雇用の伸びと賃金上昇は11月も堅調と、FRBのさらなる高金利政策の口実を与える結果が出てきました。非農業部門雇用者数は263K(予想200K、前回284K)、失業率3.7%(予想3.7%、前回3.7%)、平均時給前月比0.6%(予想0.3%、前回0.5%)、平均時給前年比5.1%(予想4.6%、前月4.9%)。その結果、明けから弱気相場が続きましたが終値ではDow30がわずかにプラスになったものの、NASDAQとS&P500は僅かにマイナスでした。シカゴ連銀のエバンス総裁は、金融当局は利上げペースを落としているものの、インフレ退治のため政策金利のピークは高めの水準にする必要があると述べました。独アリアンツの首席経済顧問モハメド・エラリアン氏は、「パウエル議長は講演でことさらバランスを取るよう務めたものの、市場で既に進行していた著しい上昇を押し返すことは全くしなかった。」と厳しく批判しました。UAL(ユナイテッド航空)が、数十機のB-787ドリームライナーを契約し、BA(ボーイング)はライバルのエアバス社に勝利できる見込みというWSJ報道がありました。
EUがロシアの原油価格上限を$60で合意、米国も支持したこともあり、原油先物は$80.12(▼1.35%)に下がりました。10年債利回りは3.5060%(▼0.65%)とわずかに低下しました。ドル円は急激な円高が133.611円で一旦止まり、少し反発したもののまた円高が進みつつあり、現在は134円前半で取引されています。
週末なので1週間の株価マップを示してみました。パウエル発言で全体的には上昇しましたが、GAFAMではAAPL(アップル)だけが中華人民共和国の工場問題でマイナス、銀行とエネルギーと特殊産業機械が軟調でした。気になる中華人民共和国におけるコロナ対策ですが、習近平主席は中国国内でまん延しているコロナは致死率が低いと発言したとの報道がありました。経済が困窮するようなゼロコロナ政策を撤廃されることに期待したいですし、何よりも各地でデモに参加した大勢の方々の無事を願うばかりです。
ここ1か月間の株価マップがこちらです。11月はTSLAなど一部を除いて全体的には好調でした。
年初来の株価マップがこちらです。2022年の米国株は低迷していると言われていますが、エネルギーセクターとヘルスケアセクターは極めて元気だったことがわかりますね。年末になりましたら、今一度マップにしてみたいと思います。(忘れたらごめんなさい)
自分のポートフォリオは昨夜トータルで△0.08%でした。プラスで週末を迎えるのは気分的に良いですね。IBB(バイオテクノロジーETF)、ICLN(クリーンエネルギーETF)、そしてTIP(物価連動債ETF)が支えてくれたようです。昨夜も買い銘柄はありませんでした。恐怖指数VIXは19.07と今年4月から8カ月ぶりの低値となっています。
来週月曜日の夜に予定されている経済指標です。ISM非製造業指数が高い重要度となっています。
それでは、明るく元気に週末を過ごしましょう。