S&P500 ヒートマップ(高解像度)

3%以上上昇した主な銘柄

  • FSLR:ファースト・ソーラー(先端技術) +6.60%
    再生可能エネルギー関連への資金回帰と、米国のエネルギー安全保障を背景とした太陽光投資期待の高まりが追い風。政策支援の持続性と高効率パネルへの評価が見直され、成長期待主導の買いが優勢となった局面。
  • NCLH:ノルウェージャン・クルーズ・ライン(一般消費材) +5.34%
    年末年始の旅行需要拡大観測と、運賃単価の改善期待が株価を押し上げ。原油価格の安定もコスト懸念を和らげ、クルーズ需要の回復が収益改善につながるとの見方が強まった展開。
  • HII:ハンティントン・インガルス・インダストリーズ(工業・産業) +5.01%
    国防関連支出の継続と地政学的リスクの高まりを背景に、防衛関連銘柄への物色が活発化。受注残の厚さと安定したキャッシュフローが評価され、ディフェンシブ性を兼ねた買いが入った動き。
  • STZ:コンステレーション・ブランズ(生活必需品) +4.98%
    アルコール飲料の安定した需要と価格転嫁力が改めて評価。インフレ沈静化局面で利益率改善期待が高まり、ディフェンシブ株として資金が流入したことによる上昇。
  • SPKY:パラマウント・スカイダンス(通信サービス) +4.29%
    メディア再編や資本政策を巡る思惑が浮上し、短期的な買いが集中。コンテンツ資産の価値再評価と映像配信事業の将来性が意識された動き。
  • MU:マイクロン・テクノロジー(先端技術) +4.01%
    AI向けメモリ需要拡大への期待が継続し、半導体市況回復観測が株価を支援。需給改善と価格上昇見通しが意識され、セクター全体の上昇をけん引。
  • SNPS:シノプシス(先端技術) +3.78%
    半導体設計ソフト需要の構造的拡大が評価され、AI・先端プロセス投資の恩恵が意識。高付加価値モデルへの信頼感が株価上昇につながった展開。
  • MRK:メルク(ヘルスケア) +3.59%
    主力医薬品の安定した売上見通しと研究開発力への評価が継続。景気変動に強いディフェンシブ性と成長性を併せ持つ銘柄として資金流入が見られた動き。
  • NEM:ニューモント(素材) +3.54%
    金価格の上昇を背景に、金鉱株としての連動性が発揮。地政学的リスクと利下げ期待による安全資産需要の高まりが追い風。
  • WBD:ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(通信サービス) +3.53%
    コスト削減効果と事業再編の進展が評価され、業績改善期待が先行。映像配信事業の採算性改善への期待が株価を押し上げ。
  • CCL:カーニバル(一般消費材) +3.47%
    クルーズ需要の回復基調と予約動向の改善が材料視。消費関連株へのリスク選好が強まり、旅行関連の代表銘柄として買いが集まった局面。
  • SWK:スタンレー・ブラック・アンド・デッカー(工業・産業) +3.42%
    住宅関連需要の底打ち観測とコスト構造改善への期待が上昇要因。景気敏感株としての反発局面で見直し買いが進んだ展開。
  • ORCL:オラクル(先端技術) +3.34%
    クラウド事業とAI関連需要の成長期待が継続。企業のIT投資の底堅さが意識され、大型テクノロジー株として安定感のある上昇。
  • MRNA:モデルナ(ヘルスケア) +3.25%
    mRNA技術の中長期的価値が再評価され、売られ過ぎ感からの反発。研究開発パイプラインへの期待が株価回復を後押し。
  • NUE:ニューコア(素材) +3.21%
    鋼材需要の底堅さとインフラ投資拡大期待を背景に上昇。景気回復局面での業績改善余地が意識された動き。
  • FCX:フリーポート・マクモラン(素材) +3.03%
    銅価格の反発と電動化・インフラ需要拡大への期待が追い風。長期的な供給制約を背景に資源株としての評価が高まった局面。
  • CRL:チャールズ・リバー・ラボラトリーズ(ヘルスケア) +3.02%
    創薬支援需要の安定性と研究開発投資の継続を背景に見直し買い。景気変動の影響を受けにくい事業構造が評価された動き。

3%以上下落した主な銘柄

  • STX:シーゲイト・テクノロジー(先端技術) -4.56%
    半導体・ハードウエア関連の一角に利益確定売りが広がり、高値圏にあった同社株も調整局面入り。AI需要への中長期期待は残るものの、足元ではバリュエーション(株価水準)への警戒感が意識され、短期資金の流出が優勢となった動き。
  • DLTR:ダラー・ツリー(生活必需品) -4.18%
    低価格小売業界での競争激化や人件費・物流費の上昇懸念が重荷。消費者の節約志向は追い風である一方、利益率の伸び悩みが意識され、ディフェンシブ株の中でも選別売りが進んだ局面。
  • D:ドミニオン・エナジー(公益事業) -3.72%
    金利動向に敏感な公益事業株として、米長期金利の下げ渋りが逆風。高配当の魅力は維持されているものの、利回り面での相対的な優位性が薄れ、年末のポジション調整売りが株価を押し下げた展開。
  • CVNA:カーバナ(一般消費材) -3.69%
    急騰後の反動による利益確定売りが優勢。中古車市場の回復期待はあるものの、高い株価変動率(ボラティリティ)を警戒した短期筋の売りが入りやすい局面で、リスク回避的な動きが下落につながった状況。

セクター別騰落率

  • 素材(Basic Materials) +1.97%
    資源価格の反発や中国需要への期待を背景に、金属・化学関連が大きく上昇。インフレ沈静化観測の中でも実需回復期待が意識され、景気循環セクターとしての買い戻しが優勢となった局面。
  • 工業・産業(Industrials) +1.22%
    インフラ投資や設備更新需要への中長期的な期待が再評価され、資本財や輸送関連が堅調に推移。景気後退懸念が後退する中で、安定成長セクターとして資金が流入した状況。
  • 金融(Financial) +1.07%
    米金利の安定と利下げ観測の後退を受け、利ざや悪化懸念が一服。銀行株を中心に買い戻しが入り、株式市場全体のリスク選好回復を映す形で上昇した展開。

主要3指数の動き

  • S&P500(6,878.43、前日比+0.64%)
    米長期金利の安定と利下げ期待の継続を背景に、ハイテクを中心に幅広く買いが優勢となった展開。AI関連や大型テクノロジー株が指数を押し上げ、年末に向けたリスク選好姿勢が維持された形。景気減速懸念は残るものの、インフレ沈静化への期待が株価の下支えとなり、高値圏での堅調推移が続く状況。
  • Dow30(48,361.95、前日比+0.47%)
    景気敏感株やディフェンシブ株がバランスよく上昇し、指数は続伸。金融株は金利低下観測を受けて下げ渋り、工業株や生活必需品株が相場を安定させた印象。個別企業の悪材料が限定的だったこともあり、機関投資家のポジション調整をこなしつつ、年末相場特有の落ち着いた上昇基調を示す展開。
  • NASDAQ(23,428.83、前日比+0.52%)
    半導体やAI関連を中心としたハイテク株への買いが継続し、指数は堅調に推移。米国債利回りの大きな上昇が見られなかったことで、高PER(株価収益率が高い状態)銘柄への警戒感が後退。成長期待と利下げ観測が同時に意識される環境下で、利益確定売りをこなしながらも底堅さを保った相場展開。

ドル円の動き

米金利低下と利下げ観測を背景にドル売り・円買いが優勢となり、ドル円は157円台前半から156円台後半へ下落。株高によるリスク選好は下値を限定したものの、短期筋の持ち高調整が進行し上値の重い展開。米指標の落ち着きと年末流動性低下も相場変動を抑制する要因。

原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き

  • 原油先物
    供給調整期待と地政学リスクの再評価を背景に反発し、WTIは上昇。在庫動向の落ち着きと需要見通しの底堅さが支えとなり、短期筋の買い戻しが加速。インフレ再燃懸念は限定的で、価格はレンジ上限を試す動き。
  • 米10年国債利回り
    利下げ時期を巡る思惑が交錯する中で小幅上昇。短期金利の安定に対し、景気の底堅さを意識した売りが入り、長期債の需給は均衡。株高局面でも急騰は回避され、金融環境は引き締まり過ぎない水準を維持。
  • VIX指数
    株式市場の堅調推移を受けて低下し、リスク回避姿勢の後退を示唆。ボラティリティ低下によりオプション需要が落ち着き、年末特有の流動性低下も指数を押し下げ。市場心理は安定方向に傾斜する局面。
  • 金先物
    米金利の伸び悩みとドル安進行を背景に上昇。地政学リスクと利下げ期待が重なり、安全資産需要が強まる展開。株高と併存する形で分散投資の受け皿となり、高値圏での堅調さを維持する状況。

私の米ドル建ポートフォリオ +0.96%(前日比)

私のポートフォリオは前日比+0.96%と堅調な一日でした。VGTとVOOが米国株全体の底堅さを背景に上昇し、成長株と市場全体の双方から押し上げ効果がありました。加えて、GLDMが金価格上昇の恩恵を受けて大きくプラスとなり、リスク分散の効果を改めて実感しています。VYMとVIGも安定した値動きで、配当重視の部分が下支えとなりました。株式と金を組み合わせた構成が、相場環境にうまく適応した一日だったと感じています。

経済指標発表 結果

  • シカゴ連銀景気指数(9月)
    結果は-0.21と前月(-0.31)から改善したものの、ゼロを下回る水準が継続。全米の経済活動が長期平均をやや下回る状態を示唆し、景気は減速局面にあるとの評価が妥当。急激な悪化ではないため、FRBの金融政策判断に直ちに強い引き締め圧力を与える内容ではなく、利下げ期待を大きく後退させる材料とはなりにくい状況
  • 3ヶ月物短期米国債入札
    落札利回りは3.560%と前回と同水準で、短期金利に対する市場の見方が安定していることを示唆。FRBの早期利下げ期待と、依然として高水準にある政策金利との均衡点を反映した結果。短期資金は安全性を重視しつつも、金利低下を急いで織り込む動きは限定的で、為替・株式市場への影響は中立的
  • 6ヶ月物短期米国債入札
    落札利回りは3.485%と前回(3.495%)から小幅低下。半年先にかけて緩やかな金利低下を見込む市場心理を反映した結果。インフレ鈍化と景気減速を背景に、年明け以降の金融緩和を意識した資金配分が進んでいることを示唆し、株式市場ではバリュエーションを下支えする要因
  • 2年物中期米国債入札
    落札利回りは3.499%と前回(3.489%)からやや上昇。FRBの政策金利見通しに最も敏感な年限であり、利下げ開始時期を巡る不透明感が残っていることを示す結果。短期的なインフレ再燃や景気の底堅さを警戒する投資家心理が表れ、長期金利ほどの低下余地は限定的との見方が優勢

主要銘柄の決算発表結果

主要銘柄の決算発表はありませんでした。

主な経済ニュース

  • 株高継続、AI関連がけん引
    クリスマス短縮週入りでS&P500が高値圏に接近、半導体・AI関連の買い戻しが主導。インフレ鈍化観測が利下げ期待を支え、広範なセクター高となった流れ(Reuters:12/22)
  • AI投資の資金調達、テック債発行が過去最高
    AI拡張競争でテック企業の社債発行が記録的水準に拡大。財務指標では負債/EBITDA(収益力に対する借金倍率)の悪化やCDS(信用リスク指標)上昇も指摘され、金利環境次第で重荷となり得る構図(Reuters:12/22)
  • 企業投資の一服、設備投資向け借入が減速
    設備投資向けの新規ファイナンスが前年比4.4%減と鈍化。高金利の影響が残る一方、利下げが進めば需要回復余地との見方もあり、景気の減速シグナルとして市場が警戒する材料(Reuters:12/22)
  • 米国の対ベネズエラ制裁強化、タンカー追跡で供給懸念
    米沿岸警備隊が制裁回避の疑いがあるタンカーを追跡し、海上取り締まりを強化。ベネズエラ原油の輸出制約リスクが意識され、エネルギー価格とインフレ見通しに波及し得る緊張感(Reuters:12/21)
  • 金・銀が史上最高圏、地政学と利下げ期待で逃避需要
    地政学的緊張の高まりと米利下げ観測が重なり、安全資産(不況や有事に買われやすい資産)として金・銀が上昇。株式のリスク選好と並走し、資金の分散が進む局面(Financial Times:12/22)
  • 原油の「地政学プレミアム」縮小、供給余力が市場を鈍感化
    中東・ロシア関連など不確実性が続く一方、供給余力や在庫の厚みで価格反応が小さくなりやすいとの分析。短期の急騰より、供給途絶が長期化した場合の再評価が焦点(Reuters:12/22)
  • ゲーム機にコスト圧力、メモリ高騰が逆風
    AI向け需要がDRAM(記憶用半導体)を逼迫させ、ゲーム機の部材コスト上昇リスクが拡大。値上げ・利益率低下の懸念が浮上し、消費関連と半導体の需給観測に影響するテーマ(Reuters:12/22)
  • ロボタクシー実装が加速、移動サービス競争が新局面
    各国で無人タクシーの展開が進み、規制整備と安全性評価が投資テーマに浮上。自動運転ソフト、センサー、車載半導体、保険・法務まで裾野が広く、関連銘柄の物色材料(Reuters:12/22)
  • 関税の影響、欧州自動車の対米輸出に打撃
    米国の通商政策(関税)を背景に、欧州自動車の輸出が圧迫されたとの研究結果。自動車・部品の収益見通しやサプライチェーン(供給網)再編が意識され、景気敏感株の評価要因(Reuters:12/22)
  • イスラエルのハイテク資金調達が増加、AI需要が下支え
    イスラエルのハイテク企業の資金調達が前年から増加し、国防・サイバー・AI領域の活況を示唆。有事リスクと成長期待が同居し、地域リスクと技術投資の両面で市場の関心が続くテーマ(Reuters:12/22)

経済指標発表予定

以下の経済指標が発表される予定です。

主要銘柄の決算発表予定

年末年始のため、次回の発表予定は1月7日となります。

おわりに

本日の米国株式市場は、利下げ期待を背景に主要指数が堅調に推移し、年末らしい安定感のある値動きとなりました。いわゆる「クリスマスラリー」(年末にかけて株価が上昇しやすいとされる経験則)のジンクスも意識され、短期的な押し目では買いが入りやすい地合いが続いています。年末年始は主要企業の決算発表がほとんどなく、新規材料が出にくい一方、市場参加者が減少するため、少ない売買でも株価が動きやすい点には注意が必要です。経済指標や地政学的リスクは引き続き注視すべきものの、現時点では市場は過度に不安視せず、来年の金融政策や企業成長を見据えたポジション構築が進んでいる印象を受けます。短期的な値動きに振り回されず、こうした季節性や市場構造を理解しながら、長期的な視点で冷静に投資判断を重ねていくことが大切だと感じます。
日毎の成果や結果に一喜一憂せず、長期投資を目指して共に学び成長していければ嬉しいです。

それでは、今日も一日明るく元気に笑顔で過ごしましょう。

おことわり

投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス

  • S&P500ヒートマップ: finviz
  • 主要3指数とドル円:  Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
  • セクター別騰落率: finviz
  • 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
  • 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
  • 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
  • 自分の米ドル建ポートフォリオ:  Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ

ABOUT ME
Muroi Kazuo
1959年2月生まれ 米国株、日本株、J-REITでFIRE達成しています。 米国株投資については、みなさんと情報共有したいと思っています。
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