昨夜のマーケット終値は3指数そろってマイナスの続落となりました。パウエル議長の下院における高金利政策に対する証言を受けて、影響を受けやすいハイテク系(Technology)が▼1.49%、通信系(Communication Service)が▼1.39%、そして一般消費材(Consumer Cyclical)が▼0.92%と大きく下げました。半導体系は利益確定売りが相当出たもようです。原油先物価格の上昇によりエネルギー(Energy)は△1.17%でした。セクター別騰落率は以下の通りです。
下院においてパウエル議長は、米経済成長を長期の潜在成長率を下回るペースに減速させ、物価上昇率を2%に抑制するために、政策当局者らは金利を上昇させる必要があるとみていると述べ、FRBが今後あと2回の利上げを行うというタカ派的姿勢を崩しませんでした。追加利上げのタイミングについては、今後入手するデータに左右されると説明しました。投資家にとっては利上げのタイミングを確実に予想できないという不安要素もあります。議員からは、地銀や大手銀行の規制と監督をどう強化していくのか、FRBの計画について説明を求める圧力もありました。
MBA30年住宅ローン利率は6.73%まで下がりました。日本の住宅ローン金利は0.3%から0.4%ですので、かなり高いことがわかります。20年物長期米国債入札では金利が4.010%と4カ月ぶりに4%を超えてきました。
FDX(フェデックス:物流)の決算では第4四半期売上高が予想を下回り、株価は▼2.51%下落しました。INTC(インテル)はIMSナノファブリケーション事業の株式をベインキャピタルを売却したことと、半導体関連企業の利益確定売りの相乗効果で▼6.0%下落しました。
原油先物価格は△1.66%上昇、10年債利回りは▼0.16%、ドル円は円安が進み、現在は141円台後半で取引が続いています。中小企業株価指数のRussell2000は▼0.20%と株価の下げ幅が主要3指数よりも少ない結果となりました。
自分のポートフォリオは▼0.47%と債券ETFがプラスだったことからトータルの下げ幅は小さく済みました。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。パウエル議長は上院で証言を行いますが、下院の証言内容がFRBのシナリオ通りだったので上院でも内容は大きく変わらないとは思いますが、上院議員からの質疑内容で株価が動く可能性がありますので注意は必要です。また、毎週木曜日の失業保険申請件数が注目されます。
日本では国会が閉会しました。その中で、自民党議員の多くが反対論と慎重論が多かったにもかかわらず、LGBT理解増進法案が可決されました。また、多くの法案が施行されるまで認知期間が設けられるのに対して、6/23に公布され、即日施行の予定です。一方でアメリカでは、バド・ワイザービールの「バド・ライト」の広告にLGBTの男性が使われたことから、売上が26%も落ち込んでいるようです。エマニュエル駐日大使からの圧力や、バイデン大統領のジル婦人から裕子夫人への圧力など、いろいろ囁かれていますが、何があったのか疑問だらけです。投資家は、世の中の流れに抗うよりも、流れをつかんで自分の意思と反していても乗る方が得策とも聞いています。ずるい考えではないかとも思いますけど。