S&P500 ヒートマップ(高解像度)
主要3指数とRussell2000(中小企業指標)
米国の製造業指標が低調に推移し、欧州の金融株が2023年3月以来最大の1日急落となったことを受け、世界株式市場は下落に転じました(REUTERS)。新たな弱い経済データを受けて、ジェローム・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)が9月まで利下げを延期したことが賢明かどうかトレーダーが再考する中、株価は急落し、債券価格は上昇しました(Bloomberg)。前日比では、Dow30とS&P500は▼1%を超え、NASDAQは▼2%、Russell2000は▼3%を超える大幅な下落となりました。
セクター別騰落率
公益事業(Utilities)が最も上昇しました。一方で、先端技術(Technology)が3%を超える大幅な下落となったほか、一般消費材(Consumer Cyclical)、エネルギー(Energy)、金融(Financial)も2%を超える下落となりました。
経済指標発表 結果
- 米製造業活動指数は新規受注の落ち込みで7月に8カ月ぶりの低水準に落ち込んだが、第2・四半期に工場の生産が急回復したため、この数字は業界の苦境を誇張している可能性が高い。米供給管理協会(ISM)は木曜日、先月の製造業PMIが6月の48.5から46.8に低下し、11月以来の最低値となったと発表した。PMIが50を下回ると、経済の10.3%を占める製造業の縮小を示す(REUTERS)。
- 米国の6月の建設支出は予想外に減少し、前月のデータは住宅ローン金利の上昇が一戸建て住宅建設の重しとなったことで下方修正された。商務省国勢調査局は木曜日、建設支出が5月の0.4%減に下方修正され、0.3%減少したと発表した(REUTERS)。
- 新規失業保険申請件数が11カ月ぶりの高水準に達し、労働市場の軟化を示唆した。ただし、この時期は申請件数が不安定になる傾向がある。失業者数が7月中旬に2021年末以来の高水準にまで増加したことも示された。これは、失業率が6月に2年半ぶりの高水準となる4.1%に上昇したことを示すデータが出たことを受けて浮上した、労働市場の急速な悪化への懸念をあおる可能性がある(REUTERS)。
- 米国の雇用市場のパンデミックからの回復が景気後退の兆候を試す(Bloomberg)。
主な決算発表結果
- アップルの売上高は中華人民共和国での売上が低迷する中でも予想を上回る(Bloomberg)。
- アマゾン、AIコストの利益予想が期待外れで下落。AWSクラウド部門は売上高が19%増加し明るい兆し。収益は10%増加したが、アナリストの予想には及ばず(Bloomberg)。
- バーテックスファーマ(ヘルスケア)の利益は1.13ドル下回り、売上高は予想を下回った(Investing.com)。
- コノコフィリップス、第2四半期の利益が予想を上回り、2024年の株主還元を再確認(Investing.com)。
- オンライン旅行会社のBooking.com(BKNG)は第2四半期の利益が予想を上回る(Investing.com)。予約部門は宿泊数の増加が鈍化すると予想、株価は下落(REUTERS)。
- インテル、売上が予想を下回り人員削減へ(Bloomberg)。配当停止で株価急落(REUTERS)。
- 電力管理会社イートン、売上高は予想通り、利益は予想を上回る結果に(Investing.com)。
- リジェネロン・ファーマシューティカルズ(ヘルスケア)、売上高は予想を上回り、利益は予想を上回る結果(Investing.com)。
- 漂白剤や木炭のメーカーであるクロロックス社は、売上高の減少にもかかわらず、市場予想を上回る利益を発表したことから、取引終盤に株価が上昇(Bloomberg)。
主な経済ニュース
- 連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが遅れるとみられる中、地方債は5月以来最大の上昇(Bloomberg)。
- ニューヨークのMDBキャピタル社長兼チーフ市場ストラテジスト、ルー・バセニーズ氏は「FRBが利下げに遅れをとっているという真の懸念が浮上している。FRBがいわゆるソフトランディングを達成すると確信している投資家はほとんどおらず、今やデータはそうした懸念を裏付け始めている(REUTERS)。
- 米国、最新の調査で食料品価格高騰を調査。米連邦取引委員会(FTC)のリナ・カーン委員長は1日、小売業者のコストが下がっているにもかかわらず食料品価格が高止まりしている理由を調査する(REUTERS)。
- 食品会社は長年にわたる値上げで消費者の限界に達している(WSJ)
- アームがAIへの楽観論を打ち砕き、チップ指数は7%下落(REUTERS)。
- ハイテク大手は収益懸念で7月に時価総額の大幅な下落に直面(REUTERS)。
- デルタ航空、クラウドストライクの障害が米国チームの旅行に大混乱をもたらしたと発表。航空会社は選手の経路を変更し、パリ行きの便をもう1便追加する必要があったが、
クラウドストライクはデルタ航空の支援申し出を拒否(Bloomberg)。 - アックマンのIPOの夢は数週間で250億ドルからゼロに崩壊(Bloomberg)。
- 小売業者が商品を封鎖し、アメリカでのショッピングを破壊(Bloomberg)。
- ウォルマートの移転命令、期限が迫る中で現実に直面(Bloomberg)。
- ロシア、クレムリンのエージェントと交換で米国人記者を釈放(Bloomberg)。
- プーチン大統領、捕虜交換後にモスクワに戻ったロシア人を歓迎、報道機関が報道(REUTERS)。
- イスラエルのベイルート攻撃は外交的合意を破壊したと情報筋が語る(REUTERS)。
- トランプ氏、口止め料刑事事件で報道禁止命令の控訴で敗訴(REUTERS)。
- ハリス氏の野心的すぎる移民計画がトランプ攻撃を招く。目標は、中央アメリカからの移民の根本的な原因を解決することだったが、3年経っても努力の成果はほとんどない(Bloomberg)。
- イングランド銀行、16年ぶりの高金利から利下げ(REUTERS)。
- 上田総裁のタカ派的姿勢を受けて、日銀ウォッチャーの大半が利上げペースを再考(Bloomberg)。
- 日本の超低金利住宅ローン、17年ぶりに増加へ(Bloomberg)。
- 金正恩、北朝鮮の洪水に足を踏み入れてプロパガンダ活動を展開。北朝鮮北西部を壊滅させ「相当数の人的被害」をもたらしたと推定される洪水緊急事態に取り組む金正恩氏が一般市民と共に闘っているという描写(Bloomberg)。
主要指数の動き
- 原油先物価格は$76.89まで下落。中東危機の拡大に対する懸念が世界の原油供給にほとんど影響を及ぼしていないとみられ、原油先物は前日の上昇分を戻した(REUTERS)。
- 10年債利回りは3.976%まで低下して4%を割り込む。
- ドル円は円高が進んで149円台半ばで取引継続中。
- VIX(恐怖)指数は18.60まで上昇。4月以来の高値を記録(Bloomberg)。
- 金先物価格は上昇し、銀先物価格は下落。
- ビットコインはさらに下落が進む。最近の世論調査において、暗号資産を支持するトランプ大統領の勝利が危うくなったことも売りの勢いが強まった一因と見られている(Investing.com)。
自分の米ドル建ポートフォリオ ▼0.84%
大幅下落相場の中、この程度で済んで良かったです。
経済指標発表予定
失業者の予想以上の増加にシグナルが出ている中で、雇用統計が発表されます。
主な決算発表予定
おわりに
米国の景気悪化を示すデータがFOMC直後に出たことで、9月の利下げでは軟着陸させるには遅すぎるという意見も出て、株式市場には景気悪化への不安感が出てしまっています。当面は株価のボラティリティが高い状態が続くように思います。
投資は余剰資金の範囲で行い、定期的にインデックスに積立を継続して、ドルコスト平均法の恩恵を受けるのが基本です。報道やネット上の情報で過剰反応することなく、冷静に過ごしましょう。下落時は買い時ですから、定期積立以外にも積み増しするのも良いかと思います。それでは、今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とRusell2000チャート: finviz
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
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- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ