主要3指数はそろってプラスとなりました。Dow30は市場開始直後から上下を繰り返して引け直前にかろうじてプラスという動きでした。セクター別騰落率をみると、ヘルスケア(Helthcare)と生活必需品(Consumer Defensive)が売られ、金融(Financial)と一般消費財(Consumer Cyclical)が買われていました。
昨夜の経済指標の結果は以下の通りでした。米インベスターズ・ビジネス・デイリー(IBD)と米テクノメトリカ・マーケット・インテリジェンス(TIPP)から発表され、約900人の消費者の調査に基く経済活動に関する消費者信頼感と楽観性の水準を測定する指標である「景気楽観指数」は41.7と予想よりも低い結果となりました。この指数は好況と不況の境目である50を下回った結果は、2021年9月から続いています。
米国政府が6/5(月)に、過去数カ月間でほぼ枯渇していた現預金を再構築するために財務省短期証券の大量発行を開始していたことを受け、国債の利回りは30年債利回りは3.8%まで下落しました。10年債利回りは3.699%に上昇、2年債利回りは4.5%まで小幅上昇でした。市場関係者によると、新紙幣の発行は金融市場の流動性に影響を及ぼし、悪影響を及ぼす可能性があるそうです。
ゴールドマン・サックス・グループは、向こう12カ月以内にリセッション(景気後退)に陥る確率の予想を25%に引き下げました。銀行セクターのストレスが和らいだことや、米債務上限適用停止についての超党派の合意を踏まえ、シリコンバレー銀行破綻後の予想35%を変更しました。ちなみに、同グループは2023年の米国経済成長率を1.8%と予測しています。
ウクライナ軍かロシア軍がどちらがやったかは明らかになっていませんが、ロシア支配地域となっているウクライナ南部の巨大ダムが爆破され、黒海の穀物貿易への供給に懸念が生じたと発表したことを受け、小麦価格が急騰しました。
オーストラリア準備銀行(豪中央銀行)は6/6の政策決定会合で、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を3.85%から4.1%に引き上げることを決定しました。一方で中華人民共和国では、金利の引き下げを同国内大手銀行に要請しました。
サウジアラビアによる日量100万バレルの追加減産計画に対する楽観的な見方が薄れ、原油先物価格(CL=F)の下落が続いています。ドル円は円高方向から円安方向に変わり、現在は139円台後半で取引が続いています。中小企業の株が地方銀行を中心に買われ、その指標Russell2000は△2.69%と主要3指数よりも大きく上昇しました。
自分のポートフォリオは△0.23%と少し上昇しました。今日はNASDAQがプラスだったにもかかわらず、追随するETFのQQQはマイナスという逆転現象が昨日に続いて起きました。
6/7の経済指標発表予定は以下の通りです。
アップル社がApple Vision Pro(多機能ヘッドセット)を公開しましたが、株価の上昇につながっていません。多機能ではあるものの$3,499(約49万円)と一般消費者には買いにくい価格であったこと、バッテリーが数時間しか持たないということが製品の売れ行きに懸念が生まれています。別途PCを用意しなければならないMicrosoft社のWindows MR(Mixed Realityヘッドセット)の$399(約5万円)、HTC社のVIVEFLOWの$599(約8.5万円)との価格差は、高性能PCを別途購入したとしても大きいです。このほか、市販ヘッドセットでは、モニターから目までの距離が数センチまでしかないことから眼精疲労が避けられないこと、まばたきが減ることによるドライアイ、没入感による酔いの発生、眼鏡使用者への対応が難しいなど、これまでヘッドセットに寄せられている一般消費者からのマイナスの声がApple Vision Proで解決されていないことも一因かもしれません。ちなみに、Apple Vision Proの製品紹介ビデオなどでは外側から装着者の目が見えるのですが、これはゴーグル部分が半透明であるのではなく、ゴーグル部がモニターとなっていて内部に仕掛けられた小型カメラが撮影した目を映して、周囲の人への違和感を緩和しているそうです。そんな気遣いにお金をかけているのがApple社らしさかもしれません。