FOMCの発表前までは小動きでしたが、政策金利5.00%(△0.25%)とマーケットが予想していた通りの結果が発表されると一旦上昇しましたが、パウエル議長が記者会見で年内の利下げを考えていないとインフレ抑制を再確約する発言をしたことにあわせ、別途イエレン財務長官が「米国の銀行システムを安定化のために、全面的な預金保険の提供を規制当局は検討していない」と述べたニュースが広がり、さらなる金融不安がありうると投資家心理を悪化させ、金融セクターの大幅下落にひきずられる形で、3指数そろって下がってしまいました。中小企業の指標であるRussell2000は▼2.83%と大きな下落となりました。
FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は記者会見で、「FRBは物価安定の回復に注力している。FRBがそうすると国民が信頼していることは、あらゆる証拠が示している」と発言、「FRBが言葉と行動でそうした信頼を維持することは重要だ」と付け加えました。パウエル議長は「米国の銀行システムは健全かつ強靱だ」と強調するとともに、最近の銀行混乱は「家計と企業に信用低下をもたらす可能性が高く、そうなれば経済にも影響が広がる」と指摘しました。ただその上で、「金融政策面でどう対応すべきかを、今判断するのは時期尚早だ」と付け加えました。
今回の利上げと金利予測は、FRBメンバーが依然として目標2%のインフレ率低下に重点を置いていることを示唆しています。特に最近のCPIなどのデータに基づく物価上昇の方が、銀行業界の混乱よりも経済成長への脅威が大きいと判断しているようです。また経済と金融システムは十分に健全で、一連の銀行破綻を乗り越えられるとの自信を強調していました。しかしながら、借り入れコストの上昇は銀行危機を悪化させるリスクをはらみます。SVB(シリコンバレー銀行)の経営破綻は、新規米国債の金利上昇が進み、銀行が購入・保有していた低金利の米国債の価値が大きく低下したのが大きな理由です。FRBが金融業界に蓄積されているストレスを過小評価していたとしたら、今回の利上げでさらにストレスが強まり、経済をリセッション(景気後退)に傾ける恐れもあるといえるでしょう。
PWBK(パシフィックウェスト銀行)は、年初から預金の20%が流出したことから、投資会社アトラスSPパートナーズから14億ドル(約1860億円)の現金を確保したと明らかにしました。
歴史上初めて大統領経験者が刑事訴追されるかもしれないというトランプ元大統領に関する大陪審は、22日に予定していた審査を1日以上延期、早ければ23日とのことです。
ECB(欧州中央銀行)のラガルド総裁は、インフレとの戦いに断固たる行動をとると発言し、欧州のインフレは依然として下向きのトレンドに入った明らかな証拠は見られていないと述べました。
原油先物は$69.96(△0.42%)、10年債利回りは3.5%(▼2.94%)に低下。FRBによる年内利上げはあと1回(最高到達金利は5.25%)との見通しとなり、131円台前半まで円高ドル安が進んで取引が続いています。
自分のポートフォリオは▼1.75%と大きく下落しました。FRBの判断は難しいだろうと思ってましたし、株価が乱高下するかもしれないので、昨夜は指値を入れるのを控えて「見送り」としておりました。
今日の経済指標発表は以下の通りです。
WBCの決勝戦で、日本が優勝して大変な盛り上がりでしたが、逆に米国は残念ムードが広がったでしょうから、米国株の下落率が予想よりも高かったのは、米国人投資家心理にも少しは影響したかもしれないなと思ったのは考えすぎでしょうか。
今日は不成就日なので、神仏にお願い事をするのは凶とされています。株価上昇を神仏にお願いすることなく、安い時に買う、もしくはドルコスト平均法による着実な持株数増加で切り抜けるのが良いと思います。
それでは、今日も明るく元気に笑顔で過ごしましょう。