昨夜の主要3指数は、債券利回りと原油先物の上昇が一服したことで小幅に反発しました。英国債の大幅安に端を発した世界的な債券下落となっています。セクター別騰落率では、政府閉鎖の懸念から公益事業(Utilities)だけは▼1.88%と下落しましたが、その他はすべて反発しました。特に、素材(Basic Materials)、通信サービス(Communication Services)、一般消費材(Consumer Cyclical)は1%を超える反発でした。
失業保険の申請件数は20.4万件で、市場予想ほど多くはなかったものの先週の20.2万件よりも増加したことで、労働逼迫がやや緩和した結果となりました。第2四半期のGDP(国内総生産)は2.1%と市場予想通りの結果となりました。8月の中古住宅販売保留(販売契約済で引渡前の件数)は予想を超える大幅な落ち込みでした。米国では中古住宅が住宅市場の7割程度を占めており、住宅市場の冷え込みは住宅ローンの高金利が原因なので、インフレ退治のため金利を長期間上げようとしているFRBにブレーキをかけさせるデータとなりました。
米短期金融市場は10月31日ー11月1日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)会合で利上げされる可能性が過小評価されていると判断し始めています。FF(フェデラルファンド)金利先物11月限の未決済約定残高が27日に急増しました。
シカゴ連銀のグールスビー総裁(ハト派、投票権あり)は、インフレ抑制には著しい失業率の悪化が必要だとする伝統的な経済理論を金融政策担当者は過度に重視すべきではないとの考えを示し、固執すれば政策金利を必要以上に引き上げるリスクがあると述べました。
下院議長のマッカーシー氏が政府閉鎖を公約したことも株価上昇につながった模様です。
UAW(全米自動車労組)は当初40%の賃上げをフォード、ゼネラルモーターズ、ステランティスのBIG3に要求していましたが、少なくとも30%の賃上げを目指すようです。UAW組合員数は1970年には100万人を超えていましたが現在は40万人に減っており、30%の賃上げであれば非組合員の関心を呼び起こして組合加入者数増につながると目論んでいるようです。
ACN(アクセンチュア)は決算発表を受けて売られ、株価終値は▼4.33%でした。NKE(ナイキ)は終値は△0.23%でしたが、引け後の決算発表を受けてアフターマーケットで△3.86%と大幅に上昇しています。
EEOC(米国雇用機会均等委員会)は、TSLA(テスラ)のカリフォルニア工場で黒人従業員を人種的嫌がらせと敵対的な労働環境にさらした疑いで提訴しました。
MU(マイクロン)は27日引け後の決算発表を受けて株価終値は▼4.41%と売られましたが、アフターマーケットでは△4.62%と反発して戻しています。
原油先物は$91.77(▼2.04%)と下落、10年債利回りは4.643%(▼1.28%)、ドル円は149円台前半で推移しています。ミスター円で知られる榊原元財務官は、150円/ドルを超えれば日本政府は再び為替市場に介入する可能性があるとの見解を示し、155円/ドルまで円安が進むと当局は懸念を強める水準という見方を示しました。
自分の米ドル建ポートフォリオは△0.69%と小幅に反発しました。
9/29の経済指標発表は以下の通りです。個人消費支出価格、コアPCE物価指数のほか、ミシガン大学による景気予測とインフレ予測が注目されるでしょう。
もし政府閉鎖がなされると、FRBが注目している連邦政府が集計している需要な経済指標である10/6に予定されている雇用統計、10/12に予定されているCPI(消費者物価指数)の公表が延期される可能性があるようです。FOMCは10/31-11/1に開催されるので、それまでには公表されるといいですね。
今日の暦は、仏滅と三隣亡ですが、満月と寅の日でもあります。寅の日に使ったお金は戻ってくると言われています。今日は上半期の最終日でお忙しく過ごされる方が多いかもしれませんが、お財布を新調したり、株を買うのも良いかもしれません。最近は電子決済が普及しているので、新しいクレジットカードやQRコード決済に取り組むのも吉ですし、電子マネーにチャージするのも吉だそうです。お仕事が終わり夜になりましたら、天に昇った満月を愛でるのも良いでしょう。雲に隠れていても、月から出ているパワーは変わりませんのでご心配なく。
それでは今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。