FOMC(米連邦公開市場委員会)のパウエル議長の記者会見を受けて、3指数そろってプラスとなりました。FOMC会議の結果待ちで買い控えが続いていた市場ですが、4:00(JST)に政策金利が0.25ポイント引き上げと発表されました。これは昨日盛り込み済で株価が動きませんでしたが、パウエル議長が「ディスインフレが始まったが依然として高水準」と、「雇用を犠牲にせずに推移している」と述べてから株価が急上昇するという流れとなりました。特にテクノロジー系に買いが入り、NASDAQが△2.0%と大きく上昇しました。FF(フェデラルファンド)金利の誘導目標レンジは4.5%から4.75%となり、今回の政策決定は全会一致でした。市場はパウエル議長がタカ派発言すると予想していましたが、また外されました。でも投資家にとっては良い方向に株価が動きました。
1月のISM製造業購買担当者景気指数は47.4(予想48.0,前回48.4)と3カ月連続して50を割り市場予想をも下回りました。一方で1月のISM製造業雇用指数は50.6(予想49.0,前回50.8)と雇用の落ち込みは予想以下でした。
引け後にMETA(旧フェイスブック)の決算発表があり、売上は予想よりも増加しているもののEPS(一株あたりの利益)は投資家の予想を下回る結果でした。他の企業の決算発表も、同様の傾向が見られると言えそうです。TMO(サーモフィッシャー)は売上もEPSも共に増やす好決算でした。
原油在庫量が4.140M(予想0.376M、前回0.533M)となり、原油先物が$76.93と大きく下落(▼2.46%)し、これがエネルギーセクターの株価を大きく押し下げ、Dow30全体に大きく影響を与えました。10年債利回りは3.397%(▼3.74%)と下落、ドル円は円高方向に大きく振れて現在は128円台後半で取引が続いています。
自分のポートフォリオは全体で△0.67%、高配当のXOM(エクソンモービル)やCVX(シェブロン)を高い比率に位置付けているVYMが△0.17%と影響を受けてしまっています。
2/2から3にかけての経済指標発表は以下の通りで、失業保険申請件数が高い重要性となっています。
2/2から2/3の決算発表予定は以下の通りです。アップル、グーグル、アマゾンの発表は市場が引けた後だと思います。アフターマーケットの株価を見るのもおもしろいかと思います。
アメリカでは、大統領と政府与党の支持率は雇用により大きく動きます。雇用を大きく犠牲にすることなく、急激なインフレを抑えたFRBのパウエル議長とメンバーの功績は大きいと私は評価しています。また、アップルとアマゾンとグーグルの決算発表を控えて予断を許しませんが、ここまで企業が売り上げが減る中でもEPSを予想よりも高い決算発表をされているのもうれしいと思っております。
昨日の午後、関東地方は強風となりました。昼間に出かけたのですが、スギ花粉が増えてきたなと実感しました。花粉アレルギーの方にはつらい毎日が続くと思いますが、スギ花粉の飛散が少なくなる5月には、米国の政策金利が上限に達して高金利がいつまで続いていつ金利が下がるかという、株式投資家にとって良い流れになるのではと勝手に期待しております。それでは皆様、今日も一日、明るく元気に過ごしましょう。