第2四半期初日のマーケットでは、主要3指数はまちまちの終値でした。Dow30は開始と同時にOPECプラスの減産ショックで6%以上も暴騰した原油先物価格に伴うエネルギーセクター株の暴騰、第1四半期に低迷していたヘルスケア株の上昇がけん引して買われてプラスでした。NASDAQは原油価格高騰によりインフレが進んで高金利政策が強化されると考えられてハイテク系に売りが出ましたが、後半は買いが入りましたが先週の終値には到達できずマイナス、S&P500はプラスで終えました。
OPECプラスは予想外の原油減産を発表しました。バイデン政権の国家安全保障会議の広報担当者は、不確実な市場環境を考えると、石油減産は望ましくないと批判しています。米セントルイス連銀のブラード総裁は、OPECプラスによる減産決定は予想外だったとし、原油価格の上昇はインフレ抑制を目指す米金融当局の仕事を一段と難しくする可能性があると述べました。ブラード総裁は、今年のFOMC(連邦公開市場委員会)では投票権を持っていません。JPモルガンのアナリストは、OPECプラスが予想外に追加減産を発表したことについて、供給余剰の影響が下半期に及ばないようにするための「先手を打った措置」だったとし、年末時点の北海ブレント先物の水準は&96/バレルとの予想を示しました。
米国株への弱気で知られるモルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、20%を超えたテクノロジー株の上昇は持続不可能だとし、同セクターは新たな安値を付けるだろうと予想しています。
第1四半期の世界自動車大手の米国内自動車販売台数は軒並み増加しました。サプライチェーンの問題解消に伴う販売店への出荷台数改善が寄与した形です。ただ、部品不足に悩むトヨタ自動車は苦戦を強いられました。
ISM(米供給管理協会)が発表した3月の製造業総合景況指数は、市場の予想以上に低下し、2020年5月以来の低水準となりました。新規受注と雇用の指数低下が特に目立ちました。
TSLA(テスラ)は4KのモデルYを1週間で4000台の製造し、第1四半期の出荷台数は予想を上回りましたが、株価は下がってしまいました。MCD(マクドナルド)は人員削減のため米国のオフィスの一時的な閉鎖をするようです。
UBS(UBSグループ銀行)は、CS(クレディスイス銀行)をスイス中央銀行が仲介する取引で買収することに合意しましたが、世界中の支店に勤務する従業員で最大36,000人規模の人員削減(2022年末の全従業員は125,000人)、スイス本国でも11,000人もの従業員が解雇されます。
台湾の蔡英文総裁は、カリフォルニアでマッカーシー下院議長と会談することを明らかにしました。中華人民共和国共産党の反発が予想されます。
原油先物は$80.46(△6.33%)、10年債利回りは3.430%(▼1.83%)、ドル円は132円台前半で取引が続いています。
自分のポートフォリオは△0.32%と続伸しました。SPYD(高配当ETF)は第2四半期も下落でスタートとなりました。昨夜は上昇基調だったので売買取引は無しです。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。
昨日は新年度の初日で新しい生活がスタートした方も多いと思います。そのような中で、NTTの通信障害、ANAのシステム障害が発生してしまいました。株取引が出来ない方もおられたのではないでしょうか。日常生活にますますIT技術が浸透し、その内容は日進月歩です。支えているインフラやシステムの安定的な運用が望まれます。NTTでは全国にある同じメーカーの設備が複数台、同時に故障との報道があり、某国からのテロ攻撃なのかと疑ってしまいました。近隣国との関係悪化の中、火器兵器による攻撃に先んじて、通信インフラへの攻撃が行われる可能性が高いと言われているからです。