昨夜の米国株式は、投資家が5日連続した損失を阻止しようとしたようで、不安定な取引で上昇に転じて3指数そろってかろうじてプラスで終えました。TSLAは引き続き売りの圧力にさらされて2022年11月以来の安値に下落(▼7.63%)しました。イーロンマスク氏がTwitter投票で辞任にYesが多かったことを受け、まだ辞任のアナウンスはしていないものの、積極的に後任を探しているようです。11月の建築許可件数は1.343M(予想1.485M、前回1.512M)と予想を大きく下回り、景気の悪化を示す結果となりました。11月の住宅着工件数は1.427Mと市場予想1.400Mよりも多かったものの前回1.434Mよりも下回る結果でした。
日銀がこれまで堅持していた大規模金融緩和を修正、変動許容幅を±0.25%から0.50%に広げた実質的な利上げとなるニュースは世界中に広がり、欧米の金利上昇の後押しとなりました。これは為替に大きな影響を与え、ドル円は一時130円50銭まで急激な円高となりましたが、現在は131円台後半で推移しています。米国10年債利回りも影響を受けて3.684%(△2.88%)に上昇しました。原油先物は$76.02(△1.10%)と上昇しまして、エネルギセクターの後押しをしました。
自分の米国ドル建のポートフォリオは全体で△0.25%と上昇しました。ここには掲載していませんが、昨日の日本市場で「2558米国株式(S&P500)上場投信」が大きく下げましたし、金利上昇を嫌ってREITも大きく下げました。今日は、定期積立している「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」が大きく下げそうですけど、含みの損益は実損益とは違いので笑って見過ごすだけです。
今夜は、景気の先行きを占う消費者信頼感指数、高金利の住宅ローンの影響をみる中古住宅販売戸数、原油在庫量が主な経済指標です。
FRBのパウエル議長は大胆な金利政策を市場が混乱しないように、FOMC前にタカ派発言をしたり、FRBを構成する複数の連銀総裁による発言で市場に前情報を流して、株式市場と為替市場が大混乱しないようコントロールする姿がありましたが、昨日の黒田総裁は何の前触れもないクリスマスサプライズでした。想像にすぎませんが、過去の動きを分析して結果を出す仕組みのAI(人口知能)も予想できなかった黒田総裁発言だったのではないでしょうかね。
日本でも住宅ローン金利が上昇しそうです。住宅購入を予定されている方、変動金利を利用されている方への影響がありそうです。また、企業の設備投資の勢いが削がれる影響も考えられます。
寒い日が続きます。日本海側の大雪と停電のダブルパンチの被害を被られた方々にはお見舞い申し上げます。いろいろなことがありますが、気持ちまで寒くならないように、明るく元気に過ごしましょう。