生産者物価指数が11月は前月比0.3%と予想0.2%(前回は0.3%)を上回る伸びが報告され、FRBによる利上げ政策を後押しする結果となりました。これを受けて軟調で開始した市場ですが、RH社のCEOが決算説明会で、住宅ローン金利の上昇により、住宅市場が2008年以来見たことがないレベルで崩壊している等と述べたことなどから若干株価は回復しました。ところが、ミシガン大学による12月の消費者信頼感指数が59.1(予想56.9,前回56.8)と公表されると、予想よりも消費意欲が低下していない結果を受けて再び下落し、3指数そろって下落で終えました。特に終盤にかけて下落が加速しました。
原油先物は$71.52(△0.08%)、10年債利回りは3.567%(△2.18%)、ドル円は136円台後半で推移しています。心配されたロシア産原油価格に対する$60/バレルという経済制裁による原油価格の高騰は、現在までのところはありません。
Bloombergがエコノミストに調査した結果によると、12月のFOMC(FRBによる連邦公開市場委員会の定期会合)は政策金利を△0.5ポイントと予想、その後の2回の会合でそれぞれ△0.25ポイント引き上げ、4.9%でピークを打ってそれが2023年の末まで継続すると予想している人が多かったそうです。また、機関投資家への調査では、回答の71%が来年の株価上昇を予想、下落予想は19%だったようです。
週末なので、1週間の動きのマップも掲載しました。GAFAMとテスラなどの大型ハイテク株およびBAC(バンクオブアメリカ)をはじめとする金融、XOM(エクソンモービル)などのエネルギー株が後退し、ヘルスケアと生活必需品がなんとか踏ん張っているという感じの一週間でした。今週のS&P500とDow30の下落率は、9月下旬以来の最悪の下落と言えるでしょう。
自分のポートフォリオは▼0.91%と、主要3指数を下回る下落率となりました。
IBBだけが2%以上下げましたが、この銘柄を追加購入すると逆に平均取得単価が上がってしまうので、押し目買いに相当する指値は入れていませんでした。
米国版Yahoo! Financeにポートフォリオを登録していると、S&P500(^GSPC)と比較した推移がグラフ化されてきます。これをみると、この1年間は下落しているものの、S&P500よりもマシだったということで、高配当株に軸足を置いている成果が出ています。私のような高齢者が長期投資をする場合には、株価低迷時に資産を守ることも大切ではないかと思っております。
来週の12日(月)は、主な経済指標の発表はありません。来週は、13日(火)の消費者物価指数とコアCPI、そして15日(木)早朝4:00のFOMCによる政策金利や経済見通しが発表となります。
株価は厳しい動きをしていますが、一喜一憂することなく「下がったら買う、上がっても売らない、売るのは目標を達成した時」と腹をくくれば、明るく元気に過ごすこともできると思います。
それでは皆様、よい週末をお過ごしください。