S&P500 ヒートマップ(高解像度)

3%以上上昇した主な銘柄

TGT:ターゲット(生活必需品) +3.13%
英FTが、アクティビスト(企業価値向上を目的に経営へ働きかける投資家)であるToms Capitalによる大規模投資を報道したことが材料視された展開。26年2月予定のCEO交代や収益性改善を伴う構造改革への期待が強まり、長期的な企業価値向上シナリオを織り込む買いが優勢となった局面。

3%以上下落した主な銘柄

MRNA:モデルナ(ヘルスケア) -4.73%
新型コロナワクチン需要の構造的減速が続く中、次世代mRNAワクチンやがんワクチン開発の進捗に目立った好材料がなく、業績回復時期の不透明感が改めて意識された局面。競合他社との開発競争激化や研究開発費負担の長期化懸念も重なり、利益見通しに慎重な見方が売り圧力として作用した展開。

セクター別騰落率

この日は全体として値動きが小さく、1%を超える騰落となったセクターはありませんでした。素材(Basic Materials)が+0.89%と相対的に堅調でしたが、資源価格の安定や個別銘柄要因が中心で、セクター全体を大きく動かす材料には至っていません。エネルギー(Energy)や工業・産業(Industrials)は小幅安となり、景気減速懸念を意識した持ち高調整が意識された一日となりました。

主要3指数の動き

  • S&P500(6,929.94、前日比-0.03%)
    年末を控えた持ち高調整の動きが意識され、方向感に乏しいまま小幅続落となった推移。ハイテク主力株の一部で利益確定売りが出た一方、素材やディフェンシブ関連が下支えとなり、下値は限定的な展開。経済指標や金融政策に関する新規材料に乏しく、積極的な売買が手控えられる中、狭いレンジでのもみ合いが続いた一日。
  • Dow30(48,710.97、前日比-0.04%)
    金融株や資本財株が軟調に推移し、指数全体としては小幅安となった動き。長期金利の先行き不透明感が意識され、銀行株への買いが入りにくい状況。生活必需品や一部消費関連株が支えとなったものの、年末特有の薄商いも重なり、積極的な上値追いには至らない落ち着いた相場環境。
  • NASDAQ(23,593.10、前日比-0.09%)
    大型テクノロジー株を中心に利益確定売りが優勢となり、主要3指数の中では相対的に弱い値動き。AI関連や半導体株は底堅さを維持した一方、メガテックの一角で調整色が強まり指数を押し下げた構図。来年の金融政策や企業業績を見極めたいとの慎重姿勢が広がり、成長株全般に様子見ムードが強まった局面。

ドル円の動き

ドル円は米長期金利の上昇を背景にドル買い・円売りが優勢となり、156円台後半まで上昇する展開。米経済の底堅さを示す指標やFRBの利下げ時期を巡る慎重姿勢がドルを支援し、一方で日銀の金融緩和姿勢が意識され円は弱含み。年末を控えた実需のドル需要も相場を下支えした動き。

原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き

  • 原油先物
    需要減速懸念を背景に売りが優勢となり、前日比で大幅安となった推移。世界景気の減速観測や在庫増加への警戒感が意識され、短期的な需給悪化を織り込む動きが強まった展開。中東情勢に大きな緊張は見られず、地政学リスクによる下支えも限定的となった局面。
  • 米10年国債利回り
    前日比でほぼ横ばいとなり、4.1%台前半で落ち着いた推移。米景気の底堅さと利下げ時期を巡る慎重な見方が拮抗し、債券市場では方向感に欠ける展開。年末を控えたポジション調整もあり、新規の材料待ち姿勢が強まった状況。
  • VIX指数
    小幅上昇となったものの、水準自体は低位を維持した動き。株式市場が狭いレンジで推移する中、急激なリスク回避姿勢は見られず、投資家心理は総じて安定。年末の薄商いによる需給要因が指数の変動を主導した局面。
  • 金先物
    ドル高進行の中でも安全資産需要が意識され、前日比で上昇した推移。株式市場の方向感の乏しさや地政学リスクへの警戒感が下支え要因。インフレや金融政策の先行き不透明感を背景に、ポートフォリオ分散需要が継続した展開。

私の米ドル建ポートフォリオ +0.26%(前日比)

私のポートフォリオは前日比+0.26%と小幅ながらプラスで推移しました。株式ETFではVGTやVOOが安定した値動きを見せ、年末の調整局面でも大きく崩れなかった点は安心材料です。とくにテクノロジー関連は利益確定売りが出やすい環境ながら、底堅さを保っている印象を受けます。一方、GLDMが+1%超としっかり上昇し、株式市場の方向感が乏しい中でポートフォリオ全体の下支え役となりました。株式と金を組み合わせた分散効果を改めて実感する一日でした。

経済指標発表 結果

25日も26日も、経済指標の発表はありませんでした。

主要銘柄の決算発表結果

主要企業の決算発表は年内に予定されていません。

主な経済ニュース

  • FRBの利下げ時期を巡る慎重姿勢
    米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言から、インフレ低下を確認するまで政策金利を高水準で維持する姿勢が改めて意識された展開。市場では早期利下げ期待が後退し、株式市場では利益確定売りが出やすい環境となった状況。(Reuters:12/26)
  • 米国株は年末の薄商いで方向感欠く展開
    クリスマス休暇明けの米国株式市場は取引参加者が限られ、出来高が低水準にとどまる中で指数は小幅な値動き。積極的なリスクテイクが手控えられ、個別材料主導の相場環境が継続した状況。(Bloomberg:12/26)
  • 米長期金利は4.1%台で落ち着いた推移
    米10年国債利回りは景気の底堅さと金融引き締め長期化観測が拮抗し、方向感に乏しい動き。株式市場にとっては金利面の大きな逆風が後退し、下値不安が限定された構図。(Reuters:12/26)
  • 原油価格は需要減速懸念で下落
    原油先物は世界景気の減速懸念や在庫増加観測を背景に続落。エネルギー関連株の重しとなり、インフレ圧力の後退を意識させる材料として市場に影響した動き。(Investing.com:12/26)
  • AI投資を巡る期待と警戒の交錯
    生成AI分野への巨額投資が中長期成長の柱として意識される一方、短期的な収益化への慎重論も浮上。半導体やクラウド関連株では選別色が強まり、指数全体の上値を抑える要因。(Financial Times:12/26)
  • メガテック株に利益確定売り
    年初来で大きく上昇してきた米大型テクノロジー株に年末特有の利益確定売りが入り、NASDAQの相対的な弱さにつながった展開。来年の業績見通しを見極めたい姿勢の広がり。(WSJ:12/26)
  • 米消費動向は底堅さ維持
    ホリデーシーズンの消費は大幅な減速を示さず、米国の個人消費の底堅さが改めて意識された状況。生活必需品や一部小売関連株の下支え材料として作用。(Reuters:12/26)
  • 中国景気減速への警戒継続
    中国経済の回復ペースが鈍いとの見方が引き続き意識され、素材や工業関連株の上値を抑制。グローバル需要への影響を巡る慎重姿勢が市場全体に残った構図。(Bloomberg:12/26)
  • 中東情勢は小康状態も警戒継続
    中東地域では大規模な緊張激化は見られなかったものの、地政学リスクは完全には後退せず。原油市場や安全資産への一定の需要を下支えする背景。(FOX Business:12/26)
  • 年末を控えたポジション調整局面
    機関投資家による年末のリバランスや税務対策の売買が散見され、指数全体では大きなトレンドが形成されにくい環境。新年相場への様子見姿勢が強まった状況。(Reuters:12/26)

今週の動き

  • 個別銘柄の週間動向
    今週はハイテク・半導体関連を中心に大幅高となり、NVDA、AVGO、AMDなどAI・データセンター関連銘柄が市場をけん引。米国のAI投資拡大期待や大型テックの設備投資継続姿勢が評価され、関連サプライチェーン全体に買いが波及。一方、消費ディフェンシブや一部小売株では利益確定売りが目立ち、年末を控えた選別色の強い相場展開。
  • セクター別騰落率の週間動向
    素材(Basic Materials)と先端技術(Technology)が週間で3%超の上昇となり、資源価格の安定やAI関連需要の強さが追い風。ヘルスケアや金融、工業・産業も堅調に推移し、景気減速懸念が後退したことが背景。生活必需品(Consumer Defensive)は相対的に出遅れ、リスク選好姿勢が市場全体で強まった一週間。

経済指標発表予定

以下の経済指標が発表される予定です。

主要銘柄の決算発表予定

年内は決算発表予定はありません。

おわりに

本日の米国株式市場は、年末を控えた薄商いの中で主要指数が小幅な値動きにとどまり、全体としては落ち着いた一日となりました。経済ニュースでは、FRBの金融政策を巡る慎重な姿勢や米国景気の底堅さが意識され、急激なリスク回避にはつながらない環境が続いています。企業や技術面では、AI関連投資への期待が引き続き市場を下支えする一方、短期的には利益確定売りも出やすい局面です。地政学的リスクは小康状態ながら、完全に解消されたわけではなく、分散投資の重要性を再確認させられます。日々の値動きに振り回されず、中長期の視点で企業価値と市場環境を見極めながら、着実な資産形成を目指していきたいですね。

日毎の成果や結果に一喜一憂せず、長期投資を目指して共に学び成長していければ嬉しいです。

それでは、今日も一日明るく元気に笑顔で過ごしましょう。

おことわり

投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス

  • S&P500ヒートマップ: finviz
  • 主要3指数とドル円:  Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
  • セクター別騰落率: finviz
  • 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
  • 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
  • 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
  • 自分の米ドル建ポートフォリオ:  Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ

ABOUT ME
Muroi Kazuo
1959年2月生まれ 米国株、日本株、J-REITでFIRE達成しています。 米国株投資については、みなさんと情報共有したいと思っています。
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