パウエルFRB議長の米国上院での証言はかなりタカ派でした。インフレ懸念が前回FOMC時点よりも高まっていると発言したことで、次回FOMCの利上げが0.25ではなく0.5ポイントに利上げペースが拡大される可能性が高まり、3指数そろって大きく下落しました。マーケットは高金利政策の加速により到達点が5%後半に引き上げられたと予想しているようです。今後、高金利による消費の冷え込みと失業者が増えることによる景気後退を引き起こす「ハードランディング」によりインフレを止めることになるのでしょうか。Dow30は3指数の中で下落率が最も大きく、574ドル安(▼1.72%)でした。金利に敏感なNasdaqの方が▼1.25%と下落率が控えめだったことは、マーケットが景気後退を予想したのではないかと思える動きです。
司法省は、競争原理が阻害されるとして、ジェットブルーがスピリット航空を買収するのを阻止するために訴訟を起こしました。バイデン大統領は、高齢者・障害者向け医療保険制度の支払い能力を強化する計画の一環として、年間所得が$40万を超える納税者の一部を対象に増税を提案し、薬価交渉の新たな権限を政府に認める案も提示するようです。CRM(セールスフォース)がジェネレーティブAIツール「アインシュタインGPT」を発表しました。これにより同社の株価は▼0.26%と市場全体の下落率よりも緩和され、関連企業のAMD(アドバンスドマイクロ)の株価が△1.17%に上昇しました。
中華人民共和国の北京で開かれている全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に提出された見直し案によれば、新設される国家金融監督管理総局は銀行保険監督管理委員会(銀保監会)を吸収し、証券業界を除く全ての金融セクターを担当するようです。金融監督機能を集約し、新たな規制当局を創設することにより、60兆ドル(約8140兆円)規模の金融システムに対する共産党の指導を強めるとしています。
ECB(欧州中央銀行)は向こう1年の消費者インフレ期待が低下し、3年先については「大幅に」後退したと明らかにしました。利上げペースの減速を求める声を後押ししそうな状況です。
原油先物は$77.40(▼3.80%)と大幅安、10年債利回りは3.975%(▼0.20%)、ドル全面高によりドル円は円安が進み、現在は137円台前半で取引が続いています。
自分のポートフォリオは▼1.62%でした。VOOの指値は刺さらず、SPYDに指値を入れていなかったので、買い取引を逃した結果となりました。
今日の経済指標発表は以下の通りです。今日のパウエル議長証言は下院で行われます。事前に用意された声明は上院で発表したものと大きく変わらないと予想されていますが、質疑応答の内容次第では株価が再び動く可能性もあります。
バンク・オブ・アメリカのCEOのブライアン・モイニハン氏によると、金利が遅かれ早かれ低下することを期待している人は失望する可能性が高く、金利は少なくともあと 12 か月間は低下し始めることはないと予測しています。同氏は、これまでのところ消費者は利上げに動揺していないことが、1月と2月に消費が実際に増加した原因としました。また、「消費者はまだ口座にお金を持っている」と付け加え、最終的にはFRBの腕を動かして行動に移す可能性があるとしました。私としては、昨年に続き今年も米国市場に過大な期待をすることなく、株が安いうちに持株数を増やして最後に笑おうという方針で行きます。
マップが真っ赤に染まった市場でしたけど暴落とは言えないレベルです。明るく元気に笑顔で過ごしましょう。