S&P500 ヒートマップ(高解像度)
主要3指数とRussell2000
主要3指数はそろって上昇しました。生産者物価指数が市場予想を下回ったことで、マーケットはFOMCによる追加利上げの可能性が下がったと判断して、株価は上昇しました。しかしながら、前日の株価高騰を受けて上値は重く、NASDAQは一時マイナスになる場面もありました。中小企業指標のRussell2000も上昇しました。財務省の高揚感が薄れ、S&P500が4,500を突破(Bloomberg)。
セクター別騰落率
1%を超える動きはありませんでした。最も伸びたのは通信サービス(Communication Services)で△0.62%、エネルギー(Energy)、公益事業(Utilities)、ヘルスケア(Healthcare)はわずかながらもマイナスでした。
経済指標発表 結果
- 10月の生産者物価指数(PPI)は市場予想に反して前月比で低下しました。低下幅は2020年4月以来の大きさとなった。インフレ圧力が経済全般で和らぎつつある兆候が新たに示されました(Bloomberg)。
- 10月の小売売上高は祝日を前に鈍化するも、引き続き底堅さを維持しました。購入額は0.1%減少したものの市場予想を上回りました。家具と自動車を筆頭に、13部門中7部門が下落しました。(Bloomberg)。
- 小売店の受取額は0.1%下落し、生産者価格は0.5%下落したことは、買い物客の勢いは一息つき、景気の冷え込みの兆しがみえて生産者価格が下がりました(Bloomberg)
- 小売店の売上高は3月以来初めて減少(WSJ)
- ガソリン生産者価格は2020年4月以来ほとんど下落しています。ガソリン主導による物品価格の下落もあり、サービス価格は横ばいに(Bloomberg)
- サンフランシスコ連銀のデーリー総裁(中立派、投票権なし)は、インフレとの闘いに勝利したと性急に宣言し、再び利上げを余儀なくされる事態に陥れば、米金融当局の信頼を損なう恐れがあるとの認識を示しました(Bloomberg)。
- ニューヨーク連銀の製造業景気指数は予想を上回る好景気でした(Bloomberg)。ただし、毎回ボラティリティが高いことにも注意が必要です。
決算発表結果(時価総額$30B以上)
- CSCO(通信機器)は引け後に決算発表。新規受注の鈍化で年間予想を下方修正したことで、アフターマーケットで株価は下落(終値△0.21%、アフター▼9.1%超)(Yahoo)
- TJX(アパレル)は好決算を受けて下落。ガイダンスとの乖離か(Barron’s)
- TGT(ディスカウントストア)は好決算で株価は△17.75%と暴騰(Motley Fool)
主な経済ニュース
- バイデン大統領と習近平主席の会談がサンフランシスコで始まる。米中の緊張修復ができるかが注目(Bloomberg)
- 原油安とビットコインが急騰(Yahoo)
- テンセントはNvidia製のAIチップを数世代分の備蓄があることを公表、米国の輸出規制によるAI開発能力の制約懸念を一蹴(Bloomberg)
- 海外投資家が日本の岸田政権を不安視、円安の要因に(Reuters)
- LLY(イーライリリー)はドイツに大規模新工場を計画していると発表(Yahoo)
主要指数の動き
原油先物は$76.53まで下落(▼2.21%)、10年債利回りは4.535%まで上昇(△2.12%)、ドル円は円安が進んで151円台前半で取引が続いています。金先物は下落、ビットコインが急上昇しています。
自分の米ドル建ポートフォリオ △0.17%
昨日リバランスしてVOOとQQQを一部売却したドルが明日現金化されます。岸田政権に対する不安視が原因で円安が進むのであれば、すぐに円転させるのをためらってしまいそうです。
経済指標発表予定
木曜日は失業保険関連の発表があります。フィラデルフィア連銀の製造業景気指数にも注目が集まります。
決算発表予定(時価総額$30B以上)
大手スーパーのウォルマートの決算発表には注目が集まるでしょう。
おわりに
ドル高円安により、米国投資されている方の円建資産はかなり上昇していると思います。でも、世界の基軸通貨は米国ドルであるので、米ドル建で自分の資産価値を見ることも大切ではないかと思います。自分もやってみましたが、配当目的での日本株と当面の生活資金として確保している円現金をドル建にして、米ドル資産と合わせてみると、案外資産が伸びていないと感じました。でも、もしも米国投資をしていなかったら大変なことになっていたと思います。このところ、保有している好調な日本株も、ドル建で評価すると唸ってしまいます。
新NISAに向けた準備はできていますでしょうか。生涯にわたり1,800万円まで非課税になりますので、どの特定口座の銘柄を取り崩そうか迷っています。成長投資枠とつみたて枠の銘柄選び、現在特定口座にある資産のどれを新NISAに移すかなど、年内にやっておくべきことを整理しておくと、進めやすいのではないかと思います。
それでは、今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。