S&P500 ヒートマップ(高解像度)

- ORCL(+4.06%)
クラウド部門の成長期待が強まり、AI関連のデータベース需要増も追い風に。アナリストが目標株価を引き上げたことも買いを誘発しました。 - UBER(+4.02%)
配車需要の回復やフードデリバリー部門の収益改善が評価されました。さらに自社株買い観測も支援し、大幅高となりました。 - FTNT(+3.98%)
サイバーセキュリティ需要の高まりを背景に堅調な決算見通しが示されました。AI活用製品の拡販期待が投資家心理を押し上げました。 - SNPS(+3.21%)
半導体設計ソフト需要の強さを背景に好調な業績を発表。ガイダンスも引き上げられ、AI分野の追い風が株価上昇を牽引しました。 - AAPL(+3.11%)
新型iPhoneの需要が予想を上回ったとの報道や、サービス部門の成長期待が株価を押し上げました。大手証券の強気見解も追随しました。 - PLTR(+3.03%)
政府案件を中心とした大型契約獲得や、AI分析ソフトへの需要拡大が評価されました。成長見通しの改善で投資家の買いが加速しました。 - DXCM(-10.99%)
糖尿病患者向け血糖測定器市場での競争激化が懸念されました。新製品価格の下落観測も重しとなり、大幅安を余儀なくされました。 - CTSH(-4.72%)
ITサービス需要の鈍化やコスト増懸念が指摘され、アナリストの投資判断引き下げが株価を圧迫しました。アウトソーシング需要減速も影響。 - HUM(-4.61%)
医療保険関連コストの増加見通しが嫌気されました。特に高齢者向け医療費の増加が利益圧迫要因となり、投資家の売りを誘発しました。 - DG(-4.48%)
低価格小売業界における人件費や仕入コスト上昇が懸念され、今後の利益率悪化が意識されました。景気減速による消費動向も重荷です。 - MU(-3.68%)
メモリー市況の改善期待が一服し、短期的な需給懸念が浮上しました。半導体全般に利益確定売りが出て下落基調となりました。 - INTC(-3.32%)
製造工程改善の遅れや競合優位性の後退懸念が嫌気されました。半導体業界での競争激化が引き続き投資家の警戒感を強めています。
主要3指数とドル円の動き
- S&P500
S&P500は前日比+32.40ポイント(+0.49%)の6,664.36で取引を終えました。米国長期金利の上昇にもかかわらず、AI関連を中心とするハイテク株が買われたほか、エネルギーや金融セクターにも資金が流入しました。利下げ観測の後退はあるものの、景気後退懸念が和らいだことが投資家心理を下支えし、広範な銘柄で買い優勢となりました。 - Dow30
Dow30は+172.85ドル(+0.37%)高の46,315.27で引けました。景気敏感株(景気動向に左右されやすい銘柄)への買いが続き、特に工業・産業(Industrials)や金融(Financial)が堅調でした。一方で金利上昇が逆風となる公益事業(Utilities)や不動産(Real Estate)は上値が重く、インデックス全体では上昇幅は限定的でした。依然としてFRBの金融政策の行方が市場の注目材料となっています。 - NASDAQ
NASDAQは+160.75ポイント(+0.72%)高の22,631.48で終了しました。特にAI関連半導体やソフトウェア株が上昇を主導し、ハイテク株への資金流入が顕著でした。金利上昇にもかかわらず、成長期待の強い先端技術(Technology)セクターに投資マネーが集まりました。アップルやマイクロソフトなどの大型株も堅調に推移し、投資家のリスク選好姿勢が戻りつつあります。 - ドル円(USD/JPY)
ドル円は147.99円で引け、前日比ほぼ横ばいでした。ニューヨーク市場では一時148.28円まで上昇後、147.80円まで反落。FRBが積極的な利下げを支持しない姿勢を示したことで、長期金利の上昇に連動したドル買いが強まったものの、その後は利益確定の売りに押され上値は限定的となりました。

セクター別騰落率
- Basic Materials(素材) +1.24%
資源価格の持ち直しや中国の追加景気刺激策期待が追い風となり、金属・化学関連を中心に買いが優勢でした。特に鉄鋼や特殊化学品銘柄に資金が流入しました。 - Energy(エネルギー) -1.23%
原油価格の下落を背景に石油・ガス関連株が売られました。需給悪化懸念が強まり、エネルギーセクター全体で下げが目立ちました。 - その他のセクターは1%未満の小動きにとどまりました。

主なETFの動き
主なETFは総じて堅調で、VOOやIVVが小幅高、QQQやVUGはハイテク株の買いで上昇しました。一方、欧州株中心のVEAやIEFAは軟調で、地域間の明暗が分かれました。

経済指標発表 結果
- ベーカー・ヒューズ社発表の米石油掘削リグ稼働数(542基、前回539基)
米国内の稼働リグ数は3基増加し、原油価格下落局面にも関わらず供給余力が拡大していることを示しました。これは米シェール生産の底堅さを裏付けるもので、エネルギー市場にとっては供給過剰懸念を強める材料となりました。原油先物相場の下押し圧力となる一方、世界的な需要の先行き不透明感を意識させる結果となりました。 - CFTC建玉明細(S&P500 投機筋ネットポジション -225.1K、前回 -173.7K)
投機筋によるS&P500の売り越し幅が拡大しました。金利上昇やFRBの利下げ慎重姿勢を背景に、短期筋がリスク回避を強めていることを示唆しています。株式市場全体のセンチメントを冷やす可能性があり、特に短期的な先物市場での調整圧力を強める要因となりました。 - CFTC建玉明細(原油 投機筋ネットポジション 98.7K、前回81.8K)
原油市場では投機筋の買い越しが増加しました。短期的な価格下落にも関わらず、中東リスクや需給の引き締まり観測を背景に強気姿勢が維持されています。ただし実際の需給環境は供給過剰懸念が強く、投機筋の動きと実需の乖離が相場のボラティリティを高めるリスクも意識されます。
※ネットポジション:(買い)ー(売り)

主な決算発表結果
時価総額100Bを超える銘柄の決算発表はありませんでした。
主な経済ニュース
- H-1Bビザ申請料の大幅引き上げ
トランプ政権が外国人労働者向け「H-1B」ビザの申請料を10万ドルに引き上げる方針を示しました。従来の数百ドルからの急増で、ITサービス企業にとって人材確保コストが大幅に増える見通しです。CognizantなどH-1B依存度が高い企業株が下落しました。
出典:Reuters 2025/9/19 - TikTok売却交渉の進展
トランプ大統領と習近平主席は、TikTok米国事業の売却を含む合意に向けて協議を進展させています。10月のAPEC会議で直接会談が予定されており、規制リスク軽減への期待が高まり、テクノロジー株全般に好影響を与えました。
出典:Reuters 2025/9/19 - 原油価格の下落
原油価格は供給過剰と需要鈍化懸念が強まったことで下落しました。製油所のメンテナンス期に伴う需要の一時的な圧迫も要因。Brent、WTIともに1%を超える下げとなり、エネルギーセクターの株価を押し下げました。
出典:Reuters 2025/9/19 - FRB利下げ後の金利上昇
FRBが利下げを行った一方、今後の利下げペースに慎重な見方が広がり、米長期金利が上昇しました。これにより公益事業や不動産など金利敏感セクターが下押しされ、株式市場全体で上値が抑えられました。
出典:Reuters 2025/9/19 - FedExの好決算
FedExはコスト削減効果と国内輸送需要の増加で市場予想を上回る決算を発表し、株価が上昇しました。物流・輸送業界全体にポジティブな見方が広がり、景気の底堅さを示す材料として市場心理を改善させました。
出典:Reuters 2025/9/19 - 住宅建設株の下落
Lennarは利益自体は好調だったものの、住宅引き渡し見通しを据え置き・下方修正したことで株価が急落。住宅市場の減速懸念が強まり、建設関連株に売りが広がりました。金利高止まりも重しとなりました。
出典:Reuters 2025/9/19 - Appleに対する強気評価
J.P. Morganがアップルの目標株価を引き上げたことを受け、同社株が上昇しました。iPhone新機種の需要好調も支えとなり、テクノロジーセクター全体の上昇要因となりました。
出典:Reuters 2025/9/19 - エネルギー株の下落
原油価格の軟調推移を背景に、エネルギー株が売られました。供給過剰懸念や需要先行き不透明感から投資家の買い意欲が後退し、エネルギーセクターは主要セクターの中で大きく下げました。
出典:Reuters 2025/9/19 - ドル高の進行
米長期金利の上昇を背景にドル買いが進行しました。為替市場ではドル円が一時148円台に上昇し、輸入関連企業のコスト増要因となる一方、ドル建て資産保有者にとっては有利に働きました。
出典:Reuters 2025/9/19 - AI関連投資の追い風
OracleやPalantirなどがAIやクラウド関連事業の成長期待を背景に株価上昇。データセンター拡張やAI受注増が注目され、NASDAQを中心としたハイテク株全体の上げを牽引しました。
出典:Reuters 2025/9/19
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- 原油先物(Crude Oil Nov 25)
原油先物は1.42%安の62.36ドルで引けました。世界景気の減速懸念と在庫増加が重荷となり、需給悪化への警戒感が強まりました。中東情勢の地政学リスクは下支え要因ながら、短期的には供給過剰懸念が勝り売り優勢となりました。 - 米10年国債利回り(CBOE Interest Rate 10Y)
米10年国債利回りは4.139%と前日比+0.035ポイント上昇。FRBが積極的な利下げに慎重な姿勢を示したことで長期金利に上昇圧力がかかりました。景気後退懸念が後退する一方、インフレ再燃への警戒も意識され、債券売り(金利上昇)が優勢でした。 - VIX指数
VIX指数は15.46と前日比1.53%下落。株式市場の堅調推移により投資家のリスク回避姿勢が和らぎました。市場は当面のボラティリティ(価格変動率)縮小を織り込みつつあり、恐怖指数の低下は株式市場の安定感を示しています。 - 金先物(Gold Dec 25)
金先物は1.02%高の3,715.90ドルで終了しました。米長期金利上昇の逆風はあるものの、安全資産需要やドル高一服が支えとなりました。インフレや地政学リスクへのヘッジ需要が底堅く、投資家の分散投資先として引き続き資金が流入しました。

自分の米ドル建ポートフォリオ +0.58%(前日比)
VGTやGLDMの上昇が牽引し、VOOやVIGも堅調でした。VYMのみ小幅安となったものの、全体ではプラス圏を維持しました。

今週の動き
- テクノロジー/Communication Servicesセクターの上昇主導
今週はテクノロジー株と通信サービス株がマーケット全体を牽引。特にIntelがNvidiaから50億ドルの投資を受けたニュースがきっかけで半導体関連が急伸し、NASDAQやS&P500のテックセクター全体が押し上げられました。AI関連の成長期待とFRBによる利下げ観測も追い風となりました。 - 小型株/ラグガードセクターの回復とセクター・ローテーションの兆し
Russell 2000(小型株指数)が週間で2%超の上昇を記録し、小型株が久しぶりに好調。Bank of Americaなどアナリストはこれを、「これまで出遅れていたセクター」(小型株、不動産、バイオテックなど)を追いかけるチャンス」と見ています。利下げや借入コストの低下期待がこれらセクターへの資金流入を促しています。


経済指標発表予定
以下の経済指標が発表される予定です。

主な決算発表予定
9月22日(月)には、主な銘柄の決算発表予定がありません。
安全資産の持ち方について考える
株式市場が史上最高値を更新する状況では、暴落への対策として安全資産を持っておく必要があることは言うまでもありません。
ファイナンシャルプランナーに相談すると、一般に日本円の現金と投資を半々にするよう助言されます。ですが日本円現金は過去30年間はデフレ状況でしたが、今年からは物価上昇のインフレ状況となりました。すなわち日本円現金は価値が下がるリスク資産になってしまったのです。そこで、まず「3年分の生活費を予測」し、そのうち「1年分を日本円の現金」で確保しておく形があります。「残り2年分は純金(ETF)や米ドル(外貨建MMF)に分散する」ことで、為替リスクやインフレリスクを和らげつつ、安全資産価値の維持を目指せるのではないかと私は考えています。これは円安や金価格の変動を利用し、安全性と分散を両立する一つの考え方です。みなさまは、日本円現金がリスク資産になってしまった時代での安全資産の持ち方についてどのようなお考えでしょうか。
おわりに
本日の米国株式市場はテクノロジーや通信サービスを中心に堅調に推移し、長期金利上昇にもかかわらずAI関連需要や企業決算が投資家心理を支えました。一方でエネルギー株は原油安に押され下落、不動産や公益など金利敏感セクターも軟調でした。ニュース面ではFRBの利下げ後の金利動向、FedExやAppleなどの企業決算、TikTokを巡る米中交渉、H-1Bビザ規制強化などが注目され、地政学的リスクは依然として市場の変動要因です。こうした環境下では分散投資と冷静な姿勢が重要です。投資は自己責任にてお願いします。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。
それでは、週末を明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- ETFトップ10:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ