主要3指数はそろってわずかに下落しました。
ISM(米供給管理協会)による4月の製造業総合指数は47.1でした。これは、2020年5月以来の低水準であった前月の46.3から上昇しましたが、6カ月連続で50割れ(景気が悪い)でした。製造業においても、FRBによる積極的な利上げが重しになっています。3月の建設支出(季節調整済)は年率換算で△0.3%で、マーケットの予想△0.1%を上回りました。住宅の建設全体は、住宅ローンの高金利が続いていることから▼0.2%と低迷ですが、集合住宅については賃貸住宅への需要を背景に△0.4%と上昇しており、戸建住宅▼0.8%との違いがありました。が続いています。
決算発表では、引け後にSYK(ストライカー:整形外科中心の医療技術)とVRTX(バーテックス・ファーマシュージカルズ:バイオテクノロジー)が売上も利益も市場予想を上回る好決算を発表しました。総じて、市場予想よりも増収増益の企業が多くみられる結果でした。主な結果は下記の通りです。
とうとうFRC(ファーストリパブリック銀行)が破綻してしまいました。主な原因は、シリコンバレーの裕福な個人に巨額の資金を融資するジャンボ住宅ローンの破綻だそうです。その規模はSVB(シリコンバレー銀行)の破綻を抜いて、2008年に破綻したリーマンブラザーズに次ぐ史上2位という不名誉な記録となりました、この影響を受けてか地方銀行株の下落(CFG:▼6.85%、PNC:▼6.33%、USB:▼3.91%など)が目立ちました。JPM(JPモルガン・チェース)は公的管理下に置かれた同銀行を落札により買収することが決まりました。その後、JPMの株価は上昇して終値は△2.14%でした。AMZN(アマゾン)は決算発表後の下落を昨夜も引きずる形で▼3.22%と奮いませんでした。クラウド市場の競争激化という短期的な逆風に直面しているとする見方があるようです。XOM(エクソンモービル)の下落は、ゴールドマンサックスのアナリストが「買い」から「中立」に引き下げたことと、中華人民共和国の製造業景気指数がマイナスだったことなどが原因のようです。
今月から、以下の指標の動向についても表記していくことにしました。1日の動きだけでなく、50日移動平均(DMA)と200日移動平均の数字も見ていただければと思います。
原油先物(CL=F)は下落して50-DMAも200-DMAよりも下回り、下落方向へのトレンドにあるといえます。10年債利回り(TNX)は上昇、ドル円(JPY=X)は大幅に円安が進んでおり、50-DMAも200-DMAをも上回っていることから円安方向へのトレンドにあると言えそうです。
自分のポートフォリオは全体で▼0.23%でした。AGG(米国総合債券ETF)が▼1.02%と下がり、指値が刺さったので少し買い増しになりました。来月のFOMCで金利上昇が終わるのではないかとの憶測と、それ以降は金利は停滞あるいは下落であるので、AGGは伸びると予想して指値を入れました。とはいえ、債務上限に関するニュースには万が一のことがないかは注視しています。蛇足ですが、SBI証券ではAGGの購入手数料が無料なのはうれしいです。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。ここには示されていませんが、今日からFOMCが始まります。
今夜の主な決算発表は以下の通り、日本でも知られる大企業の名前が多くあります。
米国債は米国政府が保証する債券であり、これまでディフォルト(債務不履行)になったこがないのは言うまでもありません。ところが、共和党の反対により雲行きが怪しいのも事実です。イエレン財務長官が来月早々に特別措置を使い切ると警告しているという報道もあり、今後はどうなるのでしょうか。