今年最後の米国市場は、マイナスでスタートし、後半から大引けにかけて盛り返したものの前日の終値に届かず、3指数そろって下落という結果でした。インフレ退治を目的としたFRBによる異常といえる急激な高金利政策、ロシアによるウクライナ侵攻に起因する諸問題、中華人民共和国のコロナ禍により世界的なリセッションが懸念され、とうとう年末ラリーという恒例行事もありませんでした。
原油先物は$80.36(△2.50%)と上昇して再び$80台に、10年債利回りは3.879%(△1.15%)に上昇、ドルの全面安によりドル円は131円台前半で推移中です。
自分の年末最終日ポートフォリオは全銘柄マイナスで▼0.30%でした。
これは年末最終週の週間マップです。TSLA(テスラ)とNVDA(エヌビディア/半導体)の大幅な下落が目立ちました。太陽光パネルのENPHも▼16.28%、バイオテクノロジーのMRNA(モデルナ)も▼14.85%と大きく下落しました。
これは12月の月間マップです。TSLAが群を抜いて▼32.63%と目立ちますが、WFC(ウェルズファーゴ銀行)▼13.12%、BAC(バンクオブアメリカ)▼10.43%、GS(ゴールドマンサックス)▼10.50%、COST(コストコ)▼13.69%と冴えませんでした。
これが2022年の年初来マップとなります。今年の王者はXOM(エクソンモービル)の△78.46%であり、エネルギーセクターは大勝利でした。結果的に2022年に資産を増やされた方は、ポートフォリオにエネルギーセクターを重視していた方です。ヘルスケアセクターもMRK(Merck)△44.60%、LLY(Eli Lilly)△32.87%と好調でしたが、PFE(ファイザー)は▼13.07%と奮いませんでした。
Bloombergによると2022年はお金が消えた1年でした。その金額が驚異的な金額だったようで、世界の大富豪の資産は1兆4000億ドル(約186兆円)近く減少したとのことです。いろいろと工夫されて2022年に資産を増やされた方にはもちろん、平均的と言われるS&P500の年間下落率(おおよそ▼20%)ですから、それよりも少なく防御できた方にもエールを送りましょう。円建では年初が113円で現在は131円なので年間下落率が▼7.6%以下だった方は防御できたことになりますので、日本人投資家にとっては為替が逆に働いたので株安ショックが軽減したことになります。ちなみに、Nasdaqは▼33.1%/年、Dow30は▼8.9%/年となり、2008年の金融危機後で最大の下げ幅となりました。
1月2日(月)は米国市場はお休みです。