S&P500 ヒートマップ(高解像度)
 
- CHRW(C.H. Robinson Worldwide)+19.71%
 第3四半期で営業利益が22%増となり、コスト削減で調整後営業マージンが拡大しました。経営陣が示した2026年の収益改善見通しも買い材料となりました。
- CAH(Cardinal Health)+15.43%
 四半期売上が22%増、非GAAP営業利益が37%増と好調でした。全セグメントで利益が伸び、通期見通し引き上げが評価されました。
- MRNA(Moderna)+14.01%
 四半期売上は減少も、ワクチンパイプラインの進捗とコスト最適化が好感されました。提携観測や将来収益化への期待が株価を押し上げました。
- FOXA(Fox Corporation A)+7.73%
 2026年度第1四半期で売上37億ドル、広告が伸長しAdj.EBITDAも堅調でした。ケーブル広告の価格改善と自社株買い継続期待が追い風でした。
- BMY(Bristol Myers Squibb)+7.09%
 第3四半期は売上3%増、成長ポートフォリオが18%増と牽引しました。通期売上ガイダンス上方修正とパイプライン進展が評価されました。
- HII(Huntington Ingalls)+6.92%
 第3四半期で売上・利益が大幅増加し、EPSも改善しました。受注環境の強さと造船案件の採算改善が意識され、防衛需要期待で買われました。
- ALGN(Align Technology)+5.03%
 第3四半期売上がガイダンス上限を上回り、市場想定比で良好でした。北米の需要底堅さと経費管理の進展が見直し買いにつながりました。
- CMG(Chipotle Mexican Grill)-18.18%
 同店売上高見通しを年内3度目の下方修正。低所得層の来店減や肉類の関税・インフレでコスト圧力が強く、利益率悪化懸念が売りを誘いました。
- CI(The Cigna Group)-17.39%
 Evernorth拡大で四半期は増益も、PBMの契約条件見直しで2026年のマージン圧迫を示唆。将来収益鈍化懸念が強まり売られました。
- EME(EMCOR Group)-16.60%
 四半期は増収増益ながら、2025年通期ガイダンスを狭め、26年の収益見通しも慎重でした。マージン低下懸念が失望売りを誘いました。
- EBAY(eBay)-15.88%
 四半期は増収・利益とも予想超でも、年末商戦の調整後EPS見通しが市場予想を下回りました。成長ドライバーの持続性不安で急落しました。
- IP(International Paper)-12.66%
 第3四半期は売上未達、減損計上で赤字転落しました。需要弱含みと統合関連費用の重荷が意識され、先行き収益回復への警戒が強まりました。
- META(Meta Platforms)-11.34%
 四半期売上は過去最高も、約160億ドルの一時税負担とAI投資に伴う2025~2026年の巨額設備・費用見通しが嫌気されました。
- MO(Altria Group)-7.81%
 四半期は調整後EPS横ばいで通期見通しはレンジ内も、売上減と規制・紙巻たばこ市場縮小の逆風が意識され、ディフェンシブ性でも売り優勢でした。
- FI(Fiserv)-7.66%
 第3四半期の大幅未達と連続のガイダンス下方修正、経営陣刷新が発表されました。25年の成長率鈍化示唆で評価見直しの売りが続きました。
- ORCL(Oracle)-6.69%
 強気な中期売上・マージン目標を示す一方、AIクラウドの採算や実現時期への不確実性が意識されました。直近高騰後の期待調整で下落しました。
- BA(Boeing)-6.32%
 第3四半期は売上増でも、777X認証時期見直しに伴う約49億ドルの費用計上で利益が悪化。生産正常化の道のりの長さが嫌気されました。
- CNC(Centene)-6.21%
 直近決算は改善も、個人市場・メディケイドでの医療費上振れと過去のガイダンス撤回の記憶が重荷です。来期コスト見通し不透明感で売られました。
- HON(Honeywell International)-6.00%
 分割再編を進めつつ第3四半期は増収増益でしたが、調整後EPSの通期見通しが市場期待に届かず、4Q想定の弱さが失望売りを誘いました。
セクター別騰落率
- Consumer Cyclical(一般消費材)-2.35%
 アマゾンやチポトレなど主要消費関連株の下落が響きました。高金利環境下で消費支出の鈍化懸念が再燃し、小売・レストラン・自動車関連銘柄が広く売られました。
- Technology(先端技術)-1.40%
 アップルやメタなど主力ハイテク株が軟調でした。決算シーズン終盤でAI関連の期待先行に対する利益確定売りが広がり、半導体やクラウド関連にも調整圧力がかかりました。
 
主要3指数とドル円の動き
- S&P500(終値6,822.34、前日比-0.99%)
 ハイテク株や消費関連株の下落が指数全体を押し下げました。FRBが利下げ時期を巡りデータ依存姿勢を強調する中、政府機関閉鎖で統計公表が滞ることが不透明感を高め、投資家心理が悪化しました。
- Dow30(終値47,522.12、前日比-0.23%)
 景気敏感株が底堅く推移した一方、ヘルスケアや通信関連が軟調でした。指数構成銘柄内で決算明暗が分かれ、相場の方向感は乏しい展開となりました。長期金利上昇が重石となりました。
- NASDAQ(終値23,581.14、前日比-1.57%)
 メガテック株が総じて売られ、下げが目立ちました。AI関連株の利益確定売りに加え、MetaやChipotleの急落がセンチメントを悪化させました。高バリュエーション株への警戒が強まりました。
- ドル円(終値154.10、前日比+0.95%)
 日米金利差の拡大観測が後退せず、ドル買い・円売りが優勢でした。FRBによる早期利下げ観測が弱まりつつある一方、日銀が緩和姿勢を維持したため、ドル円は一時154円45銭まで上昇しました。
 
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- WTI原油先物 60.29ドル(-0.31%)
 中国の製造業指標の弱さや、米国の原油在庫増加見通しが重荷となり小幅安でした。中東情勢の緊張は続くものの、需給バランスの緩みが意識されました。
- 米10年国債利回り 4.093%(+0.86%)
 FRBの利下げ観測が後退し、長期金利は上昇しました。政府機関閉鎖による統計欠如の中でも、堅調な経済活動を背景に債券売りが優勢でした。
- VIX指数 16.91(-0.06%)
 株式市場の調整局面でも投資家のリスク回避姿勢は限定的でした。相場急変リスクが落ち着き、ボラティリティ(価格変動性)は安定しています。
- 金先物 4,040.20ドル(+0.99%)
 米金利上昇にもかかわらず、安全資産需要が高まり上昇しました。中東リスクやドル高一服が支援要因となり、心理的節目の4,000ドル台を回復しました。
 
私の米ドル建ポートフォリオ -0.41%(前日比)
この日はハイテク中心のVGTが-1.32%と下落し、S&P500連動のVOOも-1.06%と軟調でした。高配当系のVYMやVIGも小幅安となり、全体で-0.41%のマイナスとなりました。一方、安全資産のGLDM(金ETF)は+1.97%と上昇し、下げ相場での資産防衛効果を発揮しました。
 
経済指標発表 結果
- 天然ガス貯蔵量(結果:74B、予想:71B、前回:87B)
 在庫は市場予想を上回り、依然として供給余力のある状況が示されました。暖冬見通しと需要減退懸念からエネルギー価格の上値を抑える要因となり、エネルギー株の重石となりました。
- 4週物米国債入札(利回り:3.910%)
 前回の3.945%から低下し、短期金利の安定が確認されました。市場ではFRBによる12月または1月の利下げ観測が維持され、資金繰りの逼迫懸念は和らいでいます。
- FRBローガン総裁発言
 ダラス連銀のローガン総裁は「データが得られない状況では慎重に行動すべき」と発言し、政府機関閉鎖下での政策判断の難しさを強調しました。これにより市場は、年内の利上げ再開は遠のいたとの見方を強めました。
 
主要銘柄の決算発表結果
- AAPL(Apple)
 第4四半期決算はEPS1.85ドル(予想1.76ドル)、売上1025億ドル(予想1017億ドル)と上回りました。iPhone売上が堅調でサービス部門も過去最高を更新しましたが、中国市場の販売減少懸念が引け後の株価上昇を抑えました。
- AMZN(Amazon)
 EPS1.95ドル(予想1.76ドル)、売上1802億ドル(予想1778億ドル)と好調でした。AWS(クラウド)部門の成長加速が寄与し、広告事業も堅調でした。コスト削減の成果もあり、ガイダンスも良好で株価は上昇しました。
- LLY(Eli Lilly)
 EPS7.02ドル(予想5.89ドル)、売上176億ドル(予想167億ドル)と大幅な増収増益でした。肥満治療薬「Zepbound」と糖尿病薬「Mounjaro」の販売が急伸し、医薬品セクターの中でも突出した業績を示しました。
- MA(Mastercard)
 EPS4.38ドル(予想4.27ドル)、売上86億ドル(予想84.5億ドル)で予想超。旅行需要や国際決済取扱高の増加が寄与しました。ただし、今後の消費減速懸念により株価の上値は限定されました。
- MRK(Merck & Co.)
 EPS2.58ドル(予想2.47ドル)、売上172.8億ドル(予想171.6億ドル)と小幅に上振れ。がん治療薬「キイトルーダ」やワクチン製品が引き続き好調でしたが、一部特許切れリスクが意識され上値は重くなりました。
- SPGI(S&P Global)
 EPS4.73ドル(予想4.39ドル)、売上38.9億ドル(予想38.1億ドル)で市場予想を上回りました。信用格付け・金融データ事業ともに堅調で、企業向けサービス需要の拡大が業績を支えました。
- GILD(Gilead Sciences)
 EPS2.64ドル(予想1.93ドル)、売上71.2億ドル(予想68.3億ドル)と好調でした。HIV治療薬「Biktarvy」が引き続き収益を牽引しましたが、がん領域の治験費用増が利益圧迫要因となりました。
- SYK(Stryker)
 EPS3.33ドル(予想3.27ドル)、売上113億ドル(予想112億ドル)で堅調でした。整形外科製品と手術支援ロボット「Mako」の販売拡大が寄与し、通期ガイダンスも上方修正されました。
- CMCSA(Comcast)
 EPS1.26ドル(予想1.20ドル)、売上320.1億ドル(予想317.8億ドル)で増収増益。ブロードバンドとテーマパーク事業が堅調でしたが、ストリーミング部門「Peacock」の赤字が続きました。
 
主な経済ニュース
- ドル買い・円売り優勢、米利下げ観測後退
 米ドルは、Federal Reserve(FRB)の利下げ観測が後退したことを受け、主要通貨に対して上昇しました。特に日本円が売られ、ドル/円相場は大台の154円付近まで上昇しました。政府機関閉鎖による統計不透明感も慎重姿勢を促しています。(Reuters)
- 米中首脳会談、関税引き下げとレアアース協議で合意
 Donald Trump大統領とXi Jinping国家主席が会談し、米中間の「フェンタニル関連」関税を20%から10%に引き下げる一方、米国産大豆の購入再開やレアアースの輸出制限解除に向けた枠組みを協議したと発表されました。市場では貿易緊張の一時的緩和が材料視されました。(Reuters)
- 米長期金利の上昇で債券市場に調整圧力
 米10年国債利回りの上昇を受け、グローバル債券市場では「ちょっとした調整(bruise)」が観測されました。特に多額の国債発行やインフレ懸念の後退が背景となり、英国・ドイツ・日本の債券利回りも低下し、価格が反発しました。(Reuters)
- テクノロジー株に重石、Meta Platformsが巨額費用を計上
 Metaは第3四半期決算で収益は予想を上回ったものの、AI投資に伴い来期の設備投資費用を大きく増加させる見通しと、約160億ドルの特別税負担を明らかにしました。結果、同社株価は引け後に大きく下落し、ハイテク・グロース株全体の重しとなりました。(Reuters)
- 原油価格は方向定まらず、米中貿易緩和の影響も限定的
 原油先物は米中が貿易枠組み合意を示したことで一時上昇したものの、供給過剰懸念やOPEC+増産観測もあってレンジ内での推移となりました。Brent Crude Oilは64ドル台付近で横ばい。(Reuters)
- 米株式市場、利下げ期待を背景に記録更新もポジション軽めの動き
 米主要株式指数は直近で最高値圏に達しており、特にAI関連銘柄がけん引しています。しかし、FRBの追加利下げが慎重姿勢を示したことで、投資家は利益確定やポジション調整に動き、上昇の勢いはやや抑えられています。(Reuters)
- 政府機関閉鎖がデータ公表を滞らせ、政策判断に不透明感
 米国では政府機関が閉鎖状態にあり、インフレ・失業関連など重要経済データの発表が遅延しています。そのため、FRBを含む政策当局の判断材料が減少しており、市場では「霧の中を運転する」ような慎重論が強まっています。(Reuters)
- 金融セクターで動き、Morgan Stanleyがプライベート株取引プラットフォームを買収
 投資銀行大手Morgan Stanleyは、非上場株取引プラットフォームのEquityZenを買収すると発表しました。プライベート・マーケットの流動化を巡る動きが広がる中、金融サービス分野にも構造転換への関心が高まっています。(Investing.com)
- アジア株式市場、中国・米貿易緩和期待で一時上昇も曲折
 アジア地域の株式は、米中交渉の進展期待を背景に上昇スタートしましたが、米利下げ観測後退の影響や中国成長への慎重見通しが重なり、結局は持ち高調整の動きに転じました。(Reuters)
- 米ドルの戻り、輸出関連企業にとって逆風
 米ドルが主要通貨に対して上昇し、輸出企業には不利な環境が進行中です。特にドル高が製品の海外価格競争力を削ぐため、グローバルに展開する企業の収益見通しにマイナスとなっています。(Reuters)
経済指標発表予定
以下の経済指標が発表される予定です。
 
主な決算発表予定
以下の主要銘柄の決算発表がなされる予定です。
 
おわりに
本日の米国市場は、テクノロジー株の調整や消費関連株の下落が重石となりましたが、金相場やディフェンシブ株が資金の逃避先として機能しました。FRBの利下げ時期を巡る不透明感や政府機関閉鎖による統計欠如が続く中、市場は慎重姿勢を強めています。こうした局面では、短期的な値動きに惑わされず、企業の本質的な成長力や財務基盤を見極めることが重要です。長期目線での分散投資を心がけ、冷静に市場を見つめていきましょう。
日毎の成果や結果に一喜一憂せず、長期投資を目指して共に学び成長していければ嬉しいです。今日は一粒万倍日、将来に向けた良い種まきをしながら、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
おことわり
- 投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
 
 

 

