQQは指値を入れるか検討中です。
経済指標発表予定
失業保険申請の動きと、FRB委員の発言が予定されています。
主な決算発表予定
巨大企業の決算が続きます。
おわりに
かつてトランプ前大統領の就任期間では、経済アナリストが全く予想していないX(当時のTwitter)のツイートが株式市場を大きく動かして、米国株は予想外のボラティリティに見舞われることが少なくなかったがです。2年前にバイデン政権に変わり、経済アナリストの予想に近い株価変動になっていましたが、今回のトランプ氏の台湾に関する発言による半導体関連株の急落で、当時を思い起こしてしまいました。11月の大統領選挙を待たずに株式市場は次期大統領をトランプ氏の可能性が高いとしていますので、今後はトランプ氏の発言による大きな株価変動を乗り越えていかなければと再認識しました。長期投資を目指す方にとって、ボラティリティが高い時の切り抜け方は、ドルコスト平均法を信じてインデックス積立投資を継続することではないかと思います(でも投資は自己責任にて)。
関東甲信越は梅雨明けで熱くなりそうです。それでは今日も一日、熱中症に気をつけて、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とRusell2000チャート: finviz
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ