S&P500 ヒートマップ(高解像度)
- MU(+6.27%)
マイクロン・テクノロジーはAI向けサーバー需要増加と高付加価値メモリの出荷拡大期待が株価を押し上げた。半導体市況の底打ち観測も強まり、大幅上昇。 - AAPL(+4.24%)
アップルはiPhone販売好調と生成AI分野での取り組み強化が好感された。機関投資家による買い戻しも入り、時価総額を大きく押し上げた。 - IBM(-3.15%)
IBMは決算後の利益確定売りが続き下落。クラウド事業の成長鈍化懸念やコスト増見通しが投資家心理を冷やし、売り圧力が強まった。 - UBER(-3.66%)
ウーバーは配車・デリバリー事業の成長鈍化懸念と競争激化が嫌気され下落。直近の株価上昇で利益確定売りも増えた。

主要3指数とドル円の動き
- S&P 500(+0.78 %/+49.45 ポイント、6,389.45)
8日(金)は前日比0.8 %上昇して6,389.45と、ほぼ史上最高値圏に迫りました。週間では+2.4 %と3週で2勝目。好決算企業の強さや利下げ期待が支援材料となりました。 - Dow Jones(+0.47 %/+206.97 ポイント、44,175.61)
同日終値は前日比0.5 %増と堅調推移。週間では+1.3 %と上昇トレンド継続中。幅広い銘柄が買われ、持続的な市場の強さを示しました。 - NASDAQ Composite(+0.98 %/+207.32 ポイント、21,450.02)
1 %上昇し、年内18回目の史上最高値更新を達成。テクノロジー株の強さがけん引役となり、投資家のリスク許容度の高さを反映しました。 - USD/JPY
ニューヨーク市場では一時147.90円まで上昇した後、147.62円まで下押しして引けました。ムサレム米セントルイス連銀総裁が「インフレを重視」と発言し長期金利上昇、ドル買いが優勢に。地政学リスク緩和も円売りを促しました。

セクター別騰落率
- Healthcare
ヘルスケアセクターは+1.12%と上昇率トップ。製薬やバイオテクノロジー企業の好決算や新薬承認のニュースが買い材料となり、資金流入が強まりました。 - Communication Services
通信サービスセクターは+1.11%と大幅上昇。主要ITプラットフォームや動画配信サービス株が堅調で、広告収入増加や利用者数拡大への期待が株価を押し上げました。

主なETFの動き
主要株価指数連動型ETFは総じて上昇し、特にNASDAQ100連動のQQQが+0.93%と強かった一方、債券ETFのBNDは長期金利上昇を背景に小幅安となりました。
経済指標発表 結果
- CFTC:S&P 500投機筋ネットポジション(2025年8月1日)
先週末時点で、S&P 500先物に対する投機筋(短期トレーダー)のネットショートポジションは約‑163.2千枚となり、前週の‑168.5千枚からやや縮小しています。これは楽観度がわずかに高まった可能性を示唆しますが、依然としてベア(弱気)優勢のポジション帯に位置しており、市場心理には慎重さが残っています。 - ベーカー・ヒューズ社:米国のリグ(掘削リグ)稼働状況(2025年8月8日までの週)
油・ガス分野のリグ稼働は3週連続減少。総リグ数は539台で、前週比‑1、内訳は油リグ411台(+1)、ガスリグ123台(‑1)。テキサス州とペルミアン盆地などでは稼働数が過去数年で最低水準となり、エネルギー業界の設備投資抑制傾向が続いていることを示しています。

主な決算発表結果
該当銘柄の決算発表はありませんでした。
主な経済ニュース
- モルガン・スタンレーのCIOリサ・シャレット氏は、トランプ政権の関税・税制政策が市場を消費者向け企業とB2B企業、輸出業と輸入業に分断していると指摘。投資家にはグローバル銘柄選択とポートフォリオ見直しを提案しました。
出典:Business Insider|8月8日 - 米国株式ファンドから大規模資金流出が発生。背景には関税警戒と景気懸念があり、投資家はリスク資産からマネーマーケット・ファンドへ資金を移す動きが強まっています。
出典:Reuters|8月8日 - BofA調査によると、投資家は関税よりも経済指標やFRB政策に関心を移し、9月利下げ確率は89.4%。ただし、関税の影響軽視は早計で、Q3に関税率上昇の可能性があると警告しています。
出典:MarketWatch|8月8日 - ナスダックはテック株好調とFRB利下げ期待で最高値を更新。トランプによるFRB人事候補がタカ派でないとの見方も、利下げ期待を支えています。
出典:Reuters|8月8日 - エコノミストのSavvas Savouri氏は、米国がスタグフレーションに直面すると警告。ドル安、金利上昇、金やTIPSへの投資でのヘッジを推奨し、大型ハイテクには恩恵、中小型株には逆風と述べています。
出典:MarketWatch|8月8日 - 米中AI競争の激化で、Gen Zなど若手テック人材がAIによる職喪失リスクの最前線にあると経済学者が指摘。雇用構造の変化に備える必要性を訴えています。
出典:The Economic Times|8月8日 - Vanguardは長期資産配分戦略を見直し、従来の60:40から70%債券・30%株式を推奨。高バリュエーションの株よりも、債券のリスク調整後リターンが優位と分析しています。
出典:Business Insider|8月8日 - AI関連の期待が株式市場を押し上げる一方、米国の金輸入への関税賦課が金市場に動揺を与え、価格変動を大きくしています。
出典:Bloomberg|8月8日 - 米露首脳会談再開への期待が高まり、防衛関連株への投資が縮小。ウクライナ情勢安定による需要減少を見込んだ動きと見られます。
出典:Bloomberg|8月7日 - 株価指数は上昇基調ながらボラティリティも高まり、「不安定な楽観」との指摘も。投資家には新規買いに慎重さを求める声が出ています。
出典:FinancialContent|8月8日
地政学的リスク
- トランプ政権はインドへの輸入品に50%の追加関税を課し、交渉凍結を宣言。インドの電子部品輸出企業は200億~300億ドル規模の損失リスクに直面しており、貿易摩擦がサプライチェーン全体を揺さぶっています。
出典:Time|8月8日 - トランプ政権は対象国を問わず、関税を外交・政策目的に利用しており、インド、ブラジル、スイスなどに高率関税を課す動きが、世界的な貿易制度の不確実性を高めています。
出典:Financial Times|8月8日 - 米中貿易戦争の一時的な「休戦」期限(8月12日)が迫る中、市場はさらなる合意延長の見通しを求めています。トランプ大統領は「合意に非常に近い」と述べる一方、ロシア産油購入を続ける中国には新関税を示唆し、リスク警戒が続く状況です。
出典:UBS(Markets on risk watch)|8月8日
原油・金利・コモディティ・恐怖指数の動き
- 原油(Crude Oil Sep 25)
WTI原油先物(9月限)は62~64ドル台で推移し、‐0.8 %程度の下落。弱気構造(ライジングウェッジ)が鮮明となり、さらなる下押しリスクが意識されています。市場の需給バランスが引き続き注目されています。 - 10年金利(CBOE Interest Rate 10 Year T-Note)
10年物米国債金利を示すTNXは約4.285 %と前日比+0.97 %の上昇。利回りが再び上昇しており、債券市場では利上げ見通しも一部で根強いことが反映されています。 - VIX(恐怖指数)
VIX指数は15.15と前日比‐8.6 %の急低下。この急減は市場の安心感が強まり、短期的なボラティリティ懸念が後退していることを示唆しています。 - 金(Gold Dec 25)
金先物(12月限)は3,457ドル台と小幅上昇(+0.1 %)。一方で、ゴールドは新高値圏で推移しており、安全資産への需要が継続していることが伺えます。

自分の米ドル建ポートフォリオ +0.69%(前日比)
私のポートフォリオは主要ETFが揃って上昇し、特にVGTが+0.89%と堅調でした。株式全体が好調な中、GLDMは横ばいで推移しました。
今週の動き
- 全体の動き
S&P 500は週次で+2.4%の上昇と6月27日以来の好調を記録。ナスダックは+3.9%とテック主導で堅調。これはまさにテクノロジーや通信サービスの堅調を裏付ける動きです。
- 個別銘柄の動き
今週、テクノロジー株では特にAAPL(+13.33%)、PLTR(+21.19%)、GOOG(+6.39%)、NVDA(+5.17%)などが大幅上昇して目立ちました。半導体関連やAI関連銘柄が軒並み堅調で、投資家のリスク選好を反映しています。一方、LLY(−17.93%)は大幅下落し、医薬品セクターの逆風が示唆されました。 - セクター別週間騰落率
基本素材(Basic Materials)が+5.08%と今週最高の上昇率を記録、建設資材や化学素材などの需要回復の観測が材料視された可能性があります。続いてテクノロジー(+3.85%)と通信サービス(+3.65%)も堅調であり、AI投資やデジタル広告回復への期待が強いことがうかがえます。


経済指標発表予定
重要性が高い指標の発表予定はありません。

主な決算発表予定
下記の通り1社が予定されています。

おわりに
今週の米国株式市場は力強い上昇で幕を閉じました。S&P500は0.8%上昇し週間では+2.4%、NASDAQは1%高と年初来高値を更新、ダウも0.5%上げて堅調な推移となりました。特にテクノロジー株が相場を牽引し、アップルやグーグルなど主力株の上昇が目立ちました。経済面では、GDP成長や雇用指標の一部に弱さが見られましたが、市場はこれをFRBの利下げ期待へと結び付けており、労働市場の軟化が逆に安心材料となる構図が見られます。技術分野ではAI関連への期待が再び高まり、OpenAIの新モデル発表や関連企業の好決算が投資家心理を押し上げました。一方で、一部エコノミストはインフレ圧力やドル安を背景にスタグフレーションのリスクが高まっていると警告し、金やTIPSなどインフレ耐性のある資産への分散を推奨しています。全体として、市場は強い企業業績と政策期待に支えられつつも、経済の基盤が必ずしも盤石ではないため、今後も慎重な銘柄選別とポートフォリオのバランス調整が重要となりそうです。
それでは、良い週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- ETFトップ10:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ