昨夜の市場は主要3指数そろってプラスとなり、中小企業指標のRUSSEL2000もプラスになりました。セクター別騰落率では、TSLA(テスラ)が△10.09%とAMZN(アマゾン)が△3.52%と高騰したことにけん引された一般消費材(Consumer Cyclical)が2%を超える伸びで、マイナスはエネルギー(Energy)だけでした。
ニューヨーク連銀による8月の消費者インフレーション期待は3.63%で、7月の3.55%よりも上昇したものの安定した推移でしたが、家計への不安や雇用市場に関する悲観は強まったことが明らかになりました。消費者はクレジットを利用できる能力に関して懸念を強めていて、1年前と比べてかなり難しい、あるいはやや難しいと回答した比率は2013年6月の調査開始以来最も高い水準でした。先端技術(Technology)は△0.52%と伸びました。
モルガンスタンレー社がテスラ株を「Hold(保持)」から「Buy(買い)」に格上げしたことで、TSLAは$273.58(△$25.08、△10.09%)と急騰しました。モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナス氏も株価目標株価を$200から$400に引き上げました。
アップル社のモデルチップ自社開発が予想以上に難航しているためか、クアルコムからモデルチップを調達する計画を3年延長しました。QCOM(クアルコム)の株価は△3.90%でした。
META(メタプラットフォームズ)は新しいAIを開発中でることが公表されました。名前は付けられていませんが、オープンソース(プログラムの中身が公開されている)なので、他の企業が好みに合わせてカスタマイズできるよう無料で提供され、NvidiaのH100A1チップが搭載されるそうです。このことで、株価は△3.25%上昇しました。トレーニングに使ったパラメータ数は公開されていませんが、META社が2カ月前に無料で商業利用できるように公開した「LLaMA2」のパラメータ数は700億でした。競争相手のOPEN AI社のChatGPT-4のパラメータ数は1兆5000億です。トレーニングはMETA社の仕事範囲ですから、現時点ではとても追いついているとは言えませんが、投資家はOPEN AI社の競合相手になりうるとして資金投入したものと考えられます。
中華人民共和国と日本の中央銀行が為替の防衛線を張り、ドルの記録的な上昇にブレーキがかかりましたた。中国人民銀行(中銀)は投機的投資家に対し、人民元を不安定化させないよう強い警告を発しました。日本銀行の植田和男総裁は、賃金と物価の好循環を見極める情報やデータが年内にもそろう可能性があるとの見解を示し、市場はマイナス金利解除などの政策正常化の前倒しを意識し始めました。これを受けて、ドル円は146円台半ばまで大きく円高にシフトしました。
原油先物は方向感がなく終値はややマイナス、10年債利回りは4.288%(△0.70%)上昇しました。金先物と銀先物は若干上昇しました。
自分の米ドル建ポートフォリオは△0.86%でした。
今夜の経済指標発表は以下の通りです。重要性が高いものがないので、株価に影響を及ぼすのはアップル社の新型iPhone15の発表でしょう。画面が大きくなることと、端子がUSBに変更されることは予想されていますが、それだけではとても投資家の期待は得られないと考えられます。発表時間は9/12AM10:00(日本時間9/13AM2:00)です。ど
昨夜、S&P500が△0.67%上昇しましたが、ドル円が▼0.8518%ですから円建に変換するとマイナスとなるでしょう。高金利状態にある米国は、インフレの進行が緩和されてきたのでいずれ金利を下げていくでしょうし、日本もいずれ金利を上げていくので、今後しばらくの間は、株高にもかかわらず円高に振れて、円建に換算した資産が減るという現象は多くみられると予想できます。投資初心者の多くは円建のS&P500連動の投資信託を積立られてると思われますので、積立を開始されて間もない方は含み損になる方もおられて不安を募らせているのではないかと思います。でも、世界の基軸通貨は米ドルです。自分の資産を生活圏のある日本円で評価するのも大切ですけど、ドル建で資産が増えることを喜んでみませんか。長期投資は15年以上です。過去のデータを長いスパンで見ると、為替の変動を超えて米国株が上昇しています。むしろ円高であれば、積立額の米ドル換算値が多いことを喜びましょう。
今週には新型iPhoneの発表、Googleに対する裁判、アーム社のIPOという大きなイベントが3つありますので、今後の推移には要注意です。それでは、今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。