昨夜のマーケットはDow30工業株は続落、ハイテク系銘柄が多いNASDAQはわずかながらも続伸、S&P500はわずかに下落、中小企業株指標のRESELL2000は下落しました。エヌビディアの決算とジャクソンホール会議を前にして、積極的な取引はなく、まちまちな動きとなりました。
セクター別騰落率では、一般消費材(Consumer Cyclical)が買われ、金融(Financial)が売られる傾向でした。
中古住宅販売戸数は、今年最も低い水準まで沈みました。在庫不足と住宅ローン金利の上昇が原因です。特に住宅ローン金利はここ数年で倍以上に跳ね上がっていて、住宅購入者の買い控えだけでなく、住宅所有者の持ち家を売りに出す意欲までもが減退しているとのことです。
LOW(ロウズカンパニーズ:ホームセンター)の決算では、専門請負業者部門とオンライン部門の成長が DIY 支出の軟化と木材価格の下落を部分的に相殺し、ホームセンター小売業者の利益がウォール街の予想を上回ったことを受け、株価終値は△3.75% と急上昇しました。
DKS(ディックススポーツグッズ)は、在庫縮小に加えて万引きが増加して利益率が低下したことにより、株価は▼24.15%まで下落しました。
M(メイシーズ:百貨店)の決算は、大赤字と怖れられていたよりも良い決算を発表したものの、株価は▼14.05%まで下落しました。
BIDU(バイドゥ)は時価総額が$300億を超えました。
市場のボラティリティ(株価や為替の価格変動幅)が低下して、為替トレードによる収入が減少してゴールドマンやBNOパリバでは、FICC(債券・通貨・商品)のトレードが低調とのことです。
原油先物は$80.25(▼0.58%)とやや下落、10年債利回りは4.328%(▼0.32%)とやや低下、ドル円は日本銀行の植田総裁が岸田総理と面会した報道を受けて為替介入があるかもしれないとの憶測があり、やや円高方向に動いて145円台後半で取引が続いています。金も銀も若干上昇したものの、大きな動きはありませんでした。
自分の米ドル建てポートフォリオは▼0.25%でした。
8/23-25の経済指標発表予定は以下の通りです。24-25にかけて、世界各国から中央銀行総裁や政治家、学者が参加して、世界経済や金融政策について議論をかわすジャクソンホール会議が開催されます。その参加者の記者会見や、パウエル議長の講演も予定されており、パウエル議長が何を語るのかに注目が集まりそうです。昨年のジャクソンホール会議では、パウエル議長が厳しい顔で、インフレ(昨年は9%)に戦うための積極的な利上げを宣言していました。
8/23-25に予定されている決算発表は、23日の引け後のNVDA(エヌビディア)に注目が集まっていて、特にAI関連株への影響が予想されています。
公式には、FRBのインフレ目標は2%としています。コロナ禍からの経済対策によりインフレ率がこの数字を大きく上回っていましたが、3%まで下がった現在、年内にもう一度利上げするかどうかについて注目が集まっています。でも、金利をどのくらいの期間その高水準に維持するかという方が大きな問題だと思います。現在の政策金利は間違いなく景気にブレーキをかけていますので、高金利状態を長く続けると景気が悪化し過ぎてしまいます。今月はFOMC(米国連邦公開市場委員会)は開催されませんが、ソフトランディングさせるためのさじ加減、世界各国との調整も含めて頑張ってほしいと期待したいところです。
米国の景気は良すぎて、ブレーキをコントロールしている状態なので、私は米国経済の将来には大いに期待しています。将来に期待を持ちながら、日々の株価の動きをあまり気にすることなく、一日一日を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
※8/24,25のブログはお休みさせていただきます。