Financial Independence, Retire Early
Muroi Universal Research and Operating of Investment
米国株投資

【20250916】US stock market investments

S&P500 ヒートマップ(高解像度)
  • EMR(Emerson Electric Co.)−4.89%
    大幅下落した理由は、欧州および中国市場の軟調さが予想より深刻であることをCEOが認め、売上見通しガイドの上限に届かない見込みとしたことです。また「book to bill」(受注額/出荷額)の予想外の悪化が響いています。更に、事業ポートフォリオの転換に伴うコスト調整などが短期的な売り圧力を強めた模様です。
主要3指数とドル円の動き
  • S&P500
    S&P500は前日比−8.49ポイント(−0.13%)の6,606.79で取引を終えました。米8月小売売上高の予想外の回復で景気の底堅さが意識され、序盤は買いが先行しましたが、金利低下観測や20年債入札の好調な結果が投資家心理を揺らし、上値は限定的でした。終盤にかけてはセクターごとに明暗が分かれ、横ばい圏での推移が続きました。
  • Dow30
    Dow30は125.18ドル安(−0.27%)の45,758.27で取引を終了しました。消費関連株は小売売上高の改善を追い風に買われましたが、金融や資本財株は長期金利低下観測を背景に売り優勢となりました。ナイキやキャタピラーなど景気敏感株が重荷となり、指数全体を押し下げました。米国経済の先行き不透明感が引き続きダウの上値を抑えています。
  • NASDAQ
    NASDAQは14.79ポイント安(−0.07%)の22,333.96で取引を終えました。AIやクラウド需要に支えられたテクノロジー株の一角は買われましたが、金利動向への敏感さからハイテク株全体には利益確定売りが入りました。小売売上高の改善は追い風でしたが、住宅関連指標の弱さがセンチメントを冷やし、結局は小幅安にとどまりました。
  • ドル円
    ドル円は下落(-0.57%)となりました。米小売売上高の強さを受け一時147円26銭まで買われましたが、その後のNAHB住宅市場指数の弱さやFRB利下げ観測がドル売りを誘発しました。さらに20年債入札が好調だったことで米長期金利が低下し、ドル売り・円買いが進行。終盤は146円台前半に押し戻されて取引を終えました。
セクター別騰落率
  • Energy(エネルギー)
    エネルギーセクターは+1.29%と大きく上昇しました。中東情勢の緊張やロシア製油所への攻撃を受けた供給不安に加え、WTI原油価格の反発が追い風となり、石油・ガス関連株に買いが入りました。
  • Utilities(公益事業)
    公益事業セクターは−1.54%と全面安となりました。長期金利の低下にもかかわらず、利下げ観測で相対的に魅力が薄れるとの見方や、資金が景気敏感株や資源株にシフトしたことが売り圧力となりました。
主なETFの動き

主要株価指数連動型ETFは総じて小幅安となり、S&P500や全米株式ETFが軟調でしたが下げ幅は限定的でした。一方、債券ETFのBNDは小幅ながらプラスを維持しました。

経済指標発表 結果
  • 小売売上高(8月)
    前月比+0.7%と市場予想(+0.4%)を上回り、前年同月比でも+5.0%と堅調でした。消費の底堅さを示し、景気後退懸念を和らげましたが、FRBの利下げ観測をやや後退させる要因ともなりました。特にコア売上高(自動車を除く)も強く、個人消費が経済を下支えしていることが確認されました。
  • NAHB住宅市場指数(9月)
    32と市場予想33を下回り、前月比でも悪化しました。高金利環境や住宅ローン金利の上昇が住宅市場の回復を抑制していることを示しました。小売指標の強さとは対照的に住宅関連の弱さが鮮明で、景気の二面性が意識されました。株式市場では住宅関連株に重しとなる一方で、利下げ期待を支える材料ともなりました。
  • アトランタ連銀GDPNow(第3四半期速報値)
    年率換算+3.4%と前回の+3.1%から上方修正されました。小売売上高などの堅調な消費データが反映され、短期的な成長モメンタムの強さが示されました。FRBの利下げ観測が織り込まれる一方で、景気が依然として底堅いことから、金融政策判断を複雑化させています。市場は成長持続と金融緩和のバランスに注目しています。
主な決算発表結果

時価総額100Bを超える銘柄の決算発表はありませんでした。

主な経済ニュース
  • ウクライナによるロシアの製油所へのドローン攻撃
    ウクライナがロシアの製油所を攻撃したことで、原油供給リスクが意識され、ブレントやWTIが上昇しました。ロシアは世界の原油供給の10%以上を担っているため、攻撃が続けば需給逼迫が懸念されます。(reuters.com) (2025-09-16)
  • 金価格が史上最高水準へ
    米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測やドル安、地政学的な不透明性を背景に金価格が上昇しました。安全資産需要が強まり、金は1オンス3,700ドル超となりました。中期的には上昇基調が続くと見られます。(reuters.com) (2025-09-16)
  • FRB会合を前に株式市場の警戒感
    9月のFRB政策会合で0.25%の利下げがほぼ織り込まれていますが、労働市場の不透明感や住宅指標の弱さが投資家の慎重姿勢を強めています。そのため金融株を中心に金利敏感セクターが軟調でした。(reuters.com) (2025-09-16)
  • 中小銀行や保険セクターの株価に重し
    米国の金利低下観測や利回り圧迫を背景に、中小銀行や保険株が売られる展開となりました。欧州株式市場にも影響が及び、STOXX600では金融株が下落を主導しました。(reuters.com) (2025-09-16)
  • 米中のテクノロジー・貿易関連の動き
    TikTokの米国管理下維持に向けた交渉進展が報じられ、緊張緩和期待が一部で株価を支えました。一方、中国当局の反トラスト調査がNvidiaなど半導体大手に影響を及ぼしました。(reuters.com) (2025-09-16)
  • 米国による中国港湾支配への対抗策
    米政府は中国が所有・運営する港湾に対し、戦略的影響力を抑える政策を検討しています。港湾はサプライチェーンに不可欠であるため、貿易や安全保障面でのリスクが意識されています。(reuters.com) (2025-09-16)
  • スタグフレーション懸念の高まり
    物価上昇と雇用悪化が同時に進む「スタグフレーション」への懸念が広がっています。利下げは景気回復に寄与する一方で、インフレを刺激する可能性があり、政策運営の難しさが注目されています。(abc.net.au) (2025-09-16)
  • S&P500の過熱警戒
    バンク・オブ・アメリカは、S&P500の短期ラリーが過熱気味であり、9月末の季節要因から下落リスクが高いと指摘しました。特に選挙サイクル初年度のこの時期は、株式のパフォーマンスが弱い傾向があるとされています。(businessinsider.com) (2025-09-16)
  • アジア株の上昇とドルの軟化
    米金利低下見込みとFRBの緩和期待がドルを抑制し、アジア通貨や株式への資金流入を促しました。これにより日本や中国を含むアジア太平洋市場の株価指数が数年来の高値を記録しました。(reuters.com) (2025-09-16)
  • FRB独立性への懸念
    トランプ政権下でFRB理事の人事問題が注目されており、Lisa Cook理事の解任を巡る法的争いなどが話題になっています。FRBの独立性に疑問が生じれば、金融政策の信頼性が揺らぎ、市場への影響は大きくなります。(reuters.com) (2025-09-16)
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
  • 原油先物(WTI)
    10月限は前日比+1.29ドル(+2.04%)の64.59ドル。中東情勢の不安定化と在庫減少見通しが支えとなり反発。供給懸念が強まり、エネルギー関連株にも波及しました。
  • 米10年国債利回り
    米10年債利回りは4.026%と前日比0.20%低下。20年債入札の好調な結果が需要を示し、利回りを押し下げ。FRBの利下げ観測も重なり、安全資産への資金流入が進みました。
  • VIX指数
    VIXは+0.48(+3.05%)の16.17へ上昇。株式市場の調整色を反映し、投資家の警戒感がやや高まりました。依然として低水準ながら、ボラティリティ(変動性)の上昇が意識されました。
  • 金先物
    12月限は+8.30ドル(+0.22%)の3,727.30ドル。米金利低下とドル安が金価格を下支え。安全資産需要もあり堅調地合いを維持しました。リスク回避姿勢が一定程度意識されています。
自分の米ドル建ポートフォリオ -0.20%(前日比)

VGTの軟調が響きましたが、GLDMが上昇し下支えしてくれました。FOMCを前にして全体としては小幅な調整局面となりました。

経済指標発表予定

いよいよFOMCによる政策金利と経済見通しが発表されます。

主な決算発表予定

以下の通りです。

おわりに

本日の米国株市場は、堅調な小売売上高が景気の底堅さを示した一方、住宅関連指標の弱さやFRBの利下げ観測を背景に方向感を欠く展開となりました。エネルギーや金が買われ、安全資産需要と資源不安が同時に意識されるなど、市場は複雑な材料を織り込みつつあります。加えて、ウクライナ情勢や米中の通商・技術摩擦など地政学リスクも続いており、短期的な値動きは不安定さを増しています。

投資にあたっては目先の上下動にとらわれず、中長期の視点で資産配分を見直すことが大切です。投資は自己責任にてお願いします。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。

それでは、今日も一日明るく元気に笑顔で過ごしましょう。

おことわり

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ABOUT ME
Muroi Kazuo
1959年2月生まれ 米国株、日本株、J-REITでFIRE達成しています。 米国株投資については、みなさんと情報共有したいと思っています。
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