主要3指数はそろって続伸しました。CPI(消費者物価指数)発表前日で投資家が方向性を悩んでいる中、引けにかけて大きく伸びました。特に中小企業指数RUSSEL2000が△1.05%と最も大きく伸びました。セクター別当落率をみると、ヘルスケア(Healthcare)だけが▼0.11%とわずかに下がったのを除き、総じてプラスとなりました。エネルギー(Energy)が△1.81%と大きく伸びました。
NFIB(全米独立企業連盟)が発表した6月の中小企業楽観指数は91.1(予想89.9、前回89.4)と予想を上回りました。この指数は、米国の経済動向を測定するものであり、雇用、インフレ率、設備投資の統計などの10項目から構成される。同指数は米国の個人労働人口の約50%を占める小企業の健全性を示すものです。RUSELL2000の躍進材料になったと考えられます。
EIA(米エネルギー情報局)が発表した短期エネルギー見通し(STEO)で、2023年の米原油生産を前年比△5.1%(△64万バレル)増の日量1253万バレルと予想しました。2024年の予想は△1.3%(△16万バレル)増の1269万バレルでした。これがエネルギーセクターの株価を押し上げた一因と考えられます。STEOは翌年末までの主要なエネルギーの消費、供給、貿易、価格の予測を示すものです。またSTEOは原油や石油製品、天然ガス市場における詳細な分析を公表します。レポートは米国のエネルギー市場に重点を置いているものの、世界の市場の予測も提示しています。
2022年のOPEC(石油輸出国機構)の石油輸出収入、ほぼ10年ぶりの高水準でした。ロシアによるウクライナ侵攻で原油価格が押し上げられたほか、主要加盟国が増産に踏み切ったことが背景にあります。加盟13カ国の2022年の収入は$8,736億(約122.9兆円)となり前年比△54%でした。米国のシェールブームで歴史的な原油高の局面に終止符が打たれた2014年以来の高い水準となりました。
MSFT(マイクロソフト)によるATVI(アクティヴィジョンブリザード)の$690億の買収について、FTC(連邦取引委員会)が差し止めを求めた裁判で、カリフォルニア州連邦地裁が棄却しました。FTCは上告する方針を明らかにしていますが、投資家は買収が進むと予想してATVIの株価は一時△12%続伸しました。
LLY(イーライリリー)は、肥満治療を受けている患者の内、1年後も治療を続けている患者はわずか1/3であり、医療費総額が著しく減少したとの報道を受け、株価は▼3.04%と大きく下落しました。同様の減量薬を出しているNVO(ノボノルディスク)の株価も▼3.07%となり、ヘルスケアセクターの株価下落を牽引しました。
明日公表されるCPI(消費者物価指数)の市場予想が△3.1%と2021年3月以降で最も低い伸びと予想されました。物価上昇で消費者が倹約を迫られ、生活必需品も切り詰めているとの報道があり、生活必需品セクター(Consumer Defensive)の株価に重しとなりました。
原油先物は$74.88(△2.59%)と値上がり、10年債利回りは3.980%(▼0.62%)に下がりました。ドル円は強い円高基調が継続しており、140円台前半で取引が続いています。
自分の米ドル建のポートフォリオは△0.62%でした。VYM(高配当株ETF)が△0.98%と健闘しました。
今夜7/12の経済指標発表は以下の通りです。市場開始の1時間前(21:30 JST)に発表されるCPIが市場予想に比べてどうなるかは注目されると思います。
2023年3月24日にドル円は129円台まで円高となり、その後は円安基調となり、6月末にドル円は円安145円を突破しました。ところが7月に入ると弱含みとなり、先週末の7月7日に急な円高がはじまり、現在は140円台前半です。わずか3営業日で5円近く円高となりましたので、米ドル現金資産も対円で▼4.5%となりました。S&P500のインデックス投資をされている方は、S&P500指数が伸びているのに前日比マイナスとなってしまい、為替の影響の大きさに不安を持たれている方も多いと思います。私は、MoneyFowardのアプリを使っており、円資産と米ドル資産を通算して日本円で示してくれるので、日本株と米国株が上がっても総資産が減るという現象はよくあります。ですが、為替はボラティリティ(変動幅)が高いものと割り切り、私は気にしていません。米高配当株ETFのVYMは多くの分配金をいただけるのですが、日本の税金は円換算で計算されるので、円高の方が引かれる税金が少なくなって有利になります。若くて時間を味方にできる方は、為替の影響はドルコスト平均法による積立で少なくできますので、円高や円安に一喜一憂しない方がよいかと思います。
全国的に今日も雨が降る予報が出ています。これまでの大雨で地盤が緩んでいますので、これ以上災害が広がらないことを願っています。一方で関東地方は晴れて東京は最高気温36℃の予報です。都心部から発生する熱が南風に乗り、越後山脈にあたって降下する熊谷、前橋は38℃という体温を超える気温となる予報です。水分だけでなく塩分もとって熱中症に備えましょう。
それでは、今日の大安吉日を、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。