先週、政策金利上昇を緩和した直後、1月の雇用統計により雇用状態が良過ぎる発表があったことと、昨夜は株価を好転させる材料がなかったことから、FRBの今後の金利政策が不透明感が増す流れが続いて債券利回りが上昇し、株価が下落しました。主要3指数ではNASDAQの▼1.00%が最も大きな下落となりました。また、金利に影響されやすいといわれる中小企業の株価指標Russell2000が▼1.53%となりました。
イエレン財務長官が「インフレ率が大幅に低下し、経済が引き続き好調であることから、米国の景気後退を回避する道筋が見えてきた」「50万の雇用があるときにリセッションはない」とABCテレビで述べましたが、株価上昇にはつながらなかった模様です。
米国政府は先月、31.4 兆ドルの債務上限に達したため、財務省は 6 月初旬以降の債務不履行を回避できない可能性があると警告しました。共和党の米国下院のマッカーシー議長とバイデン大統領は先週、債務上限の引き上げに関する協議をすることには同意したものの、こう着状態が続いており、投資家の嫌気を誘っているようです。
中華人民共和国発の偵察気球を米国を撃墜したことを巡り、謝鋒外務次官が在北京米国大使館に「米国の反応は明らかに過剰で、国際法および国際慣行の精神に著しく違反した」と抗議したそうです。気球は民間企業の研究目的だったのが悪天候でコースを外れたとしています。私は、西側諸国であれば企業名や社長の謝罪があるはずと思いますが、私の知る限りはその報道はされていません。撃墜された気球の調査が進み、気球の目的や米国製半導体が使われているか否かが、今後の米中関係を動かしそうです。また、野党共和党が米政権を非難する決議案を7日に提出するようです。下院は共和党が過半数を占めているので、その動きも気になるところです。
米国は今週中にもロシア産のアルミニウムに200%の関税賦課する案がバイデン大統領決済待ちになっています。事実上の輸入禁止措置とみられています。
サウジアラビアは、主要市場であるアジア向けの原油価格を市場予想に反して引き上げました。欧米向けについても値上げしています。中国で厳格な新型コロナウイルス対策が撤廃されたことで同国の需要が回復すると楽観はできるものの、欧米での利上げが重しになるとの見方から、原油相場は今年に入ってから約7%下落しています。ブルームバーグがトレーダーと製油業者を対象に実施した調査では、バレル当たり20セントの値下げが見込まれていましたが、欧州向けに関しては全油種でバレル当たり2ドルの値上げ、米国向けも大半で30セント引き上げました。
原油先物は$74.41(△1.39%)、10年債利回りは3.634%(△2.89%)、ドルは金利高が続くとみられて対円だけでなく対ユーロ、対英ポンドに対してドル高となり、ドル円は円安に振れて現在は132円台後半で取引が続いています。
自分のポートフォリオはこんな市場ですから全銘柄マイナスとなり、トータルで▼0.53%でした。
2/7-8の経済指標発表スケジュールは以下の通りです。1月雇用統計で良好な雇用状態であることが判明した後のパウエル議長の発言が注目されると思います。