昨夜は主要3指数そろって反発しました。セクター別騰落率では、一般消費材(Consumer Cyclial)と技術(Technology)が2%を超える上昇となりました。
昨夜公開された経済指標のうち、重要性が高い(下表の★★★項目)「建築許可件数」「コア耐久財受注」「消費者信頼感指数」「新築住宅販売戸数」は、すべて市場予想よりも好景気側の値でした。既に2回の利上げが株価に織り込み済と踏んでいる投資家心理が、米国経済の底堅さによってさらに向上したものと思われます。一方で、利上げ再開の可能性が高まったとして米国債は下落しました。4月の住宅価格は11年ぶりに前年同月比で下落したことも、インフレ抑制策が効いているようです。
F(フォード)は契約社員を少なくとも1,000人解雇する計画を発表し、株価は△2.13%上昇しました。DAL(デルタ航空)は2023年の見通しを引上げて株価は△6.84%上昇し、他の航空会社の株価もつられる形で上昇しました。WBA(ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス)の株価は、新型コロナウイルスワクチンの需要減退と消費者支出環境の低迷を背景に、利益が当初の予想を下回る見通しだと警告し、株価は▼9.34%と大きく下落した。
ECB(欧州中央銀行)のラガルド総裁は、執拗なインフレに対してはより執拗な政策が必要だとし、歴史的な利上げサイクルの終了を近く宣言することはできないと語りました。
ロシア国内のゴタゴタは、「核保有国のクーデター」という「世界が一度も経験していない出来事」に発展する可能性があったのかもしれません。幸いにも西側の株式市場が休日のうちに終息したことと、バイデン大統領がこの事態には米国は全く関与していないと宣言したこともあり、昨夜までの米国株式市場に大きな影響は出なかったとみなせます。クーデターを起こした人が核のボタンを持つようなことが平日に起これば、米国株式市場は大変揺れたのではないかと想像できます。とはいえ、プーチン政権の政治的安定性に不安を残しているのは事実なので、今後の情勢には要注意だと思います。
原油先物価格は$67.96まで2%以上下落しました。10年債利回りは上昇、ドル円は円安が進み144円台に突入しました。金は売られ、銀は買われているようです。
自分の米ドル建てポートフォリオは全体で△0.87%と、AGGとTIP(ともに債券ETF)がブレーキをかけながらもしっかり伸びました。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。昨夜は株価が伸びました。株価上昇による消費活動が増えることをFRBは嫌っていますので、今夜のマーケットの開始と同時に行われるパウエル議長発言は、タカ派的姿勢を崩さないのではないかと私は予想しています。
日本政府が急激な円安は好ましくないと述べていますが、私は円安を止めるような愚策はやめていただきたいと思います。過去の日本経済成長は円安に支えられており、財務省関係者が言う「悪い円安」など存在しないと思っています。また、企業には内部留保するなとしている政府ですから、ドル売り円買いで得た膨大な利益を財務省内に内部留保せず、増税をやめる方向に生かしてもらいたいと切に願っております。
WEF(世界経済フォーラム:スイスのシンクタンク)が主催する国際会議「夏季ダボス会議」が中国天津市で4年ぶりにスタートしました。米国はこれまで、ダボス会議で重要な役割を担っていましたが、今回は開催国の中華人民共和国の意向が強まるかもしれません。29日まで開催されるので、アンテナを張っておきましょう。
今日は金運上昇の巳の日と一粒万倍日が重なる吉日です。将来に向けた良い種まきをしながら、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。