FOMC後に株価が急落し、昨夜はこの流れを覆すような主な経済指標の発表もなかったので投資家心理が冷えたままの市場になりました。このところ、FOMCの政策金利とインフレ抑圧に注目が集まり、経済にとって良いニュースで株価が下がり、悪いニュースで株価が上がるという状況が続いていましたが、年末にきてリセッション懸念に注目が集まり、経済にとって悪いニュースで株価が下がるという傾向に変わってきたようです。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、米金融当局者らはインフレの引き下げにいまだ集中しており、その責務達成には近づいていない、道のりは遠いとの考えを示しました。同氏は「労働市場は不均衡だ」とも指摘し、「職を探している場合、見つけるのは容易だ。労働者を探している場合はその確保が困難だ」と話しており、労働市場が逼迫しているのがわかります。
ローンが高金利になり自動車の売上が減り各社の株価が低迷している中、イーロンマスク氏はTwitterから数人のジャーナリストのアカウントを停止するなど、相変わらずTwitter改革に御熱心のようでTSLA株は▼4.42%と大きく下落しました。GS(ゴールドマンサックス)はコロナ禍のパンデミック期間に雇用を3.8万人(2019年)から4.9万人(2022年)に増やしていたので、数千人を解雇するようで、株価は▼1.04%下がりました。
中華人民共和国ではゼロコロナ対策を緩和したものの、北京ではコロナ感染を恐れて一般市民が自宅に閉じこもっている状況のようです。中華人民共和国の国産ワクチンは、ファイザー社やモデルナ社によるmRNAワクチンではないことも、感染が増加している原因とする見方もあるようです。一般人が市内を歩く時に防護服を着ている姿もあるようで、日本でマスク着用が無くならないよりも深刻です。これらのことから、中華人民共和国の経済回復は予想よりもかなり遅延するのではないかと思われます。
2022年に夢のようなリターンを上げたのがクオンツファンド。コンピューターを駆使したポートフォリオが年初から40%ほどのリターンを得ているようです(Bloombergより)。このようなファンドが米国市場で利益を出したということは、それだけカモにされた人が多いことになります。サッカーの練習を重ねて少し上手くなったから、ワールドカップで何回も勝ち進んで行けるとは思わないので、私はデイトレはやりませんし、個別株に手を出すこともいたしません。でも、米国市場の動きを見るのは好きです。
このニュースを見て、年初来から昨夜までの株価動向のマップを開いてみました。年初にエネルギー株が伸びると信じて、XOM(エクソンモービル)を持ち続けていれば、なんと72%のリターンが得られるだけでなく、高い配当金もゲットできたことがわかります。結果論ですけどね。
原油先物は$74.26(▼2.43%)、10年債利回りは3.482%(△0.93%)、ドル円は円高に進み、現在は136円台後半で推移しています。最近は、米国株が下落すると円安方向に振れていましたが、昨夜は株安と円高になりました。日本人投資家にとってダブルパンチとなる動きですが、自分の資産を「世界標準の米国ドルで評価する」習慣にすれば為替は気にならなくなります。
週末なので、今週の動きのマップも提示しました。イーロンマスク氏がテスラ株を売ったことによる下落が特に目立ちます。
自分のポートフォリオは全体で▼1.08%でした。幸いなことに、一昨夜に刺さらなかったVHT(ヘルスケアETF)が約定し、持株数を増やすことが出来ました。私のような素人は、「定期積立は欠かさないで、スポット買いは下がったときだけ」を愚直に守ります。
来週19日(月)の夜には、高い重要性がある経済指標発表はありません。
株価が下がっていても、気持ちを明るく持つことが肝要です。寒い日が続きますが、元気に良い週末をお過ごしください。