3指数はそろって下落、Dow30は金融セクターの下落が大きく$32,000割れとなりました。好調だったNASDAQも一服です。米欧の銀行支援措置は投資家心理を改善させたものの、懸念の完全払拭には至らずというところです。SVB(シリコンバレー銀行)とSBNY(シグネチャー・バンク)の経営破綻を受け、FRB(米連邦準備理事会)の金融機関への資金供給制度の利用額が$1,529億となり、過去最高(2008年秋:$1,120億)を更新したことが16日公表の統計で明らかになりました。銀行が担保として差し入れる国債などによってバランスシートが拡大してしまい、保有資産を圧縮するQT(量的引き締め)にブレーキがかかった形です。(※大量資金投入はインフレ抑制にはマイナス効果と思われます)
ロイター通信は大手銀行のBAC(バンクオブアメリカ)がSBNYを買収するという未確認情報として報じています。大手銀行が$300億預金して救済措置しているFRC(ファーストリパブリック銀行)は配当を一時停止、株価は▼32.8%と急落しました。
ミシガン大学による3月の消費者信頼感指数は63.4(予想66.9、前月67.0)と、4カ月ぶりに前月よりも低下するという結果となりました。
緊急で開かれたECB(欧州中央銀行)の監督理事会では、CS(クレディスイス)の経営不安と米国地銀2行の経営破綻などを受けた市場の混乱は、ユーロ圏の銀行に波及していないと判断しました。日本も財務大臣他が同じようなことを述べています。昨年第4四半期のユーロ圏の労働コストは前年比△5.7%と伸びましたが、CPI(消費者物価指数)の上昇率が平均△10%なので半分程度にとどまっていました。
ロシア中銀は政策金利を7.5%に据え置き、タカ派姿勢の維持を決めています。ICC(国際刑事裁判所)はロシアのプーチン大統領と一部の幹部に逮捕状を発行しました。しかしながら、誰が逮捕してどのように拘束するのかは不明です。
トルコは、フィンランドのNATO(北大西洋条約機構)への加盟をようやく許可しました。フィンランドの加盟承認は大きく進みました。加盟すると、NATOとロシアの国境長さが約2倍になります。
中国商務省は、1月から2月の中国への海外直接投資が前年同月比△6.1%であったと公表しました。
原油先物は$66.32(▼2.97%)と下落、10年債利回りは3.395%(▼5.30%)、ドルの全面安によりドル円は131円台まで円高が進んでいます。金は△3.43%、銀は△4.69%、Bitcoin/USDは△8.51%など、米国株のみならず米ドルからの乗り換えもみられます。
自分のポートフォリオは▼1.33%でした。高配当ETFのSPYDが▼2.07%と下落率が大きいのが気になるところですが、買い増しはしませんでした。
週末なので、1週間の動きをマップを示します。NASDAQは△4.4%、Dow30は▼0.1%、S&P500は△1.4%となりました。GAFAMとNVDA(エヌビディア)やAMDの伸びにより全体的には上昇しましたが、金融不安による金融セクターと、ロシアとOPECの増産による原油価格下落によるエネルギーセクターの下落が足を引っ張った一週間でした。1週間で為替が円高に4円と大きく振れたので、円建で保有資産を評価すると大きく下がった1週間でした。
来週3月20日(月)の経済指標発表は以下の通りです。
バンク・オブ・アメリカのストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は、ファンドの資金動向は迫りくるリセッション(景気後退)についての十分な懸念をまだ反映していないとして、株式相場上昇の機会を捉えて売ることを勧めているという記事がありました。同氏はS&P500が$4,100を上回ったら売ることを推奨しているようです。私は、再びそこまで上がると予想しているのは心強いと思いました。
東京都で桜の開花宣言が出たのもつかのま、今日は最高気温が10℃に届かない冷たい雨となっています。気温までボラティリティが高い今日この頃です。体調を崩すことなく、明るく元気に笑顔で週末を過ごしましょう。