昨夜の主要3指数の終値はそろって僅かにプラスになりましたが、中小企業指標Russell2000は僅かにマイナスとなりました。
セクター別騰落率を見ると、グラフは拡大表示されていますが、1%を超えるような動きはありませんでした。
市場開始前に公表された経済指標では、7月の消費者物価指数が前年比△3.2%(予想△3.3%、前月△3.0%)と、6月よりも物価上昇が加速していることがわかりました。とはいえ、食品とエネルギーを除くコアCPIの前年比は△4.7%(予想△4.8%、前月△4.8%)とやや減速しました。今週の失業保険申請件数は予想よりも増えて先週に比べても増えていました。7月の実質賃金も上昇が抑えられていました。これらの結果を受けてFRBの利上げに対する熱気が和らぐのではないかと思われ、マーケットは上昇基調で始まりました。
アトランタ連銀のボスティック総裁(FOMC委員)は、米金融当局は「高過ぎる状況が続いているインフレ率を低下させるため、この数カ月間懸命に取り組んでおり、インフレ率を2%目標に戻したいと考えている」と述べました。
フィラデルフィア連銀のハーカー総裁(FOMC委員)は、FRB(連邦準備制度理事会)がインフレとの闘いで進展を遂げつつあり、労働市場の複雑さをよりよく理解する上でも前進しているとの見方を示しました。
NVO(ノボノルディスク)の決算では、利益は△43%、売上高は△30%と急激な成長となりましたが、予想には届かず株価は▼2.93%でした。
BABA(アリババ:中華人民共和国の電子商取引大手)の決算では利益も売上も市場予想を超えて株価は△4.60%と買われました。
DIS(ディズニー)は前日引け後の決算発表と、広告なしプランのDisney+の月額料金が△27%、Huluプランの月額料金を△20%値上げの発表を受け、株価は△4.88%と躍進しました。
F(フォード)は、一部車両のサイバーセキュリティの脆弱性を明らかにしたことを受けて株価は▼4.48%と急落しました。
GM(ゼネラルモーターズ)は、初のフルサイズの全電気式SUV「エスカレートIQ」を$13万(1,872万円)を発表しましたが、生産工場にて最新のバッテリーモジュールの組立問題によってEV生産が減速することで株価は▼5.79%と急落しました。
AMZN(アマゾン)は独占禁止法の監視をかわして利益を増やすため、プライベートブランド30社のうち27社を廃止するとし、完了すると自社ブランドの衣料品部門にはAmazon Essentials、Amazon Collection、Amazon Awareの3つのブランドだけが残ることになります。株価は△0.52%とやや買われました。
原油先物は$82.80(▼1.8957%)、10年債利回りは4.08%(△1.69%)、ドル円は円安が進んで144円台後半で取引が続いています。
自分の米ドル建ポートフォリオは、消費者物価指数公表後のマーケットの前半ではかなり伸びていたのですが、一時マイナスとなる場面もありましたが、終値では△0.10%でした。
8/11の経済指標発表は以下の通りです。
中華人民共和国のBaidu, ByteDance, Tencent, Alibabaの4社は、生成人工知能システム構築に不可欠なNvidiaの半導体チップの獲得を急いでおり、Nvidiaの受注額は$50億(A800プロセッサに$10億、GPUに$40億)に上ると、ファイナンシャルタイムズが報じました。この報道は、バイデン大統領が中華人民共和国における機密技術への米国の特定の投資を辛うじて禁止し、他の技術分野への資金提供については政府の通知を義務付ける大統領令に署名した中で発表された。Nvidiaの財務責任者はかつて6月に、中華人民共和国へのAIチップの輸出制限は「米国産業の恒久的な機会損失につながる」と述べていました。政府の思惑と企業の思惑が不一致が明確になりましたが、中華人民共和国の巨大市場で利益を生みたいNvidiaの今後はどうなっていくのでしょうか。
日本は山の日で祝日で、今日からお盆休みという方が多いと思いますが、台風7号が本州に直撃するとの予報が出ています。海や山のレジャーはもちろんのこと、帰省される方も交通機関の影響がありそうです。
それでは今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。