昨夜、主要3指数の終値はそろって反落しました。NASDAQとS&P500の連勝が一段落した形です。セクター別騰落率を見てもプラスとなったセクターは無く、公益事業(Utilities), 一般消費材(Consumer Cyclical), エネルギー(Energy), 不動産(Real Estate), 技術(Technology), 素材(Basic Materials)が▼1%を超えました。
パウエル議長による下院と上院における証言で「年内に利上げを1回から2回行う可能性がある」と強調したので、「2回の利上げ分を市場が織り込んだ」とみるアナリストもいます。パウエル議長をはじめとするFOMCメンバーの中央銀行幹部が利上げを支持するタカ派の大合唱の中、アトランタ連銀のボスティック総裁は金利据え置きを支持する考えを表明しました。
米国の製造業・サービス業を合わせた6月の総合購買担当者指数(PMI)速報値は、3カ月ぶりの低水準の53.0でした。製造業活動の縮小幅が大きくなったことが影響したもようです。6月のサービス業購買部協会景気指数が54.1(予想54.0、前回54.9)と市場予想よりもわずかながら超えたことと、イエレン財務長官が、現在米国の景気後退リスクは低下しているとの見方を示したことは、投資家心理を緩和する効果があったと思われます。
原油先物価格は$69.42(▼0.13%)、10年債利回りは3.739%(▼1.58%)、ドル円は円安方向に振れて143円台後半まで上昇しました。ドルは対ユーロ、対ポンドに対しても高くなっています。Russell2000(中小企業株価指数)は▼1.44%と大企業よりも下落率が高くなりました。
自分のポートフォリオは▼0.67%で、Dow30の下落率とほぼ同等でした。
週末なので、今週の株価マップとセクター別騰落率を示します。今週はどのセクターもマイナスで一段落でした。不動産(Real Estate)の下落率が最も大きかったですが、それでも▼4.33%程度でした。
昨夜のみならず今週の状況が真っ赤なので不安になるかもしれませんので、今回は特別に年初来のセクター別騰落率も掲載しておきます。緑が増えていますので安心してください。
日曜日にはFOMC(連邦公開市場委員会)副議長であるニューヨーク連銀のウイリアムズ総裁のトークがあります。中立派といわれて副議長という立場ですから、パウエル議長の一連の発言内容と大きな差はないだろうと思っております。
Wall Street Journalに、「投資家が長期リターンを得るためには、FRBを気にせず経済の進む方向を正しく理解することに集中せよ」という記事がありました。有料記事なので詳細を掲載しませんが、「米国経済は悪化するどころか、改善している証拠が数多くある」と述べています。筆者はジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニストです。FRBの政策金利で一喜一憂しない重要性を改めて認識しました。自分はもともと長期ほったらかし投資を目指しているのですが、毎日ニュースを眺めながらブログを書いていると、本来の方針を見失いそうになる自分があります。たまにはこのような記事があると、初心に戻れることができるので、うれしいです。
それでは皆様、良い週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。