S&P500 ヒートマップ(高解像度)
- QCOM(Qualcomm)+11.09%
第4四半期決算で利益・売上とも市場予想を上回り、AI向けスマートフォン需要の拡大が好感されました。特にSnapdragonチップの販売好調とガイダンス上方修正が株価を押し上げました。 - KDP(Keurig Dr Pepper)+7.62%
第3四半期決算で売上・利益ともに予想を上回り、飲料価格引き上げとコスト管理の改善が評価されました。今後の利益率改善見通しも投資家心理を支えました。 - SMCI(Super Micro Computer)+6.79%
AIサーバー需要の急増を背景に、業績上振れ期待が再燃しました。特にエヌビディアとの連携強化やデータセンター向け出荷拡大が注目され、買いが集中しました。 - EW(Edwards Lifesciences)+6.20%
心臓弁関連機器の需要が堅調で、第3四半期決算が市場予想を上回りました。ガイダンスも上方修正され、ヘルスケアセクター全体を押し上げました。 - HCA(HCA Healthcare)+4.66%
入院・手術件数の増加により、第3四半期決算が好調でした。特に民間保険患者の増加が利益率改善につながり、ヘルスケア株への買いを誘いました。 - HPQ(HP Inc.)+4.34%
PC需要の回復期待とAI搭載モデルの販売拡大が材料視されました。アナリストによる投資判断引き上げも重なり、テクノロジー株の上昇を牽引しました。 - TSLA(Tesla)+4.30%
新型車「Model 3 Highland」の販売拡大や中国市場での値引き効果が注目されました。さらに、EV補助金維持の見通しも追い風となり、買い戻しが進みました。 - DECK(Deckers Outdoor)+4.06%
「HOKA」ブランドの販売が好調で、第3四半期決算が予想を大幅に上回りました。特に直販チャネルの成長と高い利益率が評価され、株価を押し上げました。 - NEM(Newmont)-5.69%
金価格の下落とコスト増懸念が重なり、鉱山株全体が軟調でした。特にオーストラリア資産の生産コスト上昇が嫌気され、売りが先行しました。 - F(Ford Motor)-4.19%
第3四半期決算でEV部門の赤字が拡大し、通年見通しも下方修正されました。労使交渉のコスト増懸念も重なり、株価は大幅安となりました。 - WST(West Pharmaceutical Services)-3.45%
医薬品容器関連の売上が市場予想を下回り、製薬向け需要の鈍化が懸念されました。通期ガイダンスも控えめで、失望売りが広がりました。 - ROP(Roper Technologies)-3.15%
決算では堅調な収益を示したものの、評価益の一部減少とガイダンスが市場予想に届かず、成長鈍化懸念から利益確定売りが出ました。
主要3指数とドル円の動き
- S&P500(終値 6,865.24 、前日比 +1.08%)
米中首脳会談への期待感からリスク選好が強まり、広範な銘柄に買いが入りました。特にハイテク株や景気敏感株が上昇し、指数は史上最高値圏を維持しました。市場では米経済の軟着陸(景気後退を避けて安定成長に移行)への期待も支援材料となりました。 - Dow30(終値 47,413.02 、前日比 +0.50%)
インフラ関連や金融株など景気敏感セクターが堅調に推移しました。米中通商協議の進展期待を背景に、投資家のセンチメント(市場心理)が改善。ディフェンシブ(守りの)銘柄にも買いが入り、幅広い上昇となりました。 - NASDAQ(終値 23,537.11 、前日比 +1.50%)
AI関連や半導体銘柄への買いが再燃し、ハイテク株主導で上昇しました。特にエヌビディアやマイクロソフトなどの大型株が上昇を牽引。長期金利の上昇一服も追い風となり、投資家のリスク選好姿勢が戻りました。 - ドル円(終値 152円83銭 、前日比 +0.18%)
ドル円は152円57銭まで下落後、153円20銭付近まで上昇して引けました。米中首脳会談への通商合意期待や、米10月ダラス連銀製造業活動指数の改善を受けて円売り・ドル買いが優勢となりました。
セクター別騰落率
- Communication Services(通信サービス)+2.15%
Google親会社アルファベットやメタ・プラットフォームズが大きく上昇しました。広告市場の回復とAI関連サービスの収益拡大期待が買い材料となり、セクター全体を押し上げました。 - Technology(先端技術)+1.80%
エヌビディアやマイクロソフトなど主要ハイテク株が堅調に推移しました。AI半導体需要の継続的な拡大とクラウド関連投資の加速が評価され、投資家のリスク選好を高めました。 - Consumer Cyclical(一般消費材)+1.56%
テスラやアマゾンなど景気敏感株が買われ、消費関連セクターが上昇しました。米中通商合意への期待感に加え、個人消費の底堅さがポジティブに働きました。
主なETFの動き
主要ETFは総じて上昇しました。S&P500連動型のVOOやIVV、SPYはいずれも+1%超の上昇となり、米中通商合意への期待やハイテク株の買い戻しが支援材料となりました。特にQQQ(NASDAQ100)は+1.78%と強く、エヌビディアやテスラなど大型ハイテク株の上昇が寄与しました。VUG(グロース株ETF)も+1.77%と堅調で、成長株優位の地合いが続いています。一方で、BND(総合債券ETF)は小幅高にとどまり、株高によるリスク選好ムードを反映しました。
経済指標発表 結果
- ダラス連銀製造業活動指数(10月)
結果は-5.0となり、前月の-8.7から改善しました。マイナス圏ながらも縮小傾向を示しており、製造業の底打ち感が意識されました。特に新規受注の持ち直しが寄与しており、米景気の軟着陸期待を支えました。一方で雇用や出荷の伸びは鈍く、力強さに欠ける内容でした。 - アトランタ連銀GDPNow(第3四半期速報)
実質GDP成長率は前回と同じ3.9%で維持されました。高水準の個人消費とサービス需要が成長を下支えしていますが、在庫と住宅関連の寄与度が低下しており、年末にかけては伸びの鈍化が意識されています。 - 米国短期国債入札(2年・3年・5年)
2年債は3.504%、6ヶ月物は3.640%、3ヶ月物は3.730%、5年債は3.625%で、いずれも予想を下回りました。金利低下は入札需要の強さを示し、利下げ織り込みの進行がうかがえます。
主な決算発表結果
- CDNS(Cadence Design Systems)
半導体設計支援ソフト大手のケイデンス・デザイン・システムズは、1株利益1.93ドルと予想1.79ドルを上回り、売上も13.4億ドルで市場予想を超えました。AIチップ設計需要の拡大が業績を押し上げ、通期ガイダンスも上方修正。AI関連設計ツールの成長期待から株価は上昇しました。 - WM(Waste Management)
廃棄物処理最大手のウェイスト・マネジメントは、1株利益1.98ドルで予想2.03ドルをわずかに下回ったものの、売上高64.4億ドルは市場予想を上回りました。リサイクル部門の収益改善とコスト削減が進み、堅調なキャッシュフローを維持。株価は小幅高となりました。 - NXPI(NXP Semiconductors)
半導体メーカーのNXPセミコンダクターズは、1株利益3.11ドルと予想3.12ドルにほぼ一致し、売上も31.7億ドルで堅調でした。自動車向け半導体需要が底堅く、電動化・ADAS(先進運転支援)分野の拡大が業績を支えました。今後も自動車関連チップが収益の柱となる見通しです。 - KDP(Keurig Dr Pepper)
清涼飲料大手のキューリグ・ドクター・ペッパーは、1株利益0.54ドルと予想に一致し、売上は43.1億ドルで予想を上回りました。価格改定効果とコーヒー部門の回復が寄与し、利益率が改善。飲料業界内では安定した収益基盤が評価され、株価は大幅高となりました。 - HIG(The Hartford Financial Services)
保険大手ハートフォード・ファイナンシャルは、1株利益3.78ドルで予想3.09ドルを大幅に上回り、売上も72.3億ドルと好調でした。損害保険部門の収益改善と資産運用利益の増加が寄与。堅調な財務基盤を背景に、通期見通しも上方修正しました。
主な経済ニュース
- 米中首脳会談を前に株価急伸、リスク選好に転換
米中間で貿易協議の枠組み合意が浮上し、週末に両国首脳会談が予定される中、株価先物が上昇。投資家は貿易戦争の回避期待を反映し、リスク資産へシフトしました。(Reuters) - ドル円が2週間ぶり高値、利下げ観測と通商協議進展が背景
ドルは円に対して153円台まで上昇し、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測と米中貿易協議の進展が支援材料となりました。(Reuters) - FRBのバランスシート縮小終了観測が債券市場を揺るがす
米利回り市場で、Federal Reserve(FRB)が量的引き締め(QT)を終了するとの取引が確認され、流動性環境の変化に警戒が高まりました。(Reuters) - 企業活動は加速、だが景況感は悪化
10月の米民間PMIは54.8と拡大を示しましたが、将来の景況感が低下。輸出受注の落ち込みや在庫増が圧迫材料となっており、今後の景気持続力に注意が必要です。(Reuters) - 低所得層が消費を抑制、企業業績に影を落とす
米低所得層の支出抑制が明らかになり、富裕層との消費ギャップが拡大。消費財や外食、修理需要などが鈍化、価格転嫁が難しい企業に逆風となっています。(Reuters) - AI・成長株主導でテック株が急伸、テクノロジーセクターに資金流入
テック大型株の決算期待と米中通商改善のムードが重なり、テクノロジーセクターが上昇。成長投資資金が戻り、ポートフォリオの見直しが加速しています。(Reuters) - 中東・原油関連の地政学リスクが緩和、エネルギー価格に一時安
中東での緊張がやや緩和したとの見方から、原油先物価格が足踏み。供給懸念が後退し、エネルギーセクターの上値が重くなりました。(Reuters) - 世界的な資本還流(リパトリエーション)への警戒が台頭
貿易・政治の地域分断化が進む中、グローバル資本が自国へ回帰する動きへの警戒が増しています。国際投資フローの変化が市場構造に影響を与える可能性も。(Reuters) - 自動車・EV関連株が反応、米中通商改善と補助金延長観測が支援
特にEV分野で補助金継続観測が浮上し、同時に米中関係改善が供給網に好影響を与えるとして、自動車関連株に買いが入りました。(FinancialTimes) - 米中貿易「暫定合意」警戒も残る、構造的課題は根深い
通商協議の進展期待は強いものの、過去の暫定合意が破綻した経緯もあり、専門家は「デジャヴ(既視感)」として構造的な対立の継続に警戒しています。(Reuters)
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- WTI原油先物(61.55ドル、+0.08%)
中東情勢の落ち着きと供給面の安定を受け、方向感に欠ける小動きとなりました。米原油在庫が増加したことも上値を抑え、エネルギー市場は様子見ムードが続きました。 - 米10年国債利回り(3.997%、±0.00%)
FRB高官の発言を控えて売買が手控えられ、利回りは前日と変わらず横ばいでした。景気指標の改善とインフレ減速が拮抗し、金利は4%近辺で安定推移しました。 - VIX指数(15.79、-3.54%)
米株式市場の上昇を背景に投資家心理が改善し、VIXは低下しました。リスク選好が回復し、ボラティリティ(価格変動率)は再び低水準に戻っています。 - 金先物(4,012.20ドル、-3.04%)
リスクオン(投資家がリスク資産を買う)姿勢が強まり、安全資産の金は大幅安となりました。ドル高と米金利安定も重なり、利益確定の売りが優勢でした。
私の米ドル建ポートフォリオ +0.35%(前日比)
私のポートフォリオは前日比+0.35%と小幅上昇しました。VGT(先端技術)が+1.79%と堅調で全体をけん引し、VOOやVIGも底堅く推移しました。一方、GLDM(金ETF)が-2.78%と下落し、上昇分を一部相殺しました。株高とドル安定でリスク資産が優勢な一日となりました。GLDMは調整が続いているので、一部利確してVOOを買い増しました。
経済指標発表予定
以下の経済指標が発表される予定です。
主な決算発表予定
以下の主要銘柄の決算発表がなされる予定です。
おわりに
本日の米国市場は、米中通商協議の進展期待を背景に、主要3指数が揃って上昇しました。特にハイテクや通信サービスなど成長分野への資金流入が顕著で、AI関連株が相場を牽引しました。一方で、金価格の急落や原油の上値の重さが示すように、投資家心理は依然として不安定です。FRBの金融政策や中東情勢の変化など、外部要因への警戒も必要でしょう。こうした環境下では、短期的な値動きに振り回されず、長期視点での資産配分が重要です。成果や結果に一喜一憂せず、共に学び成長していければ嬉しいです。
それでは、一粒万倍日の今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
投資は自己責任にてお願いします。
おことわり
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 主なETF:FOX Business
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
