今日は埼玉県まで遠征して、秩父三社巡りの日帰りドライブをしてきました。秩父三社とは、「寶登山(宝登山)神社」「秩父神社」「三峯神社」のことであり、御利益を求めて新宿からバスツアーが出ているほどの人気スポットです。今回も多くの外国人の方を見かけました。
寳登山神社(ほどさんじんじゃ)
約1900年前、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東北地方ご平定の際、寶登山の山頂に皇祖たる神武天皇、山の神、火の神をお祀りされたのがはじめと伝えられています。日本武尊が登山の途中に山火事に遭遇して進退きわまった時、多くの巨犬が現れて火を消し止め、日本武尊をお助けしたことから、古くは火止山(ほどさん)と呼ばれていたそうですが、後に寶登山、現代漢字では宝登山と改称されています。このことから、火災盗難除、方災除、諸難除の御神徳が殊の外高く、さらに宝の山に登るとの名前から、商売繁盛・諸願成就の祈願も盛んです。
金色の額と金物類があしらわれた立派な鳥居です。よく清掃が行き届いているためか、汚れや苔がありません。
拝殿に続く階段の横には真っ赤に染まった紅葉が美しかったです。
拝殿も黄金の龍と白い鶴による彫刻がほどこされた豪華絢爛なつくりには驚かされました。
拝殿の奥にあるご本殿の妻部分です。黒く塗られた板を懸魚と呼ばれ、左右には雲形の鰭が従っています。奥には棟木と虹梁をつなぐ太瓶束が見られ、束をはさんで右には逆巻く水瀬を泳ぐ鯉の姿を、左には龍へと姿を変えて激流を泳ぐ「登龍」が彫られています。
宝登山神社奥宮に行くには山道で、健脚者でも1時間ほどかかるそうですが、宝登山ロープウェイがあるので利用することにしました。山頂駅と山麓駅までの全長832mを約5分間の空中散歩で結んでくれます。通常は30分間隔運転なのですが、土日祝日と紅葉シーズンは15分間隔とのことで、平日にもかかわらず15分間隔で運転されていて助かりました。
奥宮の鳥居です。本宮の鳥居は清掃が行き届いて綺麗だったので、ちょっと汚れが気になってしまいました。
奥宮はシンプルな白木づくりで、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が神霊を祀った宝登山山頂のゆかりの地に鎮座しています。
奥宮の近くには冬桜が可憐に咲いていました。この時期に咲く、めずらしい種類です。
山頂の紅葉は終盤とはいえ、少し残っていました。秩父の山が良く見えました。
これまでに本宮は何度か訪れたことがありましたが、奥宮は初めてお詣りさせていただきましたので、御朱印をいただきました。
秩父神社(ちちぶじんじゃ)
秩父神社は、秩父鉄道の秩父駅から徒歩圏内にある街中にある神社です。参拝者駐車場も数少なく混雑していたのですが、1台分空いていたという神様のお導きがあり、スムーズに参拝することができました。第十代崇神天皇の御代に知知夫国の初代国造に任命された八意思兼命の十世の子孫である知知夫彦命が、祖神をお祀りしたことに始まったのが創建とされ、武蔵国成立以前より栄えた知知夫国の総鎮守として現在に至っています。現存するご社殿は、天正20年(1592年)に徳川家康公が寄進されたもので、江戸時代初期の建築様式をよく留めていることなどから、埼玉県の有形文化財に指定されています。
あいにく社殿は保存修理工事中で、仮囲と足場とネットでおおわれていましたが、正面の破風は見えるように、透過性が高いネットが使われている工夫がされていました。
この写真は秩父神社HPから拝借させていただいたものです。保存修理工事は令和5年12月31日までと書いてありました。来年の年末までおあずけです。
拝殿の奥にあるご本殿の彫刻は保存修理が終わっているようで、彩色豊かな多くの彫刻を直接見ることができました。
境内には大銀杏と紅葉が並び立っていました。あまりに銀杏の木が高いのでスマホの写真では無理かと思いましたが、スマホを横に持ち、縦方向に下から上に見上げていくように動かしたパノラマで撮影してみました。若干歪みが出ていますが、まあまあの出来でしょうか。
三峯神社
三峯神社の由緒は古く、今から1900年あまりの昔、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が伊弉諾尊(イザナギノミコト)・伊弉册尊(イザナミノミコト)をお祀りしたのが始まりと伝わります。その道案内をした山犬(狼)が御使いの神です。三峯の名前は、神社の東南にそびえる雲取・白岩・妙法の三山が美しく連なることから、三峯宮と称されたことに因ります。景行天皇の命により東国平定に遣わされた日本武尊は、甲斐国(山梨)から上野国(群馬)を経て、碓氷峠に向われる途中三峯山に登り、山川が清く美しい様子をご覧になり、国をお生みになられた二神をおしのびになって仮宮を建てお祀りし、この国が永遠に平和であることを祈られました。この時、尊を道案内したのが狼(山犬)であったとされ、神様の使いとして一緒にお祀りされています。三峯神社は関東一のパワースポットとしても知られています。
まずは珍しい三ツ鳥居で、日本書紀に出てくる高天原に次いで生まれた三柱の神、天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、高御産巣日神(タカミムスヒノカミ)、神産巣日神(カミムスヒノカミ)を表しているのだそうです。正式な通り方は以下の通りですが、私を含めてやっている人は皆無でした。
- 中央鳥居を表から奥にぐぐり、左に折れる
- 左鳥居を奥から表にくぐり、中央の表に戻る
- 中央鳥居を表から奥にぐぐり、右に折れる
- 右鳥居を奥から表にくぐって中央の表に戻る
- 中央鳥居を表から奥にくぐり、再び左に折れる
- 左鳥居を奥から表にくぐり、中央の表に戻る
- 最後に中央鳥居を表から奥にくぐって参道を進む
こちらが隋身門です。隋身門の額には三峯山と山カンムリの峯、向かって右側にある石碑には山ヘンがある峰が使われています。神社の正式呼称は「三峯神社」ですが、常用漢字には峯が掲載されておらず、常用漢字が使われる地名では三峰が正式呼称です。茨城県鹿嶋市にある鹿島神宮も社名と地名で異なる漢字が使われていたことを思い出しました。
鳥居の左右にはご神木の大杉が2本そびえています。この近くに寄ってパワーを受け取りました。
拝殿の彫刻は彩色豊かで美しいですね。
平成24年、拝殿の左側にある敷石にその年の干支である龍(辰)が現れたそうです。不思議なことがあるものですね。
境内に駐車してあった三峯神社のバスのナンバーが333でした。語呂合わせでしょうか?
開祖である日本武尊の像の前で記念撮影です。小春日和のおかげさまで、薄着のまま参拝することができました。
奥宮までは険しい山道で石や木の根に足を取られるので、スニーカーよりも登山靴が良いそうですし、途中は鎖場と呼ばれる岩の急斜面に鎖が備え付けてあるだけの難所もあるので、手袋も用意した方が良いそうです。そこで、今回は奥宮遙拝所からの参拝で済まさせていただきました。ここからの眺めも絶景でしたが、奥宮がどこにあるのかは視認できませんでした。
自宅から遠く、さらに山奥にあるので参拝が難しい神社なので、参拝の記念に御朱印をいただきました。
今回のドライブは、走行距離379.5km、走行時間は10時間3分、平均速度は38km/h。平均燃費は22.2km/Lでした。運転疲れだけでなく、長時間揺られたので帰宅してからも若干ふらふらしました。