昨夜のマーケットは小幅な動きで終始しました。Dow30とRussell2000は上昇、NasdaqとS&P500は下落とまちまちな動きでした。
セクター別騰落率でも1%を超える変動はなく、強いて言えばエネルギー(Energy)とヘルスケア(Healthcare)が買われ、技術(Technology)と一般消費材(Consumer Cyclical)が売られました。
7月のPPI(生産者物価指数)の上昇率が0.3%(予想0.2%)に上がりました。特定のサービスカテゴリーの強さが主な原因とだったようです。6月の5月に対する上昇率は△0.1%から▼0.1%(物価が下落)に下方修正されました。ミシガン大学の調査でも、8月のインフレ予測は2.9%(予想3.0%)、1年先の期待インフレ率は3.3%(予想3.8%)と、インフレ率の緩和がみられています。今月はFOMCが開催されないので、9月の会合で再度利上げするのか、あるいは利上げを停止するのか、多くの推測が飛び交っています。
投資家キャシーウッド氏率いるARKファンドのうち2社がNVDA(エヌビディア)のポジションを削減したと報じられ、NVDAの株価は▼3.62%と大きく下げました。
LLY(イーライリリー:製薬会社)は、8/8の決算発表で糖尿病治療薬Mounjaroのおかげで大幅な増収が報告されました。その後、同社は年間売上高見通しを$22億(約3188臆円)を引上げました。売上増加の一部は、抗精神病薬治療薬オランザピンと超低血糖治療用点鼻スプレー「バクシミ」に対する同社の権利の販売です。この報告により、多くの投資家がポジションを引き上げたことで、株価は△1.33%上昇しました。
DIS(ウォルトディズニー)は、テーマパーク部門のパフォーマンスが低調だと報告していましたが、昨夜は競合テーマパーク会社のシックスフラッグスが予想を下回る決算を報告したことでDISの株価は▼2.99%と下げました。コロナ禍後に多くの来園者を見込んでいたようですが、コロナ前よりも物価高で節約する傾向がみられることや、大雨や猛暑の影響とみられています。
原油先物は上昇を続けており、昨夜も$83.10(△0.28%)とやや上昇となりました。10年債利回りは4.168%(△2.16%)に上昇、金と銀は値動きが小さく方向感はありませんでしたが、終値ではやや下げました。
自分のポートフォリオは、QQQ(NASDAQ追随ETF)の下落が影響して▼0.24%でした。QQQは50日移動平均線(50-DMA)を割り込んでおり、まさに8月の中枯れ状態です。
週末なので、1週間のパフォーマンスマップを示します。NVDA(エヌビディア)▼8.41%やAMD(アドバンストマイクロ)▼5.89%、MU(マイクロンテクノロジー)▼7.92%といったチップメーカーの下落が目立ちます。自動車のF(フォード)▼5.82%、GM(ゼネラルモーターズ)▼7.33%、TSLA(テスラ)▼4.42%も冴えました。MRNA(モデルナ:バイオテクノロジー)も▼6.19%と大きく下げています。
1週間のセクター別騰落率は以下の通りです。エネルギー(Energy)とヘルスケア(Healthcare)が買われ、技術(Technology)、一般消費財(Consumer Cyclical)、素材(Basic Materials)が売られました。
8/14(月)の経済指標発表は以下の通り、高い重要性のものはありません。
お盆休みに入り、昨日は高速道路の渋滞が各地で発生していました。このところのガソリン代が高いのは、原油高の影響もありますが、政府の補助金(ガソリン単価に補填)を徐々に下げているのが主な原因です。また、国土交通省は8/11から8/13は、高速道路や自動車専用道路の休日割引をしません。これは、休日の混雑を緩和するためと国土交通省は説明しています。日本政府は国民のための施策をしているのか疑問を持ってしまいます。これとは別に、SA(サービスエリア)のガソリン代は市中のガソリン代よりも高額なのはご存じでしょうか。これは、SA内では洗車、整備などの需要がないため、給油代だけの利益で店舗経営しなければならないからだそうです。
それでは台風情報に気をつけて、この週末も明るく元気に笑顔で過ごしましょう。