主要3指数は、MSFT(マイクロソフト)とGOOG/GOOGL(アルファベット:グーグルの親会社)の決算発表前にそろって下落しました。2社の決算発表はマーケット終了後に行われ、アフターマーケットでは2社ともに昨夜の下落率を超えた上昇率で推移しています。
4月の消費者信頼感指数は101.3(予想104.0,前月104.0)と予想を大きく下回り、リッチモンド製造業景気指数が予想よりも悪かった結果を受け、投資家は景気後退への足音が聞こえていると判断しているようです。
住宅市場が予想よりも好調で、3月の建築許可件数は143万件(予想141.3万件、前月155.0万件)で、3月の新築住宅販売戸数は68.3万件(予想63.0万件、前月62.3万件)でした。2月の住宅価格は前年比4.0%(予想3.9%、前月5.3%)と上昇を続けているにもかかわらず好況であるのは、高いインフレ率を誘発するとみられ、良いニュースが株価に悪い結果を与えました。
昨日のマーケット終了後に公表されたFRC(ファーストリパブリック銀行)が$1,000億の預金を失ったことで、同社の株価は▼49.38%と暴落しました。金融不安が払拭されていない状況が投資家心理を冷え込ませてしまい、金融セクター全体の株価に影響を及ぼしました。FRCはBAD BANKの設立や資産売却など、事業再生に向けた選択肢を検討していると報じられました。
※BAD BANKとは:金融危機に際して設立され、公的資金を使って金融機関の不良債権を買い取る資産管理会社のこと。事業を継続するGOOD BANKと、清算される資産を保持するBAD BANKに新旧分離を行うことにより、金融システムの維持を目指す。
昨夜の決算発表の概要は以下の通りです。MSFTとGOOG/GOOGLは利益も売上もマーケット予想を超える結果でした。巨大企業が多く並び、ここで個別について述べることは避けますが、ほとんどの企業が市場予想を超える「赤文字」で、予想を下回った「緑文字」は少ないです。まだ私は第2四半期以降や年末予想などの詳細は見ておりませんが、第1四半期を力強く乗り越えた感があります。ただ、利益と売上ともに予想を下回った巨大企業はUBS(投資銀行)、UPS(ユナイテッドパーセル:小包を主とする貨物/物流)、SPOT(スポティファイ:音楽配信サービス)などで、年間の業績予想も弱気だったようです。昨夜の決算結果概要は以下の通りです。
バイデン大統領はすでに80歳で史上最高齢の大統領でありますが、立候補を表明しました。2期目の終わりまで務め上げると86歳になります。大多数のアメリカ人は大統領としての業績を認めておらず、世論調査でも年齢に関して懸念を示しています。また、トランプ氏との一騎打ちとなる可能性がさらに高まったことも、多少なりとも米国株価全体に影響したのかもしれません。
原油先物は景気後退が予想されているためか$77.13(▼2.07%)まで下落してエネルギーセクターの株価を押し下げました。10年債利回りは3.396%(▼3.39%)まで大きく下げました。ドル円は円高方向に振れて現在は133円台後半で取引が続いています。
自分のポートフォリオは全体で▼1.28%とマーケット全体の流れ通り軟調でした。政策金利の引き上げが来月までと予想されているからなのか、債券ETFのTIPとAGGが50日移動平均と200日移動平均を超えてから日々着々と伸びています。今回からJPY=X(ドル円)とVIX(恐怖指数)に加え、「VIX1D:One day 恐怖指数、2023/4/24から導入開始」も併せて表示することにしました。したがいまして、自分が保有しているETFポートフォリオは4段目のVYMより下です。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。
そして今夜の決算発表予定は以下の通りです。※METAなど、発表時間に月のマークがついているのは、マーケット終了後とされています。
昨夜は市場全体が下がりましたが、マイクロソフトとグーグルが好決算を公表し、アフターマーケットで反発していることは安心感につながっています。しかしながら決算利益を出すための従業員の大量解雇をしている企業も多くみられるは懸念材料です。企業財産は人、物、金に大別できると言われていますが、物と金を増やすのは人ですからね。