昨夜の3指数は値動きが小さく、終値はそろって横這いと表現できるほどのわずかなプラスでした。
4月のサービス業購買部協会景気指数が53.7(予想51.5、前回52.6)が11ヶ月ぶりの水準まで上昇、マーケット総合PMI、製造業購買管理者指数がすべて予想を上回り、マーケットの予想よりも景気が良かった数値が示されました。これは、景気が良かったことでDow30の株価を上げ、FRBによる金利上昇を嫌うNASDAQは株価を下げるという動きとなりました。予想外に良かった景気指数は、物価上昇率が鈍化していた中でさらなるインフレ進行のリスクを冒しているようです。欧州ユーロ圏の4月総合PMIも11ヶ月ぶりの高水準だったようです。
PG(P&G)は力強い決算で△3.49%とブレイクアウトしました。景気後退が懸念される中で、生活必需品セクターに今後投資が集まることを予感させるものです。来週21日(月)にはKO(コカ・コーラ)の決算発表を控えているので注目したところです。
AMZN(アマゾン)は、傘下のホールフーズ・マーケットで従業員数百人(従業員全体の0.5%)の解雇を公表したことで株価が△3.03%上昇しました。T(AT&T)は前日の大幅下落で買いが入り、△3.23%上昇しました。LLY(エリリリーカンパニー:ヘルスケア)は、アルツハイマー病の治療薬にメディケアが適用されることを期待しているという報道を受けて買われ、株価が△2.78%上昇しました。
原油先物は$77.84(△0.61%)、10年債利回りは3.515%(▼0.85%)、ドル円はわずかに円高に振れて133円台後半で取引が続いています。
自分のポートフォリオは△0.02%と横ばいとほとんど値動きがありませんでした。
週末なので1週間のS&P500企業の株価マップを示します。TSLA(テスラ)▼10.77%、T(AT&T)▼8.58%の下落が目立つ一方で、MS(モルガンスタンレー証券)△5.09%、AMZN(アマゾン)△4.34%、WFC(ウェルズファーゴ銀行)△4.04%、PG(P&G)△3.36%の上昇もみられました。
4/24(月)の経済指標発表は以下の通りです。シカゴとダラスの景気指数は低い重要性となっているものの、景気の行方を占うためには知っておきたいところです。シカゴにはボーイング、ユナイテッド航空、クラフトハインツ、ハイアットホテルなどが、ダラスにはAT&T、サウスウェスト航空、テキサスインスツルメンツ、セブンイレブンなどの企業の本拠地があります。
4/24(月)の決算発表予定は以下の通りです。最大の注目はコカ・コーラでしょうか。
いつも自分のポートフォリオテーブルに参考までに示しているVIX指数(恐怖指数)はこれまで、マーケットのセンチメントを計り知る上のボラティリティ指数として信頼されていましたが、先月の銀行破綻に端を発した金融危機ではあまり動きがなく、精彩を欠いていました。VIX指数は23日ー37日のデリバティブを用いて計算されるため、24時間未満の超短期のオプション取引「ZeroDTE(Zero Day to Expiration)」が増えている時代にはついていけていないという説が出ています。そこで、今後は期間1日バージョンのVIX指数が4/24から「VIX1D」という名前で登場するそうです。全世界のマネーが米国マーケットにネットを通してリアルタイムで取引される時代ならこそなのでしょうね。
今週から巨大企業の決算発表がありましたが、主要3指数のボラティリティは予想外に低かったです。来週はいよいよアップルを除くGAFAMの決算発表です。25日(火)にマイクロソフト、グーグルが、26日(水)にはメタプラットフォームズが、27日(木)にはアマゾンが決算発表を行いますので、楽しみにしたいと思っています。
それでは皆様、良い週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。