昨夜の主要3指数終値は、そろってプラスで終えました。S&P500が強気相場に入ったようです。一般消費財(Consumer Cyclical)と技術(Technology)が買われ、工業(Industrials)、金融(Financial)、エネルギー(Energy)は前日と変わらず、不動産(Real Estate)が売られました。
今週の失業保険申請件数が26.1万件(予想23.5万件、先週23.2万件→23.3万に修正)と予想よりも多く急増し、2021年10月以来の高水準まで増えてしまいました。これは、度重なる企業の解雇発表が、実際の雇用削減につながり始めた可能性が示唆されたと言えそうです。この経済的に悪い結果が、株価に対して良い方向に働いたようです。
TSLA(テスラ)はモデル3がインフレ抑制法(IRA)に基づく全額税額控除の対象となったことで、株価は△4.58%上昇し年初来最高値$234.86となりました。ADBE(アドビシステムズ)はAIツールFireflyを企業に公開したことで株価は△4.95%上昇し年初来最高値$439.03となりました。BA(ボーイング)がNASAロケットの企業秘密を盗んだ疑いで提訴されましたが、株価は△2.92%反発しました。C(シティグループ)は外国為替市場に関する解説や分析を提供する「シティFXグローバルチーム」を廃止し、人員削減するとのことです。
WSJ(ウォールストリートジャーナル)は、中華人民共和国政府が数十億ドル支払う代わりに、キューバのハバナ(フロリダからわずか160マイル(256km))に通信傍受施設の設置を許可すると報じましたが、米政府はこれを否定しています。
雇用状態の急激な悪化を受けて、原油先物価格は▼2.16%、10年債利回りは▼1.85%、ドル円は円安方向に大きく動いて、現在は138円台後半で取引が続いています。中小企業株価指数Russell2000は、雇用状態の悪化により▼0.41%と売られ、大手企業のDow30やNASDAQとは逆の動きとなりました。
自分のポートフォリオは全銘柄プラスとなり、トータルで△0.55%としっかり伸びました。AGGとTIPからは毎月の分配金もいただきました。このところ分配金を株ETFに追加投資せずに、高金利かつ元本割れがほとんどない外貨建MMFにしていましたが、S&P500が強気相場に入ったとYahoo! Financeで報道されましたが、これを鵜呑みにして投機筋の動きに犠牲になるのはたまりません。S&P500を押し上げているのはわずか10銘柄で、AAPL(アップル)、NVDA(エヌヴィディア)、AVGO(ブロードコム)は過大評価されているという報道もあります。今週、雇用状態が大きく悪化したのは事実ですし、これにより消費が減速していくとリセッション入りする可能性が高くなります。株ETFの追加投資に回すタイミングかどうかはしっかり検討します。政策金利がそろそろ最高値なので債券ETFへの追加も候補です。円建てのS&P500投信積立をしっかり継続することで、着実な資産増強を狙います。
6/19の経済指標発表は以下の通りです。
昨日、参議院法務委員会で入管法改正案が審議されて可決しました。選挙で当選した国会議員に発言権がある委員会にもかかわらず、傍聴席にいる新聞記者が不規則発言を繰り返したり、採決の時に暴れて国会議員に怪我を負わせた野党の党首がいるなど、良識の府である参議院と思えない内容でした。今日の法務委員会ではLGBT法案の審議入りしてその日のうちに採決される動きになるようです。こちらも衆議院法務委員会では反対多数なのに委員長に一任とされて参議院に送られているので、再び荒れるかもしれません。言論を主張し合って多数決するのが民主主義ですが、衆議院で反対多数のものを参議院でも強引に通すようなことがあれば民主主義に反していると思います。
日本の国会は荒れそうですが、今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。