S&P500 ヒートマップ（高解像度）
主要3指数とドル円の動き
- 主要3指数はそろって上昇。ジェローム・パウエルFRB議長が関税に取り憑かれた投資家を落ち着かせ、ドナルド・トランプ大統領の貿易戦争に対して連邦準備制度理事会が思い切った行動を取る必要はないと考えていることを示したため、株価は上昇し、債券利回りは低下した（BLO）。
- ドル・円は150円15銭まで上昇後、148円67銭まで下落し、引けた。連邦準備制度理事会（FRB）が連邦公開市場委員会（FOMC）で2会合連続で利下げを見送るとの思惑受け、長期金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。FRBは予想通り政策金利据え置きを決定したが、同時に、量的引き締めペース減速の発表や当局者の成長見通し下方修正を受け、長期金利が低下に転じドル売りが優勢となった（INV）。
セクター別騰落率
全セクターがプラスで、最も上昇したのは一般消費材（Consumer Cyclical）でした。
経済指標発表 結果
- トランプ関税をめぐる不確実性が高まる中、FRBは利下げを急がない（REU）。
- 連邦準備制度理事会の政策担当者は今年2回の利下げを予想しているが、一部ではそれより少ないと予想している（REU）。
- 米国の燃料需要で原油価格が上昇、FRBの金利決定で上昇は抑制（REU）。
- FRBは、バランスシート縮小プロセスを遅らせると発表。政府の借り入れ上限引き上げをめぐる行き詰まりが続く中、市場流動性の評価が課題となっているのが原因（REU）。
【解説】金利を据え置くというFRBの決定から得られる重要なポイント（BLO）。
- 連邦公開市場委員会は、基準金利を4.25%～4.5%の目標範囲に維持することを決議
- 金利予測の「ドットプロット」は、中央当局者が2025年に金利を0.5パーセントポイント引き下げると予想していることを示しており、これは12月に予想されたのと同じ、今年は0.25ポイントの引き下げが2回だけであることを意味している。
- 声明では、「経済見通しをめぐる不確実性が高まっている」という文言が追加され、雇用とインフレの目標達成に対するリスクは「ほぼ均衡している」という文言が削除された。
- FRBは、4月から国債償還の月間上限を250億ドルから50億ドルに引き下げることで、保有証券の減少ペースを緩めると発表。政府機関債と政府機関住宅ローン担保証券の月間償還上限は350億ドルに維持する。
- クリストファー・ウォーラー総裁はバランスシート縮小ペースの維持に賛成し、反対票を投じた。これは連邦準備制度理事会が9月に金利引き下げを開始して以来3度目の反対票である。連邦準備制度理事会はウォーラー総裁が金利を据え置く決定を支持したと述べている。
- 中央値のFRB当局者は、2025年末の基調インフレ率の予想を12月の予想2.5%から2.8%に引き上げ、成長率の予想を2025年末までに2.1%から1.7%に大幅に引き下げた。
主な決算発表結果
- ジェネラル・ミルズ、売上高は予想を下回り、利益は予想を上回る結果に（INV）。
主な経済ニュース
- 債務上限が迫る中、FRBはポートフォリオ流出を調整。資産を売却し、銀行準備金を枯渇させるプロセスは、連邦債務上限の引き上げに関連した動向と衝突する可能性がある（WSJ）。
- アマゾン、ルクセンブルクのプライバシー侵害で過去最高の8億1200万ドルの罰金をめぐる法廷闘争で敗訴（REU）。
- NASA、スペースXの代替としてボーイングを軌道に戻す計画を検討（BLO）。
- ボーイングCFO、部品への関税の影響を懸念、キャッシュフローは改善していると語る（REU）。ジェット機工場の安定化でキャッシュフロー改善を予測（BLO）。ボーイング株価は6.84％上昇。
- イーロン・マスクのXが新たな株式資金調達で約10億ドルを調達（BLO）。
- アムトラック（鉄道）のCEOが交通予算削減の脅威の中退任（BLO）。
- DOGEの削減が米国各地の地域経済に波及。一部の連邦職員が解雇され、他の職員がオフィスに戻るなど、全国の企業に影響を与えている（FOX)。
- 「Dogequest」というウェブサイトが、米国全土のテスラ車の所有者の個人情報だと主張する情報を掲載した。これは、イーロン・マスク氏とこの億万長者とドナルド・トランプ大統領との関係に対する抗議活動を受けて起きた、明らかな脅迫行為（FOX）。
- テスラが「凶悪な暴力」の標的になっているとホワイトハウスが発表。全米各地の テスラ車の所有者、ディーラー、充電ステーションを標的とした「凶悪な暴力」を非難し、水曜日には民主党がこの行為を非難することを望んでいると付け加えた（FOX）。
- UBS（ユニバーサル・バンク・スイス）の CEO、早期警告の改善が銀行業務の安全性向上につながると発言。2023年のクレディ・スイスの破綻を受けてスイスの銀行部門の改革に向けた取り組みで合意点を見出そうとする中で、当局に対し銀行の問題発見能力の向上を求めた（REU）。
- 中華人民共和国の船舶に対する米国の港湾使用料提案が、石炭や農産物の輸出を圧迫し始める（REU）。
- テンセント、売上高が数年ぶりに急成長したことを受けてAIへの投資を加速（BLO）。
- 中華人民共和国、太陽光発電拡大でクウェートとの関係を強化（BLO）。
- 米国の不確実性が高まる中、日銀は金利を据え置く（WSJ）。
地政学的リスク
- イスラエル軍は水曜日、同軍がガザ地区中央部と南部で地上作戦を再開したと発表。地元の医療従事者によると、2日目の空爆で少なくとも48人のパレスチナ人が死亡（REU）。
- トランプ大統領とゼレンスキー大統領、電話会談でウクライナ戦争終結に向け努力すると約束（REU）。
- ウクライナとの電話会談でプーチン大統領は自身の目標を推進し、トランプ氏にほとんど譲歩していないとアナリストらは言う（REU）。
- 英国、ウクライナへの軍事援助停止を求めるプーチン大統領の要求を拒否（BLO）。
- トルコ、イスタンブール市長を拘束、野党は「クーデター」と主張（REU）。
- カナダは中華人民共和国によるカナダ国民の死刑執行を強く非難。「カナダは最高幹部に対し、これらの人物に対する恩赦を繰り返し求めており、あらゆる場所、あらゆるケースでの死刑適用に断固として反対する」とカナダ外務省は声明で述べた（REU）。
- 戦争で荒廃したコンゴはトランプ大統領に取引を申し出た。反乱軍を追い出し、鉱物を手に入れるため（WSJ）。
主な指数の動き
- 原油先物価格は上昇して終値は67.23ドル。
- 10年債利回りは低下して4.256％（-0.025%)。
- VIX（恐怖）指数は22-19ポイントで低下トレンドで推移。
- 金先物価格は上昇、銀先物価格は下落とまちまち。
- ビットコインは大幅上昇して、8.5万ドル台で取引継続中。
自分の米ドル建ポートフォリオ △0.60%
FOMCを波乱なく上昇で過ごすことができました。
経済指標発表予定
週次の失業保険関連、フィラデルフィア連銀の製造業景気指数、中古住宅関連が予定されています。
主な決算発表予定
おわりに
FOMCはアナリストの予想通りの結果で無事に通過できました。とはいえ、ロシアがトランプ大統領提案を拒否したり、イスラエルで停戦が破られたことなど、地政学的リスクの高まりが気になるところです。また、米国内においてDOGEでイーロンマスク氏とテスラ社がターゲットとなる事件も気になるところです。テスラ社購入者の個人情報がWEB公開されたという報道は、個人攻撃に発展しないことを願いたいところです。
今日はお彼岸の中日で祝日のため、日本市場はお休みです。明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ： finviz
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- セクター別騰落率： finviz
- 経済指標結果/予定： investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定： investing.com日本語版
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