S&P500 ヒートマップ(高解像度)

主要3指数とドル円の動き
- 主要3指数はそろって反発。ウォール街はFRBのコメントで市場が落ち着き、乱高下する週を上昇で終えた(REU)。
- 米国債、ドルにとって厳しい一週間。投資家にとって何よりも重要な教訓があるとすれば、それは米国債の安全資産としての地位と世界の準備通貨としてのドルの地位が今や深刻な疑問にさらされているということだろう(REU)。
- ドル・円は142円22銭から144円20銭まで上昇し、引けた。米3月生産者物価指数(PPI)が予想外のマイナスとインフレが予想以上に鈍化したためドル売りに拍車がかかった。その後、米4月ミシガン大消費者信頼感指数は予想以上に低下したが、連邦準備制度理事会(FRB)が注目している1年期待インフレ率が1981年以降で最高、5-10年期待インフレ率も1991年来で最高に達し、インフレへの懸念にドルの買戻しが優勢となった(INV)。

セクター別騰落率
全セクターが1%を超える上昇となりました。最も上昇したのは素材(Basic Materials)でした。

ETFトップ10

経済指標発表 結果

主な決算発表結果
- 米銀行の利益は増加、しかし幹部は関税への警戒を強める(REU)。

主な経済ニュース
- 米国のインフレ期待の急上昇と市場の不安がFRBのジレンマを深刻化。1980年代初頭以来の水準にまで上昇した消費者インフレ期待、市場の動揺、金曜の米国債利回りの上昇が相まって、経済が新たな価格ショックに直面しているのか、それとも下降に向かっているのかを判断する連邦準備理事会(FRB)のジレンマは深刻化した。家計、企業、そして世界中の投資家がドナルド・トランプ大統領の積極的な輸入関税政策の影響に急速に適応する中、FRBの政策担当者らは最近の市場動向と今後のインフレに対する消費者の態度の不安な高まりを精査した結果、見通しを予測することがますます困難になっていると述べた(REU)。
- 米中関税戦争で金価格は1オンスあたり3,200ドルを突破。2025年に入ってから金価格は23%上昇しており、ドル安が金に追い風となっている(REU)。
- ECBはトランプ大統領の気まぐれに左右され、政策で2度の利下げを実施するとみられる(BLO)。
- アメリカの消費者と企業が145%の中国関税の痛みを感じるのはいつになるのか。それは4月。企業はすでに関税の影響を感じており、4月の消費者物価指数などに関税の影響が反映される(FOX)。
- トランプ関税の急激な変化で世界の工場拠点にパニックが広がる。最貧国の一つバングラデシュの輸出業者は、注文のキャンセル、生活の混乱、次に何をすべきか分からない状況に苦慮している(BLO)。
地政学的リスク
- 中華人民共和国が関税でトランプ大統領に反撃、米国からの輸入品への関税を125%に引き上げた。米国資産への信頼が揺らぐ。トランプ大統領の中華人民共和国製品への関税引き上げ決定に反発し、世界のサプライチェーンをひっくり返す恐れのある貿易戦争のリスクを高めた(REU)。
- 中華人民共和国の習近平国家主席は、中華人民共和国とEUは「一方的な脅迫行為」に対抗するために協力しなければならないと述べた。しかし、中華人民共和国の政府は、米国の関税引き上げに同調するのは今回が最後だと示唆(REU)。
- トランプ大統領は中華人民共和国との合意に楽観的だとホワイトハウスが発表(REU)。
主な指数の動き
- 原油先物価格は下落して60ドルを割り込む場面もありましたが、戻して終値は64.46ドル
- 10年債利回りは低下して4.493%(+0.099%)
- VIX(恐怖)指数は46-37ポイントで、低下トレンドで推移
- 金先物価格と銀先物価格はともに上昇。金先物価格は2020年以来の最高値を記録(YAH)。
- ビットコインは上昇して、8.4万ドル付近で取引継続中。

自分の米ドル建ポートフォリオ △1.67%
年初に高値掴みかもしれないと思いつつも純金地金ETFを新規購入しましたが、予想以上に効果が出ています。

今週の動き
先週の暴落をいくらか戻した週となりました。S&P500の週間ベースの上昇は20年以上ぶり(BLO)。


経済指標発表予定

主な決算発表予定

おわりに
トランプ大統領令による関税政策は、世界中の投資家がアメリカ経済に対する信頼を大きく失墜させる結果を与えています。過去のリーマンショック、コロナショックでは、安全資産として米国債が売れて利率が下がっていたのですが、今回は売れずに安全資産としてスイスフラン、日本円、純金となり、米国債の利率が上がってしまうという米政府の目論見とは異なる動きとなっています。それで、政府内有識者がトランプ大統領に90日間停止を進言したのでしょう。さらに重要なことに、トランプ大統領が90日間の猶予措置発動のきっかけは国債利回りの急上昇だと述べたにもかかわらず、国債利回りの急上昇は止まりませんでした。債券市場は崩壊しつつあり、財務省かFRBが介入するまで止まらないかもしれません。一般論として、信用を築くには多くの時間がかかりますが、信用を失うのは一瞬です。投資家のアメリカ経済に対する信用を取り戻すには、時間がかかるかもしれません。債券投資家あるいは「バランス型」で債券投資の比率が高いには、債券の金利上昇が続くと頭痛の種かもしれません。
週末に少しでも反発したことで、どこまでも下落が続くかもしれないという不安が少しばかり緩和しました。インフレでもスタグフレーションでも物価上昇しますので、日々の株価は上下しながらも、マクロ的には株価も上昇するのが教科書的な考え方です。長期投資では問題ないと自分に言い聞かせて、良い週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- ETFトップ10:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ