主要3指数の終値はそろって下げました。市場開始前に公表された3月小売売上高が予想を下回った「経済的に悪いニュースで買い相場」でスタートしました。その後、鉱工業生産が予想よりも増え、ミシガン大学の4月消費者信頼感指数の上昇が予想よりも高く、期待インフレ率も上向いていたという「経済的に良いニュースで売り相場」となりました。経済指標発表結果は以下の通りです。
FRB(米連邦準備制度理事会)のウォラー理事は、根強い高インフレを鈍化させるために一段の金融引き締めが必要との考えを示す一方、予想以上に信用が引き締まる場合は必要に応じてスタンスを調整する用意があると語りました。「需要が減速する兆候は歓迎するが、それらが表れ、インフレ率が目標の2%に向けて有意かつ持続的に低下するのを見るまで、やるべきことはまだあると考えている」と、3月の食品とエネルギーを除いたコア指数CPI(米消費者物価指数)が前月比でほとんど鈍化しなかったことに言及し、安堵感はなかったと述べました。年内に0.25%の利上げをあと1回、それが5月3日に開始される可能性をマーケットは予想していますが、インフレ目標2%に戻すためにさらなる利上げの必要性を強調するFRBの政策当局者が現状では多いことに注意が必要です。一方で、IMF(国際通貨基金)の高官である国際通貨政策第一副マネジングディレクターのギタ・ゴピナート氏は、「金融政策の枠組みを改善しなければならない。さもなければ供給ショックの影響をさらに受けるため、金融政策はより深刻なトレードオフに直面するだろう」と述べました。
昨日の決算発表結果は以下の通りです。
UNH(ユナイテッドヘルス)は第1四半期の売上と利益ともに予想を上回ったにもかかわらず株価は▼2.74%と売られました。同社の株価は過去5年間で△135%と大躍進していますが、今後のヘルスケア業界が直面している広範な難問(高い医療費、高い医薬品、高い保険料)に立ち向かわなければならないとマーケットが判断しているようです。
JPM(JPモルガン銀行)は通期の純金利収入見通しを引上げ、さらに年内は現在の従業員数を維持する公表し、多く買われて株価は△7.55%と大躍進しました。C(シティグループ)も第1四半期の決算は好調で、株価は△4.78%と躍進しました。WFC(ウェルズファーゴ銀行)の決算は良かったものの株価は▼0.05%と冴えませんでした。BLK(ブラックロック)は運用資産が2022年に14%減少し、ラリー・フィンクCEO(最高経営責任者) の報酬総額を 2,520 万ドルに削減(前年比 ▼30% )、5人の経営幹部が全員27%減給と発表され、株価は△3.07%伸びました。
BA(ボーイング)は、2度の墜落事故を起こして同社の経営を危機に陥れた737Maxの製造過程で、新たに製造ミスを発見したので納品の停止を発表しました。このことが原因となり株価は▼5.56%と大きく下落しました。ようやく信頼が回復してきた中で、心配なニュースです。
ローレンス・サマーズ元財務長官は、他の大国が協調し、まだ協調していない国々の間で支持を得ているため、米国が世界的な影響力を失いつつあるという「厄介な」兆候について警告しました。
原油先物は$82.68(△0.63%)とわずかに上昇、10年債利回りは3.522%(△2.03%)と上昇、ドル円は1円以上円安となり、現在は133円台後半で取引が続いています。
自分のポートフォリオは▼0.24%と冴えませんでした。今週は指値が一切刺さらず、売買なく終わりました。
週末なので1週間のS&P500企業の株価マップを示します。銀行とエネルギー、そして重工業が伸び、テクノロジー系が冴えない結果だったことがわかります。
15日(土)から17日(月)の経済指標発表は以下の通りです。
15日から17日の決算発表予定は以下の通りです。
金融危機が叫ばれる中、大手銀行の決算が意外に良かったのは「高金利下では銀行が儲かる」という教科書通りの結果には少し驚きました。債券に手を出して手元資金が枯渇してしまった地方銀行とは違うのでしょう。
日銀の植田新総裁の1時間にわたる記者会見は御覧になりましたでしょうか。これを嘉悦大学教授の高橋洋一先生が10分ほどで解説しています。メディアが報じない大変興味深い内容だったので紹介しておきます。
今年の春は気温が高く、GW頃に開花・満開となる花(ネモフィラ、芝桜など)がすでに満開になっており、弘前城の桜もすでに満開を迎えています。ところが今日(一粒万倍日)は全国的に雨、明日(不成就日)も雨が残りそうですし、落雷やひょうに注意という地域もあります。荒天に負けないように明るく元気に笑顔で週末を過ごしましょう。