島根県の出雲国内の神様を巡るロングドライブ(千葉県の自宅から4泊5日、トータル2,000km以上)を決行しました。最初のお詣り先は島根県最東部にある美保神社にしました。飛行機を利用されて行かれる方は、鳥取県の米子空港が近いと思います。
美保神社には、三穂津姫命(みほつひめのみこと)と事代主神(えびす様)がお祀りされており、ご本殿は2殿ある珍しい神社です。美保神社のえびす様は、日本全国にあるえびす様の総本山だそうで、江戸時代から明治時代にかけて美保関が船の往来で栄えていたことがうかがい知れます。向かって右側の左殿(神社では神様を基準にするので左殿という)に三穂津姫命、向かって左側の右殿に事代主神がお祀りされており、1813年に再建された国指定の重要文化財です。拝殿は斬新なデザインで有名かつ重要文化財の築地本願寺を手掛けた伊藤忠太氏の設計により造営されたものです。天井がなく梁がむき出しで、周囲を囲んでいる山の影響もあって音響効果が優れている建物だそうで、参拝している時の太鼓の音の響きが良かったのが印象的でした。
2つの本殿の裏側にまわってみると、2棟の屋根がくっついています。一級建築士の私としては、本殿の間の雨仕舞(雨水の排水経路を確保して雨漏りを防止すること)が気になっていまいます。
境内を出ると、青石畳通りという、路面に青みがかった凝灰岩が敷かれた路地がありました。石畳が敷設されたのは江戸時代後期で、美保関には50件ほどの回船問屋が集まっていたので、物資の積み下ろし作業の効率化が目的だったそうです。青石畳通りには、1905年に建てられた木造旅館「美保館 本館」が今もなお現役のホテルの朝食会場として利用されています。
港に戻ると、小さな赤い橋「浮島橋」があり、その先の祠には弁天様が2祠お祀りされていました。浮島橋から下の海は透明度が高く、小魚が泳いでいて岩に多くの紫ウニがいるのが見えました。きれいな海はいいですね。
さらに出雲国内の小旅行を続けます。