3指数そろって大きく反発しました。
2月のCPI(消費者物価指数)は前年比△6.0%と、1月の△6.4%から減速しました。しかしながら、家賃や食品の根強い上昇を背景になお高水準で推移しています。SVB(シリコンバレー銀行)とSBNY(シグネチャー銀行)の破綻などを受け、FRB(米連邦準備理事)は利上げを止めて金融不安を払拭するために様子見にする選択肢はあるものの、CPIのコア指数(変動の大きい食品とエネルギーを除く消費者物価指数)の前月比上昇率は△0.5%と予想△0.4%を上回っているため、インフレ退治には様子見している余裕はないというプレッシャーもあり、難しい舵取りを強いられることになります。FF(フェデラル・ファンド)金利先物市場では、FRBが来週と5月にそれぞれ0.25%の利上げを決定するとみています。結果のサマリーは以下の通りです。
First Republic Bank やその他の地域の貸し手は、コロナ禍後の3年間で最悪の下落から回復しました。金融危機を封じ込めるための政府と規制当局の緊急措置が投資家を落ち着かせているようです。マーケットではFRBが自由にインフレに集中できると予想しており、市場全体が上昇したとみられています。また、米財務省の報道官は、経営破綻した銀行の預金者を保護するために行った措置は、米債務上限が引き上げられなかった場合に政府資金が枯渇するおそれのある「Xデー」見通しに影響しないという認識を示しました。
SIVB(SVBファイナンシャルグループ)の株主とSBNYの株主は、会社と幹部を相手に訴訟を起こしました。CS(クレディスイス:富裕層向け金融機関)は過去2年間の財務報告に弱点があったと報告しました。
原油先物は$71.49(▼4.43%)。インフレ統計や銀行破綻が新たな金融危機への懸念を膨らませ、将来的に原油需要が減少するとの見方につながり4%を超える大幅な下落となりました。10年債利回りは3.638%(△3.50%)に上昇、ドル円は円安方向に動き現在は134円台前半で取引が続いています。
自分のポートフォリオは全体で△1.21%でした。久しぶりの反発ですし、ウォッチングしているVIX指数(恐怖指数)は23.73まで下がりました。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。小売売上高、生産者物価指数などが注目されます。
アメリカの銀行破綻の影響は、米国政府の迅速な対応により市場が鎮静化しましたが、日本の株式市場は3日遅れて荒れました。市場が荒れても財務大臣や日銀総裁の緊急会見も私の知る限りありませんでした(鈴木財務大臣が閣議後の会見で簡単に述べていました)。もし、日本のマーケットで日本企業が原因の激震が走った場合には日本政府の迅速な対応が求められますが、現政権にはそれが無いのではないかと疑いを持ってしまったのは私だけでしょうか。政府に守られていない日本株投資と政府に守られている米国株投資、どちらが投資家にとって安心なのか明らかになったような気がします。
今日は春闘の一斉回答日ですね。物価高に労働者の賃金上昇が追随できていない中で、満額回答が一社でも多くあるといいですね。